テラーノベル
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雨が、嫌いだった。
空は暗いし、服は濡れるし、歩くのだって面倒くさい。
だから俺は、雨が降る日はいつもより少しだけ機嫌が悪かった。
その日も、そうだった。
mz「、、最悪」
学校帰り、突然降り出した雨。
傘なんて持っていない俺は、いつも雨宿りしてるお気に入りの場所へ向かうことにした。
雨が止むまで、あそこで待つしかない。
そう思っていたときだった。
mz「、ぇ…」
なんと、人がいたのだ。
mz(ここを俺以外に使うやつがいるなんて…)
見る感じ、俺と同い年ぐらいだと思う。
黙って、その人のことを見つめていると、
目が合った。
?「、、ん…?」
mz「ぁ、…」
やべっ、気づかれた。
変な奴だと思われただろうか。
mz(、どうしよ…)
このまま、黙っておくのは気まずいし、俺もベンチに座りたいので、声をかけてみることにした。
mz「、あの…」
?「は、はいっ!どうしました…?」
あれ、予想が違った。
女かと思ったけど、声を聞くと正真正銘の男だった。
mz「隣、座っていい?」
?「はい、!どうぞ…!!」
そう言って、彼は俺の席を空けるように少し左にずれた。
「ありがと」
俺はその子の隣に腰を下ろした。
・・・。
沈黙が続く。
すごく気まずい。
自分から話しかけておいてなんだけど、何を話せばいいのかわからない。
隣のその子も、雨のほうを向いたまま黙っている。
聞こえるのは、雨の音だけ。
mz「、雨、止みそうにねーな…」
独り言のように、呟いた。
それに乗ってくれれば、話せばいい。
?「、そうですね…」
お、乗ってきた。
mz「俺さ、あんまり雨好きじゃねーんだ」
?「そうなんですか…?」
mz「うん。濡れるし、気分も下がるし」
?「あはは…」
その子が、小さく笑った。
ほんの少しだけ。
でも、さっきより表情が少し和らいだ気がした。
mz「、お前は?」
?「、、え?」
mz「雨、好き?」
突然聞かれて戸惑ったのか、その子は少し考えるように視線を落とした。
?「、嫌い、じゃないです」
mz「ふぅーん、なんで?」
?「、雨の音、聞いてると、落ち着くので」
mz「、、そっか」
なんとなく、わかる気がした。
雨の音だけが聞こえるこの場所は、いつもより静かで。
時間がゆっくり流れているみたいだった。
mz「、あ、そういえば」
俺は、ふと思い出したように口を開いた。
mz「名前、聞いてなかった」
?「あ、…」
その子は少しだけ目を丸くした。
?「、けちゃ、です」
mz「けちゃ?」
kty「、、はい」
mz「ふぅーん、けちゃか」
俺が名前を繰り返すと、けちゃは照れくさそうに笑った。
kty「、えっと、貴方は?」
mz「俺? まぜ太」
kty「……まぜ太、くん」
、なんか、嫌だった。
そう呼ばれるのが。
mz「、くん付け、気持ちわりーな」
kty「、、へ…っ?」
気持ち悪い。その言葉を聞いたけちゃは驚いたのか、ポカーンと口を開けた間抜けな顔をした。
mz「、まぜちでいいよ」
kty「ま、まぜち…?」
mz「そっ、みんな、そう呼ぶし」
こんなこと、初対面の相手に言うことじゃないかもしれないけど。
けちゃは少し驚いたような顔をして、それから小さく頷いた。
kty「、じゃあ、まぜち…」
慣れない呼び方を口にする声が、なんだか妙に耳に残った。
mz「うん」
俺が笑うと、けちゃもほんの少しだけ笑った。
さっきより、自然な笑顔だった。
それから俺たちは、少しずつ話をした。
好きなもののこととか、普段何をしているのか。
本当に、なんでもない話。
会話が途切れることもあったし、何を話せ
ばいいのかわからなくなることもあった。
それでも、不思議と嫌じゃなかった。
初めて会ったばかりなのに。
この時間が、もう少し続けばいい。
そんなことを、ほんの少しだけ思った。
やがて、雨が弱くなると、けちゃはベンチから立ち上がった。
kty「それじゃあ、僕そろそろ行くね」
mz「あ、うん」
俺も立ち上がりかけて、ふと口を開いた。
mz「、、じゃあ、また」
何気なく言った言葉だった。
きっと、もう会うこともないんだろう。
そう思っていた。
だけど。
kty「っ、ね、ねぇっ!」
けちゃの声に、俺は振り返った。
けちゃは少しだけ緊張した顔で、俺を見ていた。
何か言おうとして、迷っているみたいに。
それでも、ゆっくりと口を開いた。
kty「、また、会おうね…っ」
、、え?
一瞬、言葉の意味がわからなかった。
けちゃは少し恥ずかしそうに笑った。
kty「、、だめ、かな?」
mz「、いや」
俺は思わず首を横に振った。
mz「、、全然、いいけど」
kty「、ほんと…?」
mz「うん」
そう答えると、けちゃはほっとしたように笑った。
kty「、、よかった」
その笑顔を見て、俺も少しだけ笑った。
mz「、またな。けちゃ」
kty「、うん。またね、まぜち」
雨は、まだ降り続いていた。
だけど、さっきまでとは少しだけ違って見えた。
雨の日なんて、嫌いだったはずなのに。
、、不思議なやつ。
俺はそう思いながら、けちゃの後ろ姿を見送った。
このときの俺は、まだ知らなかった。
この雨の日の出会いが、こんなにも大切なものになるなんて。
そして。
いつか、この雨が止むことを、寂しいと思う日が来るなんて。
コメント
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みぅです🤍🥀 雨の日の出会い、すごく好きな話でした…。雨が嫌いだったまぜちが、けちゃと出会って少しずつ心がほどけていく感じ、その温度感がとても丁寧に描かれてて。特に、呼び方で「くん付け気持ちわりー」と言って「まぜち」って呼ばせるシーン、距離の縮め方がうまいなって思いました。最後の「雨が止むことを寂しいと思う日が来る」って伏線、すごく気になります。これからどうなるんだろう…続きが読みたいです🌙