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コメント
2件
おゎ……まさかの結末すぎて驚きだわ……表と裏ってなにかな〜って思ってたらそういうことなのね!?!
・コンテスト参加作品です
・誤字や脱字があれば教えて下さい
・犯罪要素あり(○人、誘拐など…)
・闇要素あり
・メリーバッドエンドです
・今作は前編と後編で別れます(今回は後編)
この物語はフィクションです。
実際に起きた出来事ではありません。
この物語でやってる事は
実際ではやってはいけない事です。
ある日、一人の少女は現実から目を逸らした。
もちろん夢を見たいからだろう。
彼女は現実に何も残ってない事を知ってるから
それを見ない様にして夢を見るのだ。
あの子の名前はラリス、普通の女の子だ。
母親は専業主婦、父親はある会社に勤めている
二人とも夜には必ず帰って来ていた。
そして毎日、あの子の中学時代からの親友である
スタイが昼頃、アイスを持って来ていた。
あの子は昼前、墓地に来た。
そして墓地に入ると
ある墓を目掛けて歩き出した。
その歩みを止めた先にある墓には
こう書かれていた。
「スタイ」
そして辿り着いた途端、
あの子は一人で話し出した。
「スタイ、おはよう〜」
もちろん返事は返ってこない。
しかし彼女は話すのを止めない。
「じゃあ、いつもの場所に行こ〜」
そう言ってから少しした後、あの子は歩き出した。
その足が向かう先は”いつもの場所”なのだろう。
歩き始めてから数分後、
あの子はいつもの場所である崖に辿り着いた。
あの子は何かを聞いている素振りをした後、
「うん、凄く良いよね!」
また一人で話し始めた。
しかも今度は向かってる途中で買った
謎のアイスが入った袋付きだ。
「いや、まず○んじゃダメだよ?!
だって私が一人になっちゃうもん…」
「人間ってそんな簡単に○なないから
そこまで気にしなくても良いけど…」
人間は簡単に○んでしまう事を
一番、理解してるはずなのに
あの子はまるで知らないみたいに話す。
「ってか、それよりスタイ…!!!
もしかして、今日も持って来たの?」
そう言うと、
あの子は聞いてる様な素振りをしながら
謎のアイス二つを袋から取り出した。
「…今日も良いの??」
「ありがとう!!」
そう言うと謎のアイス一つを
少し間を開けて隣に置き、
「じゃあ、いただきま〜す」
もう一つのアイスを食べ始めた。
「ん〜!!!美味しい!!
毎日、美味しいアイスを選んでくる…
やっぱりスタイは凄いね!」
そう言い終わると黙々と食べ進め…
「ご馳走様でした…!」
一つのアイスを食べ切った。
そして何かを聞いてる素振りをした後、
「スタイ…多分、もう溶けてるよ…」
と言い、
アイスが置いてある方へ目を向ける。
その後、少し笑いながらも不安そうな顔で
「スタイ、本当に次からは気を付けて!
これで50回目なんだから…」
と、あの子は毎日そう言い続ける。
あの子は2年間、
アイスを溶かし続けているんだろう。
「うん…だって私、数えてるから」
「仕方ないなぁ…
数えるのは今日でおしまいね!」
一体、この夢に終わりは来るのだろうか、
あの子が○んだら終わるのか、誰にも分からない。
「いえいえ、
どういたしまして…なのかな?」
「次からはアイスは早く食べてね…」
「じゃあ、スタイのアイスは溶けちゃったし
お泊まり会の準備しよ〜」
お泊まり会は自分の家で一人。
さぞ寂しいだろうに全く寂しくなさそうな
むしろ幸せそうな顔で一人、話を続ける。
「今日は私の家でやろう!
実は晩御飯、すっごく豪華なんだ!」
毎日、晩御飯も自分の家でやるのも同じ。
「荷物はいつもので大丈夫だから
時間、どうしようかな…?」
「確かに…良いかも!!
じゃあ夜の6時に私の家に来てね!!」
同じ時間にあの子は虚空に話しかけ、
来て欲しいと言う時間も同じ時間なのに
いつも悩んでいる。
「じゃあ、また後で!!」
そう言うと誰もいない森へ手を振っていた。
手を振り終わった後、
あの子は無言で嬉しそうな顔をしながら
誰もいない自分の家へと帰った。
自分の家へ帰って来た後、
手洗いうがいを済ませ自室へ向かった。
そして自室についた後、
一息つく間も無く自室の掃除をし始めた。
特に荒れてもいなければ物が少ない部屋を
ゆっくり時間を掛けて掃除をしていた。
誰も来ない部屋を楽しみながら掃除をする姿は
掃除を趣味にしてる様に見えるが
あの子は掃除が苦手だ。
だからか掃除には時間がかかってしまう。
だがあの子は毎日、掃除をやる。
毎日やってるのに上手にも下手にもならないのは
夢を見てるからだろうか。
掃除を終えた後、
あの子は台所へ行き炊飯をした。
そして炊飯ボタンを押すと安心した顔をしたが
その少し後には無表情で
夜の6時までバイトをしに行った。
どうやら補助金は
ほとんど使っていない様だ。
そして夜6時前に帰宅し、
ぼ〜っとテレビを見ていると
「はーい!今行きます〜!」
6時過ぎに突然、玄関へ歩き出した。
そして玄関の扉を開け、
誰かを招いて嬉しいのか幸せそうな顔をして
「スタイ、いらっしゃい〜」
と言ってリビングへ歩き出した。
「最近はスタイの家ばっかり泊まってたもんね」
「それはちょっと…私にも家庭があるから」
両親と一緒に住んでいた家は
放火によって火の海となり
その事件によって両親は亡くなり
あの子から見て右側の顔一面に
火傷痕が残っているが
あの子はどれだけ鏡を見ても
その傷に気付かないのだ。
もうあの子に家庭などは存在しない。
ただ一人の生活になってしまった。
「え、別に良いけど…
絶対にここから離れないって言ってる
スタイが離れるとは思えないんだけど…
シェアハウスする意味ってあるのかな?」
「それはそうかも…?
あ、これシェアハウス決定になる?」
「まぁ…うん、そうだね!!」
その次の日に彼女は亡くなっていないのに
まるで亡くなったかの様に
あの子の記憶は再生されている。
“再生”ではなく”再現されてる”
と言うべきなのかもしれないが。
「それは危ないね…
だって今からご飯、作るのに…」
「もし気付いてなかったら
私が力づくで止めるから大丈夫だよ〜」
あの時、止められたらと後悔している
今のあの子には荷が重い発言が
昔のあの子は余裕で言えてしまう。
そんな現状に私はあの子を
迎えに行ってしまいたくなったが
まだ○んでいないので止めておく。
「あははwじゃあ晩御飯、作るよ〜」
嘘みたいに乾いた笑い方で静かな部屋を
明るくしようとしている様にしか見えないが
きっと昔からあの子は
あんな笑い方をするんだろう。
そこからは一人で
どんどん大量の料理を作りながら
その誰かと雑談していた。
あの子は大量の料理を全て一人で作り上げ、
その料理達を一人で並べていった。
その時も誰かと運んでいるかの様に、
あの子は一人で笑っていた。
「スタイ、今日は来てくれてありがとう!!
いただきます!!」
そして一人で晩御飯を食べ始めた。
晩御飯中はずっと無言で食べ進め…
「ご馳走様でした!」
無事に食べ終わった。
「うん、食べ終わったよ〜」
晩御飯後でもあの子は誰かと話している様だ。
あの日から、その目は何も映しておらず
あの子の瞳はハイライトも光も
何も映す事が出来ない○んだ様な瞳をしていた
私がよく見た自○志願者の瞳の様なのに
あの子は心を守る為…
いや、心を折れ切ってしまったから
こんな風に夢を見始めてしまったんだろう。
「うん!そうだね!!
…私、残っちゃった料理にラップをして
冷蔵庫に入れるから
スタイは何も乗ってない食器を
洗面所に置いて欲しい!」
「そうなの?!!嬉しい!!!
本当にありがとう!!」
ただ今も昔も優しい所は
変わらないのかもしれない。
あの子は何でも嬉しそうにして
心が折れてしまう程、独りぼっちが嫌で折れたか
それとも一人になった方法で折れたか
それは私には分からないけど
あの子は優しいから他人には押し付けず
自分だけ夢を見てる。
それがあの子の不思議な所、
まるで蜘蛛の巣に引っ掛かった蝶みたいに
誰かにバレてしまってもおかしくないのに、
あの子は誰にもバレずに夢を見続け
その夢で永眠しようとしている。
「よーし!
アイス食べる為に早く終わらすぞ〜!!」
そう言うとあの子は空の食器を運び出した。
その少し綺麗な空の食器に反射して
あの子の顔がうっすらと見える。
だがあの子は”その食器は運んでいない”様に
振る舞い、誰かと話していた。
全ての空の食器を洗面台に置いた後、
料理が残ってる皿をラップで包み
冷蔵庫へと入れていく。
綺麗にラップで包みながら
笑顔で誰かと話す姿は年相応だが
体験した事は年相応じゃないと私は思う。
数分後、全ての料理を片付けた後、
晩御飯を食べた事により汚れた机を拭きながら
嬉しそうに話していると突然その手を止めた。
「やった!!じゃあアイス食べ…あれ?
冷凍庫に入れてないみたいけど…
溶けて無いよね?」
そしてあの子の対面にある椅子に向かい、
その椅子から保冷バッグを取り出した。
「スタイってアイス管理はできるよね…」
「それってアイスを食べる上で
致命的な欠点だね…」
「確かに外よりは溶けにくいと思うけど…
気を付けてね?」
そう言うと保冷バッグの中から
モナカアイスを二つ取り出した。
一つは机に置き、もう一つは手に持ったまま、
誰かと話し始めた。
「あ、私の好きなモナカアイスだ…!!!
買って来てくれて、ありがとう!!」
「本当に嬉しいなぁ…
あ、スタイは今日どんな食べ方をするの?」
「珍しいね…!!半分にして食べるなんて…」
「そうなんだね!!!
確かに時々、原点に戻れば…
初心を忘れずにその道を進めるし…
美味しいのには変わりないからね!」
「私もスタイといると凄く幸せだよ〜
だって親友だし一緒にいると楽しいし!!」
「こちらこそ!!
親友でいてくれてありがとう!!!」
同い年の幼馴染であり親友だから
仲が良い両親ではなく
彼女を夢に登場させてしまうのだろうか。
それは分からないが
あの子は彼女を失った事の方が
心が折れる大きな要因だったと思われる。
「も、もしかしたら二人とも…?!!
片方だけでも辛いのに二人ともは
めちゃくちゃ辛いよ…!!」
二人とも○んでしまえば良かった。
そう思ってるのは今もそうなのだろう。
生きてしまう事がどれ程、苦しくて醜くて憎くて
全て何も無かった事にしたかった。
きっと、そんな気持ちなのだろう。
私にはそう思う人の気持ちはよく分からない。
…傍観者だからだろうか。
まぁ、それでも構わない。
仕事をこなすだけで疲れるのだから。
「そういう問題じゃないよ…?!!」
「確かにそうだね!!早く食べないと!!!
いただきます…!!」
そう言うと手に持っていた
モナカアイスのパッケージを開け、食べ始めた。
あの子はアイスを食べながら
誰かと喋っている様だ。
どうしてあの子は彼女に固執するのだろうか。
別に私には関係ない話かもしれないが
ビー玉の中身を覗いている気分になったから
あの子が気になってしまう。
あの子の夢は何で出来ているのか、
何故あの子の心は折れ切っても動き続けるのか、
ビー玉だってガラスで出来ているくせに
ほとんど透けないビー玉もあるのだ。
本当に不思議な位、
秘密を知りたくなる訳ではなく
単純に気になる程度なのに
疑問を浮かべて勝手に自分の考察をする。
それが人間らしさだと言うのなら
人間じゃないのに”人間らしさ”がある
私は何者なのだろうか。
…こんな事を長く考えてしまうと
他の傍観者にも迷惑だから
これ以上は止めておく。
数分後、一つ目のモナカアイスを食べ切ると
机の上に置いていた二つ目のモナカアイスを持って
パッケージを開け、半分にして食べ始めた。
そして二つ目のモナカアイスを食べ終えると
歯磨きをしに行くのかお風呂の方へ歩き出した。
お風呂前にある洗面所につくと
歯ブラシを取り出し、歯磨きをし始めた。
あの子の前にある鏡には
ハッキリとあの子の姿が映っている。
でもあの子は今の自分の姿を理解していない。
あんなに目の前で見えているはずなのに。
少しした後、歯磨きを終えたあの子は
キッチンの方へ行って
洗面所に置いていた食器を洗い始めた。
洗ってる間はずっと虚な目をしており
何だか不思議な歌を口ずさんでいた。
「救えなくてごめんね…」
その歌は本当に存在している歌なのかは
私には分からない。
もしかしたら
あの子が作った曲なのかもしれないし
既存の曲を歌ってるだけかもしれない。
…私はこれを知る必要は無いと思ったので
調べたりはしない。
約数十分後、あの子は洗い物を終わらせると
自室へ戻っていったのだが、
扉を開いた瞬間、少し嬉しそうな顔をしていた。
どうやら誰かが眠ってしまったみたいだ。
でもあの子は嬉しい顔をしながら
誰かをベッドへ運ぶ様な動きをした。
そして少し寂しそうな、悲しそうな顔をした後
「スタイ、お父さん、お母さん、
おやすみなさい」
そう言ってあの子は眠りについた。
…あの子は寝たと言う事は私の出番か。
別にあの世に送る事以外は
私を呼ばないで欲しいんだけど。
まぁ、これがスタイの心残りだし仕方ないか。
???「スタイ、いる?」
スタイ「うん、ちゃんといるけど…
本当に上手くいくの?」
???「それは知らない。
こういうのは人によるから」
スタイ「それは心配だけど…
今はラリスの為に早く行かないと!!」
???「二人揃って本当に優しいね。
私にこんな事を頼むのは理解できないけど」
スタイ「???、早く行こう!!!
このままだと目が覚めちゃうかもよ?!」
???「分かってる…じゃあ夢に入るよ。
結構、揺れるから気を付けてね」
スタイ「うん…!!!」
私達はあの子の夢へ入り込む事に成功した。
それにしても入り込む時に音が無いのは珍しい。
入り込もうとしてる者に反抗しない程、
心が機能してないんだろう。
???「ついたよ。
…あそこから話しかけられるから。
後は一人で頑張って」
スタイ「う、うん…!頑張る!!」
そう言うとスタイは大量の闇の中にある
一筋の光へと歩き出す。
あそこならギリギリ声は届くはず…
だけど聞こえてもノイズになるかもしれない。
それでもこの夢から目を覚ます可能性が
少しでもあるなら、やるしかないんだ。
スタイ「ラリス、聞こえてる?!」
スタイ「私、スタイ!!
ラリスの親友であり幼馴染のタイなの!!」
スタイ「お願い!!話を聞いて!!」
スタイ「もうそこは現実じゃないの…!!
もう私は○んでて…
ラリスのお父さんとお母さんも○んじゃって…
ラリスは独りぼっちなの…
もう○んでるけど…私がついてるから…!!
お願い、目を覚まして!!!」
もちろん返事は返ってこない。
夢に入り込んだとしても
一方的に伝える事しか出来ないから。
でも…あの子には届かないのかもしれない。
あの子は心が完全に折れている。
真実を聞く耳を持っていないかもしれない。
真実を見る目を持っていないかもしれない。
真実を話す口を持っていないかもしれない。
真実を理解する脳を持っていないかもしれない。
それでも伝えなければ、あの子は救われないし
なにより過去に向き合えない。
だから伝えなくてはならない。
ただ、私が伝えても意味は無いだろう。
あれは親友であるスタイにしか出来ない。
スタイ「ねぇ、アイス一緒に食べようよ!!
幽霊だから多分、触れられないけどさ
昔の私に縋らないで欲しい…!
今の私はいないかもしれないけど…!!!
それでも…向き合ったら
何か凄い力で生き返るかもしれないし!!
だから現実を見てよ…ラリス…!!!」
その目には涙と光が見える気がする。
少し遠くにいるからよく見えないけど。
スタイ「これから大変な事が
多いかもしれないけど!!!
保険のお陰で全く同じ家も経ったし!!!
保険金もあるから高校生の頃から
変に働かなくても良いんだよ!
それにラリスならきっと、
新しい友達を作れるよ!!!
だから未来を見て!!!
私も見守ってるからさ!!!」
スタイ「目を覚まして、ラリス!!!
早く目を覚まさないともう戻れなくなるよ!!」
そう言い終わった瞬間、
あの子がスタイの目の前に現れた。
でも昔の姿のままだ。
つまり…まだ完全には届いてない。
でもノイズが届いてるなら
まだ間に合うかもしれない…
スタイ「え…ラリス…?!!」
「誰かが私に話しかけてる気がする…
でも何て言ってるのか分からない…
……だけど分からなくても良い気がする」
スタイ「???…私、どうしたら良い?!!」
完全に助けを求めてるけど…
あの子に届く言葉を私は知らないから…
…こう言うしかないか。
???「あの子に届く言葉は知らないけど。
生きてた当時みたいな感じで話しかけるか
目の前のあの子に語りかけたら良いと思う」
スタイ「確かラリスって
のんびりするのが好きだったよね…
良し…語りかけてみよう…!!!」
スタイ「ねぇラリス、
夢って覚めた方が良いよね」
「えぇ、そうかなぁ…?
幸せな夢だったら
別に覚さなくても良い気がするなぁ…」
スタイ「でもでも夢ばっかり見てると
すっごく大事な事も
忘れちゃうかもしれないんだよ?」
「忘れちゃうのは嫌だけど…
別に幸せな夢だったら、
それ以外は要らないかなぁ…」
そう言った瞬間、あの子は消えて
私達は元の場所へ戻された。
恐らく夢が終わったのだろう。
スタイ「あれ…?戻って来ちゃった…」
???「…多分、目が覚めたんだと思う。
でも、もう難しいかも。
あの子は完全に夢を現実だと思ってる。
だから相当、大きい事が無い限りは
あのままかもしれない」
スタイ「…そんなの嫌だよ!!!
私、まだ頑張りたいよ…!!!
ちゃんと救いたいよ…私のせいだから…
きっと私がいたら、
夢に逃げなかったはずだから…!!!」
???「貴方は溺○した人間だ。
どう足掻いても、
アイツらに虐められてアイツらに○される運命は
絶対に変えられなかったと思う」
スタイ「でも…ラリスは…!!!」
???「あの子は私が見とくから天国に帰って。
…何か出来そうだったら呼ぶし
そろそろ帰らないと私が怒られるから。
それに○後は私が面倒見るから」
スタイ「そういう問題じゃないけど…良いよ。
一分一秒でも目を離さないなら!!!」
???「…分かったから早く帰れ」
スタイ「本当に頼むよ?!!!」
???「はいはい」
この出来事によって、
私はあの子の生活を毎日見る事になった。
貴方達の様な他の傍観者には申し訳ないけど
スタイと約束しちゃったから諦めて。
…話を戻すけど。
あの子は会えるかもしれないと思って
スタイの墓や崖を訪れる。
きっとスタイを待っているのだろう。
でもスタイに会える事もスタイが見える事も
あり得ない話。
そして、
あの子は楽しそうな顔をしながら生きてるが
幸せな日々が奪われたから
今日も明日も苦しんで生きている。
彼女の夢といると幸せそうな顔をするし
両親の話をすると幸せそうな顔をするけど
あくまでもソレは夢の話。
あの子には救いなんてない。
あの子は幸せを奪われてしまったから
もう嘘の笑顔しか見れないのだろう。
だから私はあの子が○ぬまで待とう。
もし「好きな人を待ってるみたい」
って言われたら絶対に否定しておこう。
死神は人間を好きにならないからね。