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初投稿になります。
簡単に自己紹介させていただきます。
やたがらす。と申します。心霊系やオカルト、ホラー全般の作品が好きです。なので自分もそう言った作品を作り、皆様に少しでもゾッとしてもらいたいと思っています。
では早速参ります。
「知らない人」
これは僕が小学生の時に実際に体験した少し不思議な話です。両親共働きだったので夏休みなどの長期休暇は家に一人でいることが多かったです。
小学5年生の夏休みの時の話、仕事に行く親を見送り、家のドアがしまった瞬間部屋は天国に生まれ変わる。
いつも冷房は25度、暑い時は23度それより下げないというのが我が家のルール。だがそんなことしてたら溶けてしまう。親を見送った後毎日のように最低温度にして毛布をかけて至高の贅沢をしていた。
そんなある日、明日夜7時心霊特番があるとテレビで見た。わくわくしながら眠りについた。
だがこの時あんなに恐ろしい体験をするなんて思ってもいなかった。
朝になりいつものように親を見送りエアコンガンガン毛布マンになって半目でテレビを見る。それが僕の夏休みだった。宿題も最初の週でほとんど終わらせていたのでとにかく暇だった。
でも今日は夜が楽しみ。心霊特番を家族で見るのが毎年恒例だった。
お昼頃、ご飯を食べながらテレビを見ていると「稲川○二の怖い話」を収録する様子を撮影するという番組がやっていた。番組の内容は、現場をどこにするか、スタッフは何人で行くかなど完全に裏方にフォーカスした番組だった。収録現場となったのは某県の廃ホテルで、そこのエントランスで収録開始した。開始まもなくカットがかかる。機材トラブルだ。音声が入っていない、画面にノイズが入っている、スタッフの体調不良などてんやわんやした様子だった。
ほぇーと見ていると自分の後ろの部屋に人の気配を感じた。霊ではなく生きている人の気配。というのも部屋の中でスッスッスッというすり足のような足音が聞こえたからだ。当時アパートに住んでいて足音がなることもラップ音がなることも日常茶飯事だった。でもその時ばかりは恐怖で完全に時が止まりテレビの映像以外の全ての感覚を遮断され、初めて背筋が凍るという感覚に陥った。この時あることを思った。
「これ後ろ向いたらなにか居るんじゃね?」
子どもの好奇心というのは恐ろしいです。背筋が凍るなんて比喩でしか聞いたことがなかったのにそれでも後ろをみたいなんてどうかしてるなって思います。
勇気なんて要らなかった。ただ幽霊を見たい、確かめたいという一心ですぐさま後ろを見た。だがそこには何も無く、写真を貼ったコルクボードが立てかけられているだけだった。やっぱり居ないよなぁ〜居るわけないよなぁ。溜息をつきながらまたテレビを見始めた。すると
という今まで聞いたことがないくらいのラップ音が聞こえた。「…今日死ぬのかな。」そんなこと思いながら音を方向を見るとさっき見たコルクボードが倒れていた。さすがに怖くなり親が帰ってくる「夕方5時」まで寝ることにした。自分が寝ている正面に玄関がある状態で眠りについた。
目を覚ますとまだ帰ってくるまで時間がありそうなくらい明るかった。トイレに行こうと立ち上がろうとした時あることに気づいた。
…!!
動かない…!なんだ…体に力が入らない…
テレビで見たことがあった。意識はあって目も開くけど体が全く動かないという症状。この時初めて金縛りになった。ただ、霊的なものはなく、医学的に証明されているのも知っていた。だから焦りはしたもののそこまで深く考えていなかった。いつ解けるんだろう、早くしないと漏れる。そんなこと思っていると…
ガチャッ…
音の方を見ると玄関の鍵が開いてドアノブが徐々に下がって行きドアの隙間から光が入り込む。親の職場が近くにあり昼休みにたまに帰ってくることもあったので助かったと安心し目を瞑った。するとスッスッスッスッ…スッスッスッスッスッスッ…と聞いたことのある足音が聞こえた。
自分の前ら辺まで来た音はそこで止まった。目を開けると全く知らないおばあさんがそこに立っていた。真顔でこっちを見ていて口を動かして何か言っているが意識が朦朧としてきてまた眠ってしまった。
…
目が覚めた。良かった、漏らしてない。トイレに行き今度は玄関の方を見ないで反対向きで寝ることにした。するとまた金縛りにあった。目を開けるとベランダが見えた。洗濯物に手を伸ばす人の姿が見えた。帰ってきたんだ。起こされるまで寝てよ。
ぱっと目が覚めて時計を見る。するとまだ3時だった。
あの影は何者?ここであることに気づく。
微量ではあるが洗濯物が取り込まれている。
本気で警察に通報しようか悩んだ。でも子供ながらに、ここで通報してもしあのおばあさんが家の中にいたら俺死んじゃうかもと思って帰ってくるまでテレビを見ていた。
ようやく親が帰ってきてコルクボードの件で少し怒られたが事情を説明したら親も驚いた様子だった。その後はご飯を食べながら特番を見て、終わったところで自分のベッドでゲームをしていた。いつも10時には寝ていたが、のめり込んでしまい気づいたら、1時30分を回っていた。やばっ!早く寝なきゃと慌てて眠りにつこうとするがどうも寝付けない。昼間のことといいこの絶妙な時間といい、おまけに少しだけ空いた部屋の引き戸。なんで閉めなかったのか後悔した。布団から出たくなかったからそのまま寝ることにした。
……
………!!
動かない…
また、また金縛り?
何回なるんだ。
スーっと引き戸が開く。開ききったところで、
聞こえてきた。
スッ…スッスッスッ…
スッスッスッスッスッスッ…
その足音は僕の太ももら辺で止まった。今度ばかりは見たくなかった。もうごめんだと思っていた。耐えろ…我慢だ…すぐ居なくなる、先に寝てしまえばいい。するとベッドで寝ている僕の太もも辺りが沈んだ。
!?
なんだ、この感触。何が起きたんだ。
思い切って目を開けると……
そこにはあの知らないおばあさんがベッドに腰かけ、こっちを見て笑っていた。その瞬間気を失い気づいたら親が仕事に行く時間になっていた。
「昨日の夜…やっぱいいや行ってらっしゃい。」
そう言って親を見送り、恐怖は終わった。
と思っていた…
最近、怖い話聞かせてと言われたことがありました。なんだろうなぁ、あ!小学生の時やばいことあったわ!それ話すわ。
と
一通り話終わると意外とウケていてお前やばくね?だ、だろ?みたいな感じで酒飲みながら楽しんでいました。
そいつらと解散し、何日か経ったとき、この話を思い出し冷静に考えたらやばいこと起きたよな。よくあの時後ろ見たなと思ったりしてました。
そんな懐かしみにひたっているとある説が浮かびました。
「あの時本当に家に入ってきて昼間から夜まで部屋のどこかに隠れていたのではないかと。」
真相は分かりませんがそう考えてしまったら胃が痛くなるほど怖くなりました。
以上になります。いかがだったでしょうか?文章力無いのに色んな人に聞いて欲しくてこんなことしてます笑 語彙力と文章力磨いてどんどん作品上げていきたいと思います!
読んでいただきありがとうございました!!