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⚠首絞め
口調迷子
aknメンヘラ気味
akn×fw
akn[] fw()
ここから名前伏せません。
(…どこや?ここ…)
目が覚めたら、手首と足首に冷たい金属の感触。
鎖の音がカチャリと鳴って、ようやく状況が飲み込めた。
暗い部屋。
窓は板で塞がれてて、薄い明かりは天井の裸電球だけ。
一つの机の上にはマグカップに入ったスープと、薬?
ベッドの端に座ってる俺の目の前に、
いつもの優しい笑顔の明那が立ってる。
(……明那?)
[起きた? ふわっち」
声はいつも通り甘くて、ちょっと低め。
でもその手には、俺のスマホ。
ロックは解除されてて、画面には俺が撮った明那の写真がずらっと並んでる。
(あえ、なんで…)
「びっくりした?
俺の家の鍵、何で持ってるの?
夜中にこっそり入ってきて、寝顔撮ったり、
俺の服嗅いだり……ふわっち?」
心臓が止まりそうになる。 全部バレてた。
俺はただ明那が好きなだけ。
近づきすぎるのが、好きになりすぎるのが怖くて、
遠くから見てるだけで満足してたはずなのに。
いつからか、もっと近くにいたくなって、
鍵を盗んで……入って……。
(…あ、明那ごめんなさ…許して… )
「許す?」
明那が首を傾げて、ゆっくり近づいてくる。
俺の顎を指で持ち上げて、目を覗き込んでくる。
「なんで?
ふわっちも俺のこと、好きだったんだよね?」
(……え?)
「だって、こんなに俺のこと撮ってるじゃん。
俺の写真、毎日見て興奮してるんでしょ?
俺の匂い嗅いで、俺のベッドで寝転がって……
それって、両思いってことだよ」
違う。
違う違う。
俺はただ……何事にも全力で、優しくて、明るい明那が好きで、
一緒に配信して、ゲームするだけで満足してたのに。
こんなことされるなんて、想像もしてなかった。
(違う……俺、そんなつもりじゃ…… 明那に嫌われたくなくて、だから……)
「嫌うわけないじゃん」
明那の声が急に低くなる。
俺の鎖を握って、グイッと引き寄せる。
「俺もふわっちのこと、ずっと好きだったんだよ?
だからこうやって 逃げられないように、そばにずっといられるようにしたんだよ?」
(や…いや、いやや…)
俺は必死で体をよじる。
鎖が手首に食い込んで血がにじむけど、構わず暴れる。
(明那お願い…許して、 )
明那の目が一瞬だけ細くなる。
次の瞬間俺の首に手が回って、
ゆっくり、でも確実に締め上げてくる。
「ふわっち……」
息が詰まる。
視界がチカチカして、明那の顔が二重に見える。
「俺のこと、好きだよね?
だから俺のそばにいてくれるよね?
両思いなんだから、いいよね?」
(…ぐ……っ……)
「言って。
『好きだよ、明那』って」
力が入る。
俺の体がビクビク震えて、足が空を蹴る。
(…す……き……)
声が掠れて、出てるのかもわからない。
明那の顔が、ぱっと明るくなる。
「やっぱり!
ふわっちも俺のこと好きだったんだね!
両思いだよ……嬉しい……」
締めていた手が緩む。
俺は咳き込みながら、涙目で明那を見上げる。
明那は俺の耳元で、
優しく、優しく囁く。
「俺も不破っちのこと、ずっと見ててあげるよ」
俺はぼんやりと目を閉じる。
頭はまだ回らない。
体が動かない。
明那の腕の中が怖いのに安心する。
こんなに明那のこと好きだったなんて、
自分でもびっくりする。
明那は俺の髪を優しく撫で続け、
マグカップの残りのスープを冷まして、
俺の口元に運んでくれる。
「ふわっち、飲んで? 体、冷えてるから」
一口飲むとスープの温かさが喉を通って
体が少しずつほぐれていく。
明那が「えらいね、不破っち」って微笑んで、
俺の額にまたキスを落とす。 部屋の電球が柔らかく揺れて、 鎖がカチャリと小さく鳴る。
血の匂いはまだ薄く残ってるけど、 明那の匂いがそれをかき消していく。
俺は、ぼんやりと明那の顔を見る。
涙の跡が乾いて、 いつもの優しい笑顔に戻ってる。
(……明那)
俺は掠れた声で呼ぶ。
明那が「ん?」って顔を近づけてくる。
(……俺も……明那のこと……)
言葉が途切れる。
頭がぐちゃぐちゃで、うまく繋がらない。 でも、胸の奥で熱いものが溢れそうになる。
明那は俺の手を握って、 優しく覆うように包む。
「うん、言わなくてもわかるよ」
俺は、ゆっくり息を吐く。
明那の温もりが、俺の心を埋めていく。
[ふわっち、スープ冷めてきちゃった。飲める?]
(ん…飲む)
俺は、掠れた息で口を開ける。
スープが喉を通るけど……
なんか、ちょっと変な味がする。
ほんのり苦くて、金属みたいな後味。
でも温かくて明那が作ってくれたんだと思うと、
そのまま飲み込んでしまう。
(……ん……なんか、味……変……?)
俺はぼそっと呟く。
明那が優しく微笑んで、
「冷めちゃったからかな? ゆっくり飲んでね」って、
俺の背中を撫でてくれる。
体がだんだん重くなって、 視界がふわふわ揺れる。
頭がぼーっとして、 思考が繋がらなくなる。
明那の顔が、遠くから近づいてくるみたい。
(……明那……なんか……眠……)
俺の声が、だんだん小さくなる。 明那は俺を抱きしめたまま 優しく髪を梳いて、優しく言ってくれる 。
「寝てていいよ、不破っち。
俺がずっとそばにいるから」
俺の意識が、ゆっくり沈んでいく。
鎖の冷たさも、血の匂いも、
すべてが遠くなる。 最後に、明那の温もりが残る。
俺は完全に目を閉じて、 深い眠りに落ちる。
明那は、俺の寝顔をじっと見つめて、
静かに、優しく微笑む。
「不破っち……ずっとそばにいてね」