“あんたは普通じゃない”
何回言われたか。
俺の恋愛対象は同性、男だ。
小さい頃は人を好きになることに迷いなんて無かった。
◯◯くんが好きで、△△先生が好きで。
そう“普通”に思えた。
ある時、男の子が好きだと母親に言った。
その時初めて、俺の普通を否定された。
『あんた、普通じゃないよ。それ。』
明らかに怪訝そうな表情だった。
それは間違っている。それはおかしい。
それは普通じゃない。
今までの普通を全否定された。
その当時は受け入れられなかったけど、歳を重ねるに連れて分かった。
俺の中の“普通”は“普通じゃない”と。
世の中普通は、男女で交際をして、結婚をして、子供を産む。
俺の中の普通は、好きな人と交際をして、好きな人と結婚する。子供だって産めはしないけど持つことはできる。
大勢の意見が“普通”になって、
少数の意見は“普通じゃなくなる”。
こんな世の中を憎んだ。恨んだ。
たまに母親から連絡がくる。
彼女はできたの?結婚も視野に入れなさい、って。
恋人はできたよ。男のね。
でもそう言ったら否定されるのは目に見えている。
普通の恋愛をしなさいって。
ねぇ、普通って何?
コメント
3件
私女の子とお付き合いしてるんですよね......同性愛をわかってくれてる人にしか打ち明けてないです......(1人 同性愛のどこが行けないんですかね...
なんかめっちゃ刺さりますね 人それぞれの普通を大切にできる社会にもっとなっていくといいなって日々思いますね…