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影街〜①真契約編〜

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影街〜①真契約編〜

40 - 第38話 ライブ後日談 (①真契約編終わり!)

2023年10月27日

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翌日、影國会のリビングにみんなが


集まっていた。






ライブ後全員がぐっすり寝れたらしく


みんながスッキリした顔で首切れスターの


CDやらライブのDVDを見たり昨日の配信の


アーカイブを見たりしていた。






「それにしても組長めちゃくちゃ


歌上手いんだな…」






紅釈が意外だ…と驚いていた。





アーカイブを見ているとそこには初めて曲を


聴いたとは思えないくらい歌の上手い


組長が映っていた。



画像



最後の1曲に関しては組長がカリマの歌に


合わせてハモリ部分を自分で作って歌っている。






ちなみにライブ後組長のファンクラブが


出来たらしくSNSで写真が出回っているらしい。






「結局めちゃくちゃ目立ってますけど


大丈夫ですかね…?」






折西が首を傾げていると東尾が隣に来て






「会場内で出した住民票と紅釈が居た事実は


みんなの記憶から上書きしてるから


大丈夫だよ〜!後はちょこっとテコ入れしてる!」






と親指を立てる。






「過去に光街で人を殺してる紅釈さんだけ


記憶から消してるんですね…!」






「うん、影國会の表向きは光街の法にすら


触れないから組長の存在自体は


残しておきたくて…!」






ライブも楽しかったし!と東尾は緩んだ


笑顔を見せた。






「あれ?そう言えば俊さんと組長さんは?」






どこかに行ったんでしょうか?と立ち上がる


折西の肩を昴がグッと掴んだ。






「絶っっっっっっ対行くなよ…」






「ええっ!?!?!?何でですか!?」






「馬鹿お前正気か!?あの2人がもし


付き合ってたら邪魔以外の何者でも


ないだろうが!!!!!!」






昴に怒鳴られ、折西は仕方なく2人のところに


行くのを諦めたのだった…






・・・






俊は組長室の本棚を動かし、


隠し階段を通る。全て登り終えるとベランダの


ような場所で組長は煙草を吸っていた。






「いっつも煙草吸ってるよね〜…」






「そういうお前も煙草の煙が嫌いなのに


よくここに来るよな…」






「僕は外の空気が吸いたいの!!!」






俊のムスッとした顔に


「街中に出ればいいじゃないか」とは


言えないなと組長はクスッと笑った。






「なんで笑うのさ!?昨日の組長の方が


何百倍も面白いじゃんか!」






「ふふ、それもそうだな。自分でも何故


知らない曲を歌えたのかが不思議だ。」






「組長のカリスマ性みたいなものじゃない?


ぶっつけ本番にめちゃくちゃ強いじゃん。」





「いや、俺はぶっつけ本番は苦手だ。


ライに殴られそうになった時、俺は


避けられなかっただろうし。」






「嘘つけ!!!避けられないんじゃなくて


避けなかったんでしょ!?」






俊は組長のほっぺをつん、と人差し指でつつく。






「…部下にたまには甘えたくなってな。」






組長が柔らかい笑顔になると


俊はそっと目を逸らした。






「…ずるい人だな。」





「大人はみんなずるいからな。」





しばらく2人は赤い空をぼんやりと


見つめていた。






「…ねえ、鍵開け…怖かった?」






「鍵開け前は怖かったな。けれど…


あんなに鍵開けが優しいものだとは


思わなかった。」






「わかる。僕もトラウマに触れられるから


てっきり怖いものかと思ってたから…」






「だな…」






2人は白い大木を見つめる。






「ねえ組長。鍵あけはこれで終わりなんだよね…


やっぱり次はあの大木に立ち向かう事になるの?」






「ああ。真契約ができる状態の俺と俊の


2名、真契約をしたのが3名…


大木を殺すには十分な戦力になると思う。」






「ねえ、大木を殺しちゃったら大木から


生まれたファージ達はどうなるの?」






「俺のエフォートが言うには大木の命令が


なくなり自由に暮らすか、大木と一緒に


ファージも命を落とすからしい。」






「…後者の話だったらファージも死んで


僕らも命を落とすってこと?」






「…そうだな。ファージと契約すれば


片方が死ねばもう片方が死ぬ。


けれど大木を殺さなければ式ノ本は勿論、


この世界の人類ごとまとめて滅んでしまう。」






「そんな…」






「ただ後者は止められる、災厄と契約する者…


折西の『歌』でな…」






「歌…?」






「詳しいことはよく分からないがその歌には


人を生き返らせ、強くする能力が


あるという…ただ折西にどんな負担が


かかるのかは分からないが。」






「…できる限り折西くんを守って


最後に折西くんに任せるのが1番いいかもね。」






「そうだな…」






2人は再び大木を見上げると葉が風に当たり、


ガサガサと不気味な音を立てたのだった…

影街〜①真契約編〜

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