テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
配信が終わって、ベランダへ出た俺は湿気を多く含んだ夜の風を感じている
すると、ドアをノックする音が部屋に鳴り響いた
💙「あっきぃ〜〜!!」
💛「ちぐちゃん!!ってかみんなも?!」
扉を開くと、声の主はちぐちゃん。
その背後から、他4人のアンプのメンバーが顔を覗かせた。
そう、今日はけちちの誕生日を祝う会。
このところイベントが多くて、ゆっくりみんなで祝える時間がなかったということで、俺らはこの日みんなでご飯に行くことにしたんだ。
もちろん行き先は、けちちの好きなお寿司やさん。
💙「めておらの武道館ライブ、やっぱすごかったねー」
早速、この間みんなで行っためておらのライブのことが話題に上がった。
💛「さすが師匠だよ!!全員バチバチにかっこよかったし、師匠はほんと人を見る目ありすぎるよ」
🩷「あのらいちゃんがかっこ良すぎて僕眩しかったもん」
💚「アミーゴ組は歌になるとバチバチにカッコ良すぎんのよ」
けちちは顔を綻ばせて、その横でぷーのすけは腕を組んでうんうんと深く頷いている。
💙「心音くんめちゃめちゃカッコよかったのに、終わった後会いに行ったら、ちぐちんちぐちんって迫ってきて俺、もう怖かったんだから」
少し身震いしながらちぐちゃんも続ける。
💛「まぁ、いつもは嫌いだけど今回のあいつは認めなくもないかな」
❤️「あれ、あっきぃ〜?もしかしてビジネス不仲なんじゃないの〜?」
こういうことを言えば、すぐあっとがいじってくる。
本当なんだから仕方ないじゃん。
💛「はい、あっとヤッチャイマーース!!」
💜「それよりもあっきぃ、もうそろいい時間なんじゃないの?」
腕時計を確かめてまぜちが声をかけてきた。
それで俺も時間を見て、悟った。
💛「あ!そうだった!!シーメーの時間です!!」
一目散に手を挙げたのは
🩷「よ!!待ってましたーー!!w」
食いしん坊で安定のけちち。
💚「でしょうね?!!」
そして食いつくように若干キレめのツッコミをするぷーのすけ。
💜「と言いつつ、実はぷりちゃんがお店調べてたの俺知ってるんだよねwww」
なんだかんだ周りを見ているまぜち。
❤️「ほら、けちゃの顔死んでるから早く行こww」
少しやつれ気味のけちちの肩を軽く揺すりながら、あっとは苦笑してる。
ふと俺はけちちの服装に目をとめた。
💛「そういえばけちち、本当に服の系統というか、雰囲気変わったよね」
💙「んね、可愛いというよりも綺麗め?モノトーンが増えたよね」
というのも、オシャレな服を着るようになって、いわゆる可愛い系男子みたいな容姿になったんだよね
💚「やっぱり、好きな人でもできたんじゃね?」
ぷーのすけも思ったのかちらっとあっとに目配せをした。
だけど、目配せを受けたあっとは目を瞑り、うーんと腕を組んでは首を傾げている。
🩷「もぉ〜、またいってるんだからwww そんなことないってww」
けちちは追い払うように手を振りながら、笑っていた。
そういうノリがメンバーの中で流行っているんだけど、結構俺は冗談と本気の半々くらいで思っている。
💜「けちゃお、俺の紹介した子のことでしょ〜?w」
🩷「まぜち、そのフリ、ここでも出すのwww」
ハードコアマイクラでまぜちが言ってたフリ、でもけちゃまぜの二人以外俺らは知らないものだったんだよね。
そんな少しの寂しさを感じつつ、俺はちぐちゃんと一緒に、用意していたけちちへの誕生日プレゼントを保管している部屋まで行った。
💛「ねぇ、ちぐちゃん、これ絶対けちち喜んでくれるよね?!」
💙「俺の飲みかけより全然喜ぶよww」
💛「それは言えてるww」
そんなことを言いながら、丁寧に手渡用の紙袋に入れて、出かける支度を整えた。
そして、みんなでお寿司を堪能した後、俺とちぐちゃんで用意していたプレゼントを取り出した。
💛💙「けちち/けちゃ、お誕生日おめでと〜!!」
🩷「うわ〜可愛い!!ありがと〜〜!!」
ちぐちゃんと一緒に選んだけちちへのプレゼント。
さすがはちぐちゃんで、けちちの好きそうなものをたくさん探し出してくれたおかげで、決めるのに時間がかかったんだけど、何とか二人でギリギリになって選ぶことができたものだ。
💙「そう言えば、まぜたん今年はあげた〜?」
🩷「まぜちはいいのよ、こないだ服もらったからね」
けちちはみんなに誕プレあげるんだけど、ぷーのすけとまぜちは全然あげないんだよね、という話がけちちから出たことがあった。それを思い出したのか、ちぐちゃんはまぜちに話を振る。
💜「あ〜配信で言ってたオニツカのねww」
💙「てか、あれで何ヶ月も経ってるじゃん けちゃ買ってもらいなって」
それは、今年の春。
すとふぇす前にまぜちがけちちに有名ブランドのスウェットをプレゼントしていたことを指している。
まさか、色違いのものプレゼントすると思わなくて、俺もちょっとびっくりした。
だって、まぜちって誰かと色違いをするイメージ無いんだもん。
🩷「本当にいいんだってばww」
❤️「まぜは冷たいなー。あ、もちろん俺も持ってきてるよ」
そう言って、あっとも丁寧にラッピングされたプレゼントを取り出した。
実は、ちぐちゃんと誕プレを探しに行ってる時に偶然まぜちに遭遇したんだよね。
手には、トートバッグサイズの紙袋。
どうやら紙袋に書いてある文字からしてブランドのものみたい。
💛「はやと!!これは誰かへのプレゼント?」
💜「おう、あきら。これか?自分用に買っただけだよ」
だけど、どこかご機嫌に鼻唄歌ってたんだよな。
それに何かを企んでそうな、だけど穏やかな笑顔を浮かべたまぜちの表情を思い出す。
まさかね、
俺はもう一度けちちの服装を見た。
そして、遠目から見てみた。
二人並ぶと、なぜか統一感がある。
なんかまぜちもけちちもモノトーンのコーディネート。
憶測で物事を見るのは良くない。
俺は嬉しそうなけちちの表情を見て、頬杖をついた。
🩷「あっきぃどうしたの?なんか疲れてるww」
💛「ん?いや何となくね?プレゼント、気に入ってくれたみたいで嬉しいのよ」
🩷「本当にありがとうね、めっちゃ大事にする!!」
そして、みんなで顔を見合わせて、ちぐちゃんが合図をした。
💛「けちち」
💜「けちゃお」
💙💚❤️「けちゃ」
💛💙💜💚❤️「「「お誕生日おめでとう!!」」」