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君の名前3
次の授業は委員会ぎめ。
去年と一緒で環境委員に入ろうかなと思っていた。
キーンコーンカーンコーン
すると始まりのチャイムがなった。
僕は姿勢を正し問題の誰と入るかを悩んでいた。
この後僕は予想外のことになるとは知らず…
「よろしくお願いします」
チャイムが鳴り終わり始めの挨拶をし席に座り先生が話し始めた。
「じゃぁ今から委員会ぎめしていくよー!まず時間とるから何に入りたいか決めてー!」
先生がそう言って何分か考える時間ができた。
僕は問題の誰と入るかを決めていた。
もう入るのは確定だ。てか僕しかいない。
委員会ぎめの時にいつも環境委員が残ってしまう。
放課後の花壇の整理や昼休みの水やりなど自分の時間が取られてしまうからあまり人気がない。
だけど僕はいつも暇だからちょうどいい。
だから環境委員に入るのは簡単だけど誰と入るかが…
前はイハニと入ったから困ることはなかったけど今年は別のクラス…
どうしよう、困ったな…
そう一番うしろの席で困っていると前の席の彼が勢いよくこちらを向いてきた。
「な、なぁ!委員会きめた?」
彼はなぜか緊張気味に問いかけてきた。
そんなに聞くのに緊張するのかな?
僕は疑問に思いながら彼に
「うん、決めたよ」
「ま、まじ?!…まじかぁ…」
そう答えると彼はなぜか残念がった。
「でも一緒に入る人がいないから考え中」
本当に誰と入ろう…それかもう一人がいいのかもしれない…
そう考えていると…
「じゃぁ俺が一緒に入るっていうのは?てか一緒に入りたい…」
「本当?助かる………って…えぇ?!」
ちょ、ちょっと待って今一緒入るって言った?
こんな僕と入りたいって?びっくりだ。
「待って…今一緒に入りたいって言った?」
「う、うん言った。入りたい。」
「正気?こんな僕と?」
「ソンホがいい。俺ソンホのこともっと知りたいんだ。だから一緒に入らない?」
本当にびっくりだ。こんな僕がいいっていう人、中々いないぞ。
ソンホをまっすぐ見る彼はまだ緊張しているのか拳をぎゅっと握りしめ深呼吸をしていた。
「ほんとに僕でいいの?」
「うん。ソンホがいい。だから一緒に入らない?」
本当になぜ僕がいいのかわからない。
…でも彼に知りたいって、入りたいって言われて嫌じゃなかった。むしろ嬉しかった。なぜだろう。
ソンホは初めて自分を知りたい、一緒がいいと言う人がいて、驚いた反面嬉しかった。
「僕環境委員に入りたいけどそれでいいならいいよ。」
「環境委員……いいな、…ソシタライツデモイッショダシ……いいね!俺も入る!」
彼は1人で何かをつぶやきすんなり賛成してくれた。
「わかった。じゃ環境委員で決まりね。」
「おう!」
一緒に入る事を約束すると彼は嬉しそうに微笑み、前を向き直した。
嬉しそうに振り返った彼には嬉しそうに振る尻尾が見えた気がした。
「はーい!じゃぁ紙回すから希望の委員会書いてねー!」
「はいソンホ」
「ありがとう。」
僕は彼から紙を受け取って迷うことなく環境委員に丸をつけた。
この学校は紙に書いて集計して決める希望者が指定人数より多かったらその人たちだけ再度アンケートがある。
でも環境委員は人気がないから安心だろう。
僕は席を立ち書き終わった紙を後ろから前へと集めた。
先生が集計をしている時間元々先に決まっていた学級委員を中心にこのクラスの目標をたてることになった。
みんなが何をするか話し合っている中僕は誰ともしゃべることなく一人で考えていた。
目標に何の言葉をいれたら良くなるかな…
そう考えていると前の席の彼が話しかけてきた。
「なぁ!環境委員って昼休みと放課後の花壇の手入れあるんだよね?」
彼にそう聞かれた瞬間僕は、一人でして欲しいって言われると思った。
だが彼は予想外なことを言った。
「俺手入れソンホと一緒にしたいから行くとき絶対に言ってほしくて!」
え?そっちなんだ。行けないとかじゃなくて絶対に行きたいんだ。
僕は思っていたことと正反対のことを言われたから驚いた。それと同時に勝手に悪く思っていたことに申し訳なさを感じた。
「分かった。行くとき呼ぶね」
そう言うと彼は嬉しそうに微笑んだ。
「てか手入れって2人きりでするの?」
「うん。自分のクラスの花壇をするからね。」
「まじ?!やった! ソンホトフタリキリニ!…」
「なんか言った?」
「いや💦この機会に仲良くなれるかもって思って!💦」
「なんだ、そんなことね。」
本当に彼の意図がわからない。何故僕にこだわるのか。そんなに僕としたいのか?僕の何がいいかわからない。
「なんでそこまで僕と仲良くしたいの?」
「そ、それはー💦…」
そう聞くと彼は頬をほんのり赤らめ僕にこういった。
「俺、前のゴミ捨て手伝った時から、ソンホと仲良くなりたいって思って、!」
「それだしいつも1人でいるから気になって、いつの間にか目で追っちゃうんだよ…//」
そう彼は照れくさそうに言った。
これ女子が目で追っちゃうんだよ。とか照れくさそうに言われたらイチコロだな。モテる必殺技だ…
ソンホはそう思いながらも自分でも少しドキッとした。でもそれが何に対するドキッだったのかは分からなかった。
だけど1つだけ彼と同じ気持ちがあった。
ソンホもテサンと仲良くなりたい。とこの時思った。
「あの時か。あのときはありがとう。助かったよ。」
「そ、そのー僕でよければ仲良くしてくれると嬉しいな/」
なんだか改めて仲良くしようなんて言うと照れくさいな。
ソンホは少しあわあわしながら恥ずかしがりながら彼に言った。
すると彼は照れている彼を見て目を開き彼を見つめたと思いきやふと我に返ったのか顔をほんのり赤らめそっぽ向いた。
「う、うん!よろしくな!ソンホ!」
温かい日差しが差し込む春。僕は、自分も仲良くしたいという友達が初めてできた。
コメント
2件
待ってたよ~😭😭 ずっと出てなかったから💢笑 なんだか次のストーリーが楽しみすぎ!!待ってるね>ᴗ<