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「入間くん疲れてんの?」
と、声をかけてくれたのはシンユーでもなくクラスメイトのジャズくんだった
「ジャズくん!」
と言うと「マッサージしてあげようか?」と急に言われた
「マッサージ?してくれるの!」と言うとふわりと笑い「もちろん」と言ってくれた
「ジャズくん上手だねぇ〜…」
「…そ?ありがと。」
「ジャズくんってなんでも出来るよね!尊敬するなぁ!」
「そんな褒めなくていいよ」
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ただの気まぐれだった。
俺が入間くんに「マッサージしてあげようか?」って聞いたら
即答だし…悪魔ってのは 手 で悟られたりするから兄貴もずっと両手を隠してる
他の悪魔も自ら見せてきたりなどしない。けど入間くんは何の疑いもせずにキラキラとした目でこちらを見てくる。正直眩しい
前に入間くんが弟だったら。と言うと入間くんは「僕もジャズくんの弟になりたい!」って言ってきてさ…ホント。困るよね
俺がどんな気持ちが知らないでしょ。入間くん
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ジャズが入間の手をマッサージ。それはアスモデウスが見たら発狂案件
だが幸いアスモデウスとウァラクは職員室に呼び出し…からの他のクラスメイトは
売店だの購買だの。入間はシンユーに待っていてと言われたから大人しく待つのみ
ジャズはというと購買出禁なので教室に居るしかない
だから王のために作られた教室には二人しか居ないのだ。
ジャズの手にすっぽり入るような小さく丸い手。
だがお世辞にも綺麗な手。とは言えない
努力してきた手だ。弓矢の練習で出来たマメ。処刑玉砲などの練習の傷跡。
飽き性の悪魔とは正反対の性格の入間。
「入間くんって、悪魔らしくないよね」
何の気なしに言ってしまった
入間は何故か、苦しそうに、悲しそうに、それでも笑顔で紛らわして
「そうかな?」と言う
遅かった。変なことを言ってしまった。という気持ちで溢れたジャズ
そしてジャズは何故そんな顔をするのか。聞きたくなった
が、やめた。もうあんな顔して欲しくなかったから
それも自分の無責任な言葉のせいで、
少し気まづくなった と思うと
アスモデウスとウァラクが来た
「イルマ様!遅れてしまい申し訳ありません!! 」
「いるまちまったー?」
「ううん!遅れてないよ!」
ああ、さっきまで苦しそうだった顔が一気にホッとしたような顔になった
放課後
あれ、ジャズくん、?寝てる
アズくんは妹さんのお世話でクララはお父さんが久々に帰ってくるから
一緒に帰れないし……
ぁ、魘されてる、のかな、
「ジャズくんっ!おきて!ジャズくん!!」
「、ぃ、いるま、くん、?」
「だっ、大丈夫、?魘されてて、」
「…情けない所見せたね笑」
その時のジャズくんの顔は、酷く、悲しそうな、くるしそうで
きつそうな笑顔だった
「ジャズくん 怖い夢見たの?」
「…さぁね笑」
「ボクは見るよ、こわい、夢」
「…!!」
「一緒だね」
観念したような、顔で言ってきた
「怖い夢みても、大丈夫だよ!」
「…入間くん、?」
「だって僕がついてるから!」
へにゃりと笑う。ジャズくんも釣られて笑う
その時間は。
二人だけのものだった