鬼滅の刃、キメツ学園二次創作n番煎じ
キメツ学園に無い設定有り
それでも良ければそのままスクロール〜
*
「では…知っている事だけで良いですから、話して下さい」
すとんと珠世は椅子に座る。ただ顔はひどく青ざめており、冷や汗が吹き出していた。
「私はとある組織に囚われ鬼にされました。愈史郎も同じです。その際、青色の彼岸花から抽出される成分を飲まされ、人間では無くなりました…」
涙をポロポロと流しながら説明する。しのぶと禰󠄀豆子と真菰はただ優しく見守っていた。
「とある組織とは…?」
「それは…残念ながら言えません。言ってしまえば、私の体内に入っている小型爆弾が爆発する…力になれず、申し訳ありません…」
「そう…ですか。青い彼岸花で鬼から人間に戻す薬は作れると思いますか?」
「可能性はありますが、成功率は低いです…」
暫く沈黙が流れる。その沈黙を破るようにしのぶは口を開く。
「ありがとうございます。珠世さんのお陰で今まで分からなかった情報が分かってきました。ただ、まだこの情報は未完成…なので、私達でどうにかそのとある組織を突き止めましょう」
「「…はい!」」
禰󠄀豆子と真菰は力一杯頷く。
「珠世さんは少し休みましょう。辛い事ばかりで今は心が辛いかもしれませんから…禰󠄀豆子さん、申し訳ありませんが、何か温かい飲み物を淹れてきてくれませんか?」
「あ、分かりました。何か飲めるものありますか?」
「…では、紅茶を…お願いします…」
禰󠄀豆子はこくんと頷く。そして再び沈黙となった空間に扉が閉まる音だけが鳴り響く。
「紅茶…紅茶…うーん、私紅茶詳しくないからなー。こういう時はスマホで調べてみよう」
『紅茶 疲労回復』で検索を掛ける。すると疲労回復の紅茶にはレモンのフレーバーティーが良いと書かれていた。
「レモンのフレーバーティー…この棚にそんなものあったけ…? まあ、無ければ紅茶にレモン汁入れてみようっと」
すると扉が開く。
「禰󠄀豆子ちゃん? 大分長いけど大丈夫そう?」
「わぁ! 真菰ちゃん⁉︎だ、大丈夫よ。疲労回復にレモンのフレーバーティーが良いって書いてあったからそれを探していたの」
「なるほど〜。この棚、お茶というお茶全て揃っているから探すの大変だよねー。流石理事長先生と校長先生だよ。お金あるってすごいよね」
「そうなんだ…」
真菰は何処で情報を入荷しているのだろう…いつも最新の情報が真菰の脳に入っている。まあそのお陰で禰󠄀豆子も気後れすることはないが。
ガサゴソと棚を漁る。
「あ! あったよー」
片手にフレーバーティーの袋を持って、埃だらけの真菰が笑顔でそう言った。
「ありがとう真菰ちゃん。後淹れるのは任せて! 真菰ちゃんは取り敢えず埃とろっか」
「うん、じゃあ後は任せたよ。私は珠世さん安心させとくね」
紅茶は焦らずゆっくり淹れると美味しくなるらしい。ポットに茶葉を四杯ほど入れ、湯を注ぐ。それとカップを四つお盆に乗せて珠世のところへ行く。どうせなら皆で飲んだ方がいいと思ったのだ。そこであっと禰󠄀豆子は思い出す。
「そういえばお兄ちゃんがラスクをくれた気がする…後で食べようと思ってポケットの中に入れてたんだ…よいしょっと」
小さな袋に入ったラスクを取り出す。丁度四個あったのでこれでよしと思い、今度こそ珠世のところへ行く。
「ごめんなさい! 大分時間かかってしまいました! 後は紅茶淹れるだけなんで。あ、後ラスクもありますよ」
「あら、ありがとうございます。私達の分まで…」
しのぶは笑顔で言う。珠世はもう落ち着いていたようだ。
「ありがとうございます…」
良い色になった紅茶をそれぞれカップへ注いでいく。
「んん〜、レモンのいい香り」
「ラスクも美味しいです」
「お兄ちゃんがくれたものなんです。きっと喜ぶと思います」
禰󠄀豆子ははにかむ。
「じゃあ今度私からもお礼を伝えておきましょうか」
すると扉がノックされる。
「胡蝶さん、そろそろ零時になります。…楽しそうですね」
「あ、あまねさん。すみません、少し休憩してました。禰󠄀豆子さんが紅茶とラスクを持って来てくれたので」
「そうなのですね。ありがとうございます。禰󠄀豆子さん」
小さくぺこりとお辞儀する。
「では、私はそろそろ終わりの司会に行ってきますので、お先に失礼します。片付けお願いしても良いですか?」
「了解です、しのぶさん」
禰󠄀豆子と真菰はニカッと笑いながら敬礼する。そしてカップを片付けると一緒に外に出て、禰󠄀豆子と真菰は軍の列に並ぶ。
しのぶはマイクを片手に持ち、口に近づける。
「今日は、新たな情報が入りました。名前を出させていただきますと、禰󠄀豆子さんと真菰さんのお陰で人を鬼化させる力を持つ、『青い彼岸花』を見つけてくれました。これからはこちらの研究に取り掛かり、分かり次第、このSHRで報告させていただきます。では、今日の部隊活動は終わりです。皆さん各寮に帰ってお休みください」
全員、バッと礼をする。そして、其々寮へ帰っていく。それをスピーカーを通して聞く者がいた。
「ふむ…青い彼岸花の存在が知られてしまった…今までも厄介な鬼滅隊だったが、更に厄介になるな。所詮ただの学生だというのに…これは何か施策を考えねばな」
「どうしますか? 何か彼等の脅しとなるような」
「…暫くは泳がせよう。時が来るまではな。産屋敷に一泡吹かせるのは綿密な計画を立ててからだ。なに、安心しろ。あそこには三人のスパイが居る。あいつらのお陰で私達も常に最新の情報が分かるからな」
男はククッと意味ありげに笑う。
今日は土曜日。夏休み前とはいえ、期末テストが近い。なので今日は真菰と錆兎と一緒に図書室で勉強会をしようと言う話になった。私服に着替え、錆兎が起きてくるのを待っていると禰󠄀豆子のスマホがピロンと通知を伝える。
「ん? 何だろう」
「どしたのー?」
真菰はアイスを舐めながら聞いてくる。
スマホを開くとメッセージアプリから通知が来ていた。
「なんか来てるね。みてみたら?」
「うん」
禰󠄀豆子はアプリを開く。すると炭治郎個人のメッセージからだった。禰󠄀豆子は内心嬉しくなった。メッセージの内容はこれだった。
『昨日の青い彼岸花、禰󠄀豆子が見つけてくれたんだな! 兄ちゃんは誇らしいぞ!』
文章からでも炭治郎の太陽のような笑顔が目に浮かぶ。
「お兄ちゃんに褒めてもらったんだねー! 素直に喜んどきなよ!」
「もう! 揶揄わないでよ」
真菰は笑いながら「はいはい」と言う。禰󠄀豆子はそれにぷくっと頬を膨らます。取り敢えず、返信する。
『ありがとう! 真菰ちゃんと一緒に見つけたんだよ。これからはしのぶさんと特殊部隊のお手伝いするの!』
そう返信するとすぐに既読が付いた。
『そうか! 頑張れ!』
そのメッセージと一緒に、頑張れの文字と可愛いミニキャラのスタンプが送られてきた。禰󠄀豆子と真菰はそれにふふっと微笑ませながらスマホを閉じる。
「おはようだな」
「あ、錆兎。おはよう」
「錆兎も早く着替えて! 図書室行くよー」
「急かすなよ真菰…」
錆兎は着替える為に男子寮に行く。錆兎も着替え終わり、一行は勉強道具を持って中等部の図書室へ向かう。
ピンクの麻の葉柄のポーチから細めのシャーペンを取り出し、ルーズリーフに数学問題を書き写す。
(1)次の等式を〔〕内の文字について解きなさい。
−a+2b=5 〔a〕
(早速わからないわ…)
禰󠄀豆子はルーズリーフと睨めっこする。真菰はそれにフッと笑い、ヘルプを差し出す。
「大丈夫そう?」
「ごめん、無理…教えて〜」
「仕方ないなぁ。単純な計算問題なんだから、こうするんだよ」
赤ペンで解き方を書いてくれる。
−a=−2b+5
a=2b−5
「こうなるのよ」
「流石真菰ちゃん!天才!」
「いや、禰󠄀豆子ちゃんがちゃんと授業聞いてないからでしょ? まあ不死川先生怖いけど…」
「不死川先生、見かけによらず優しいぞ。解るまで丁寧に教えてくれるし、あと可愛いところもあるしな」
錆兎は思い出し笑いしながら言う。
「可愛いところ?」
「ああ、不死川先生はおはぎが好きなんだってよ。前、友達が職員室で不死川先生に質問しに行った時、おはぎ頬張ってたらしいし。あとその近くに抹茶も」
「へぇ〜、ギャップ萌えってやつだね!」
「って訳で、禰󠄀豆子も数学やばいって思ったら勇気振り絞って教えてもらえ!」
「…うん! 分かった! 今度聞いてみる!」
錆兎と真菰に勇気付けられ、少し自信が付いた禰󠄀豆子であった。その頃、職員室では不死川は「へくしっ」とくしゃみをした。
「あら? 不死川先生、くしゃみなんて珍しいですね」
生物教師のカナエがニコニコしながら聞いてくる。
「チッ、誰かが俺の噂でもしてんだろォ」
まさにその通りであった。
朝八時から勉強会を始めて、キリの良いところまで終わらせた時に時計を見ると、十一時半を指していた。
「わ! もうこんな時間⁉︎」
「ほんとだー。じゃあ中断しよっか」
「じゃあ俺はなんかパン買ってくるぞ。なんか欲しいもんあるか?」
「ありがと〜錆兎。私はピザトーストがいいなー」
「私もピザトーストでー!」
「分かった」
錆兎は席を立ち上がり、食堂の方へ向かっていった。図書室の自動ドアが開く音だけが聞こえる。
二人は欠伸を漏らす。
「じゃあ私は自販機で飲み物買ってくるね。真菰ちゃんは何がいいとかある?」
「ピザトーストだしなぁ、カフェラテで!」
「OK、錆兎は何飲むのかな?」
「コーラとか?」
「聞いとけばよかった…」
「取り敢えず買っておいて、もし錆兎が自分で買ってきたら寮の冷蔵庫に入れておこ」
真菰の提案に禰󠄀豆子は頷き、図書室の近くにある自販機へ向かう。
ガタンとジュースが出てくる。それを三回ほど繰り返し、ペットボトルなので右手に二本、左手に一本持って真菰のところへ行く。
「ただいま、贅沢ミルクって美味しそうなカフェラテ売ってたよ」
「ありがと、禰󠄀豆子ちゃん!」
真菰は嬉しそうにキャップを開ける。それと同時に錆兎も帰ってきた。
「ただいま帰ったぞ。ほれ、ピザトーストだ」
「ありがとう、錆兎」
「あ、コーラがある」
「何飲むかわからなくて…コーラでよければ」
「ありがとうな、禰󠄀豆子」
錆兎もコーラのキャップを開ける。プシュッと炭酸が抜ける音がする。
「午後も勉強会するの?」
「うーん、気晴らしに中庭でも行く? ずっと勉強漬けは嫌になるでしょ」
「確かに、中庭お散歩に丁度良いね!」
ピザトーストを頬張りながら頷く。
ピザトーストを食べ終えた一行は勉強道具を持って中庭に出る。中庭は意外と人がおり、噴水のところで仲良く話している人たちも居れば、丁度良い日陰の所で昼寝をしている人もいた。噴水の所を見ると、禰󠄀豆子は「あっ」と声を漏らす。
「お兄ちゃん!」
「禰󠄀豆子!」
「ね、禰󠄀豆子ちゃん⁉︎」
禰󠄀豆子は炭治郎の近くに行く。すると善逸は一気に顔が赤面していた。
「久しぶりだな。元気そうで良かった。勉強してたのか、偉いぞ!」
炭治郎は禰󠄀豆子が片手に持っている勉強道具を見て褒める。
「えへへ、有難う。お兄ちゃんも元気そうで良かった! お兄ちゃん、見ないうちに額に傷が出来てる…」
禰󠄀豆子は心配そうに炭治郎の額の傷を見る。すると炭治郎は苦笑しながら傷を摩る。
「これくらい平気だ! 瘡蓋にはなってるし。しのぶさんは痣になるかもって言ってたけど」
すると、遠くから真菰と錆兎が走ってくる。
「禰󠄀豆子ちゃーん、もう! 急に消えないでよ!」
「あはは、ごめーん。お兄ちゃんに会えたから、嬉しくて」
「あ、禰󠄀豆子ちゃんのお兄さんだ! いつも長期休みの時、パン買いに行ってます! 常連です。錆兎も一緒だよ!」
真菰は錆兎をぐいっとこちらに引っ張る。
「いつも有難う。今度の夏休みも遊びに来て良いぞ」
「本当ですか! じゃあお言葉に甘えて遊びに行っちゃいます!」
真菰は嬉しそうに目を輝かせる。炭治郎は「そうだ」と声を漏らす。禰󠄀豆子達は何かと首を傾げる。
「禰󠄀豆子と真菰は暫くしのぶさんのお手伝いをするんだよな?」
「そうなの。肩書は暗殺部だけど暫くのうちはね」
「え、何それ! 俺も行きたいんですけど⁉︎」
善逸が食ってかかる。
「善逸は駄目だ。善逸は暗殺部だぞ」
「御義兄様ァァ!」
「いつから善逸の義兄になったんだ…?」
炭治郎は笑顔で躱わすが、善逸の発言に苦笑する。
「さてと、俺はこの後柱会議があるんだ。善逸は寮に戻っておいてくれ」
「はいよー」
「頑張ってね、お兄ちゃん」
「ああ!」
真菰と錆兎は「兄妹愛っていいね」と微笑ましく思っていた。
空がオレンジ色に染まってきたので、禰󠄀豆子達は寮へ戻る。
女子寮へ入ると、鴉が窓に止まっていた。右足には手紙が括り付けられている。
「こんばんは、禰󠄀豆子さん、真菰さん。空が綺麗ですね。理事長先生から貴女達宛に手紙が有ります。目を通してください」
「有難う御座います。それにしても貴方は理事長先生の鴉ですか? とても人語が上手なので」
「ええ、吾輩は毎日理事長先生から手厚い訓練を受けさせて貰っているので。人語が上手い自信は有ります」
鴉はつぶらな瞳を嬉しそうに閉じる。
「では、これで吾輩は失礼します」
鴉はバサッと飛び上がっていく。禰󠄀豆子と真菰は手紙を見る。
―キメツ学園中等部二年里芋組・鬼滅暗殺部隊・真菰班 竈門禰󠄀豆子、鱗滝真菰へ
君達は「青い彼岸花」を見つけてくれたね。とても感謝しているよ。そこで、少し提案があるんだ。予定が合う時で構わないから理事長室に来てくれないかな。
キメツ学園理事長・鬼滅司令塔 産屋敷耀哉―
「り、理事長先生直々にお手紙を書いてくださるとは…」
「予定が合う時で構わないって言ってるけど、これは今すぐ行ったほうがいいよね!」
手紙は態々筆を取ったのだろうか。とても綺麗な字で認められていた。
二人は直ぐに寮を飛び出し、理事長室へ向かう。
コンコンとノックすると、「どうぞ、入って」と優しい声が聞こえた。
「はぁ、はぁ、失礼します」
息を切らして、入る。
「おや、来てくれたんだね。走って来たのかい?」
「理事長先生から態々手紙をくれるとは思わなくて。きっと大事なことなのだろうと思って走って来ちゃいました」
息を切らしながら真菰がそう説明すると理事長はふふっと笑う。
「そうか。じゃあ、本題に入ろう。手紙にも書いていた通り、君達は青い彼岸花を見つけてくれた。それにはとても感謝しているよ。そして、提案がある」
「何ですか?」
「君達の肩書は暗殺部だね? それを、特殊部隊の肩書に変えるのは如何だろう」
禰󠄀豆子と真菰は目を見合わせる。
「しのぶが特殊部隊に入っているのは知っているだろう? 実は、特殊部隊に入っているのは彼女一人だけなんだ。だから、入って欲しいと言うこちらの勝手な願いでもあるんだけど、どうかな?」
「でも、しのぶさんは薬学についての免許があるから、その能力を買われて特殊部隊に入ったと聞きました。私達は薬学なんてさっぱりですよ」
禰󠄀豆子はそう言う。真菰もうんうんと頷く。
「そうだね。だからって免許を取れと言うわけでもない。だから君たちさえ良ければ、彼女の助手として入ってくれると嬉しい。しのぶにも既に提案してみたけど、とても嬉しそうだったよ」
真菰は禰󠄀豆子を見る。禰󠄀豆子も頷く。禰󠄀豆子と真菰に断ると言う選択肢はない。
「そう、ですか。でも、しのぶさんもこれからもお手伝いして欲しいと言っていたし、分かりました。私達は特殊部隊に入ります」
すると理事長は嬉しそうに微笑む。
「有難う。半分私の我儘だったけど。じゃあ君達を、鬼滅特殊部隊に入隊させる。だが、そこで一つ問題があるんだ」
「あ、何となくわかりました。私が班長なので、班長が居なくなるんですよね?」
「そう言うことだ」
「提案なんですけど、掛け持ちできませんか? 暗殺部と特殊部で」
禰󠄀豆子は挙手をして提案してみる。
「ふむ、確かに。だけどそれは、君達にとって大きな負担とならないかい?」
「全然、問題ないです。そんなこと言ってたら鬼を滅殺することなんて出来ないと私は思いますから」
禰󠄀豆子は真っ直ぐな視線で理事長を見る。真菰もその意気だと頷く。
「そうか。分かった。じゃあ君達の本職は暗殺で、お手伝いとして特殊部隊にしよう。肩書は変えなくていいね?」
「はい、構いません!」
理事長はふふっと微笑む。
理事長室を出て、取り敢えず緊張を解く。
「理事長先生、優しくて安心させる声色だけど、やっぱり緊張しちゃう」
「格が違うもの。でも、理事長室に入って直々に理事長先生とお話しできるなんてそうそう無いよ!」
真菰は目を輝かせながら言う。そんな話をしながら寮へ戻る。談話室では何やら話に盛り上がっていた。真菰はその話の輪に入る。
「何話してるのー?」
「あ、本人登場! ねえねえ、鴉と何話してたの?」
里芋組の女子達がキャーキャー言いながら聞いてくる。
「んー? ああ、理事長先生がお呼びだからって私たちを呼びに来てくれたの」
「えー、どう言う話? 真菰ちゃん班長だしもしかして柱にならないかって言う勧誘?」
「でも、禰󠄀豆子ちゃんも一緒に行ってなかった?」
「それはね、簡単に言えば私達特殊部隊のお手伝いをすることになったんだー。ねー禰󠄀豆子ちゃん」
真菰は話の話題に禰󠄀豆子も入れる。
「うん、そうなの。だから暫くは暗殺の方には行けないの」
「特殊部隊? 何それ、聞いたことないんだけど」
「あれ、知らない? ほら、いつも司会してるしのぶさん、あの人特殊部隊に入ってるんだよ。薬学とかについて調べてるんだって」
「あの人薬とかに詳しいんだ。凄いね」
女子は素直に褒める。それに真菰は何だか誇らしくなった。
「それじゃ班長はどうなるの? 班長いなきゃうちらどうすりゃいいの?」
「取り敢えず、私からの指令は今まで通りに鬼を探して。詳しい指令は多分鴉とか柱がやってくれると思う」
分かんないけどねと苦笑しながら。
「りょーかい。じゃーうちらそろそろ大浴場行ってくるわー」
「真菰ちゃん達も一緒に入らない?」
「私達はもう少し後で入ろうと思ってる」
「OK」
女子達は寝巻きを持って寮から出て行く。
「今日も穏やかな夜だねー」
「うん!」
そんな話をしながら今日も一日を終えて行く。
コメント
2件
maro🌰さんの物語が好きすぎて全部読んでます!これからも頑張ってください!