テラーノベル
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「ねえ桃先輩! 見てください、あの雲、なんか美味しそうな形してます!」
新幹線の窓の外を指さして、三輪霞が満面の笑みを浮かべる。
西宮桃は、その横顔を隣の席から見つめながら、必死に自分のこめかみを指で押さえていた。
(……待って。無理。可愛すぎる)
事の始まりは、京都校のみんなで計画していた旅行が、任務の都合で次々とキャンセルになり、最終的にこの二人きりになってしまったことだった。
最初は「霞と二人旅なんて最高じゃん!」と気楽に考えていた桃だったが、いざ蓋を開けてみれば、これはただの**拷問(ごうもん)**、いや、桃の理性に対する限界の挑戦だった。
今日の三輪は、いつもの黒いスーツ姿じゃない。
少しオーバーサイズの白いサマーニットに、デニムのショートパンツ。サラサラの青い髪は、桃が新幹線の中で「やってあげる」と編み込んであげたハーフアップ。
「……あ、桃先輩? どうかしましたか? 顔、赤いですよ?」
「えっ!? あ、いや、なんでもない! ちょっと車内が暑いだけ!」
覗き込んできた三輪の顔が近すぎて、桃は思わず座席の背もたれに激突する勢いで体を引いた。
長い睫毛(まつげ)に、潤んだ瞳。そこから放たれる圧倒的な「ピュア」の光線に、桃の心臓はバックバクだ。
(なにあれ、天使? 霞って普段から可愛いけど、私服で無防備になると破壊力がカンストするんだけど!?)
### 京都から離れて、お泊まりの夜
なんとか観光を終え、旅館の部屋にチェックインした二人。
温泉から先に上がった桃が、備え付けのお茶を飲んで一息ついていると、障子(しょうじ)がすうっと開いた。
「桃先輩、お待たせしました〜」
「っぶふぉっ!!!」
桃は飲んでいたお茶を盛大に吹き出しそうになった。
そこにいたのは、旅館の浴衣をきっちりと着こなした三輪。
お風呂上がりで、いつもより少し上気した白い肌。そして何より、水分を含んで少し色っぽく首筋に張り付いた青い髪。
「うわあ、この浴衣、ちょっと丈が短いかもです。動くと足が見えちゃいますね」
そう言って、三輪は屈んで裾を直そうとする。その拍子に、浴衣の胸元がわずかに緩んだ。
(お、おまっ……ストーーーップ!!!)
桃の脳内で、理性の警報(アラート)が鳴り響く。ウーウーと大音量で。
今の桃の視点から見れば、三輪はあまりにも無防備で、あまりにも「どうぞ襲ってください」と言わんばかりの隙だらけの生き物だった。
普段から「役立たず三輪です!」なんて謙遜しているけれど、この美少女っぷりでその自覚がないのは、もはや一種の兵器である。
「ね、ねえ霞。ちょっと、そこに座りなさい」
「はい? どうしたんですか、桃先輩?」
不思議そうに首を傾げながら、三輪が桃のすぐ隣にちょこんと座る。
ふわっと漂う、シャンプーと温泉の湯上がりの甘い香り。
(あ、ダメだ。これ、私、発情しそう)
桃の頭の中で、何かが『ぷちん』と音を立てて切れかかっていた。
可愛い。抱きしめたい。押し倒したい。このピュアな笑顔を、ちょっと困ったような、泣きそうな顔に変えてみたい──。
「桃先輩……? あの、本当に顔が真っ赤ですよ? 熱でもあるんじゃ……」
心配そうに顔を近づけてくる三輪。
その小さな、柔らかそうな手が、桃のおでこに触れようと伸びてくる。
「――っ、もう限界!!」
「ひゃっ!?」
桃は三輪の手首を掴み、そのまま勢いよく畳の上に押し倒した。
ドサリ、と軽い音がして、三輪の青い髪が畳の上に広がる。
「も、桃先輩……? 目が、マジなんですけど……え、なに、これどういう状況ですか!?」
完全にパニックになる三輪。
その下で、桃は三輪の両手首を頭の上で固定し、上から覆いかぶさるようにして見下ろした。金髪のツインテールが、三輪の頬にサラリと触れる。
「霞、あんたさぁ……自分がどれだけ可愛いか、少しは自覚しなさいよ」
「えっ、ええええ!? 私、普通です! 役立たずです!」
「そういうところが、一番人を狂わせるの!」
桃の瞳は、獲物を狙う魔女そのものだった。
いつもはお姉さんぶっている桃が、見たこともない肉食獣のようなオーラを放っている。
「桃先輩……あの、心臓の音が、すごいです……///」
三輪は顔を真っ赤にしながら、上目遣いで桃を見つめる。
恐怖というよりは、あまりの急展開に恥ずかしさで爆発しそうな顔だ。その表情が、さらに桃の「いじめて泣かせたい欲」を刺激する。
「……霞が可愛すぎるのが悪んだからね。ちょっとだけ、責任とってよね」
「ひゃ、ゃん……っ!///」
「……っ、桃先輩、待っ、て、本当に、どうしちゃったんですか……っ!?///」
完全に退路を断たれ、畳に押し付けられた三輪の声が、情けなく震える。
いつもなら優しくて頼れる先輩の、見たこともない肉食獣のような瞳。そこから放たれる圧倒的な熱量に、三輪の頭は真っ白になっていた。
「どうもしないよ。ただ、もう我慢の限界ってだけ」
桃は低く掠れた声で囁くと、掴んでいた三輪の両手首を片手でまとめ、空いたもう片方の手で、三輪の細い顎をくいっと持ち上げた。
「ん、ぅ……!///♡」
拒む隙さえ与えられない。
重なったのは、お互いの温泉上がりの熱い体温。桃の唇が、三輪の柔らかい唇を容赦なく塞いだ。
ん、ちゅ、と、不慣れな三輪を気遣う余裕もないほど、深い、深いキス。
いつもなら「可愛いね」で済ませていたはずの境界線が、音を立てて崩れていく。
「んんっ……!?/// ふ、あ……っ///♡」
息が吸えなくて、三輪の胸が大きく上下する。
身悶えするたびに浴衣の合わせがはだけて、白い鎖骨や、普段のスーツ姿からは想像もつかないほどしなやかな身体のラインが、容赦なく桃の視界に晒された。
「……はぁ、霞。あんた、本当にいい匂いする」
やっと唇が離れたかと思えば、桃の熱い吐息はそのまま三輪の首筋へと滑り落ちていく。
チュ、と音を立てて、白い肌に赤い痕を刻みつけるように吸い上げられた。
「ひゃんっ!? あ、そこ、だめ、です……変な、変な感じがっ……!///♡」
背中を跳ね上げ、涙目で身をよじる三輪。
けれど、その抵抗は桃をさらに煽るだけだった。桃は三輪の細い腰を跨ぐようにして完全に圧し量り、自由になった手で、三輪の太ももを撫で上げる。
「だめじゃないよ。全部私のものにするんだから」
「あ、ぅ……もも、先輩、っ、めちゃくちゃ、に、なっちゃいま……っ///♡」
「めちゃくちゃになりなよ。私がそうしてるんだから」
桃の指先が、はだけた浴衣の奥へと容赦なく滑り込んでいく。
ピュアで、無防備で、誰よりも可愛い三輪のすべてが、桃の情熱に暴かれていく。
夜の静寂に、濡れたリップ音と、甘く切ない三輪の鳴き声だけが、いつまでも、いつまでも響き渡っていた。
#明太子に食われる鈴木
明太子に食われる鈴木
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アジュガ
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コメント
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わあっ、1話からもう最高でした……!🥀💞 桃先輩、理性ぶっ壊れるまで耐えてたんだなって思うと、逆に愛おしいです。三輪ちゃんの無自覚な可愛さが“兵器”って表現、めっちゃ共感しました(笑)。浴衣のシーンから押し倒すまでの流れもドキドキしっぱなしで、全然止められなかった。2人の関係がこれからどう変わるのか、続きめっちゃ気になります……!