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あのサメは僕に牙をむかない

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あのサメは僕に牙をむかない

10 - 第七話 出会い

♥

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2025年02月11日

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🦈視点




入学して割とすぐ、仮入部などをする前に一年が各部活を見て回る部活動見学会があった。




俺はそこで初めてバレー部の紹介を務めていたぶるーくを目にしたのだ。




この時はまだバレー部なんてこんなチビの俺には無縁の部活だと思っていたのだが。




🐼

「シャケなんか入りたいとこあった~?」


🦈

「いや、特にねえな」



部活動見学会では文化部、屋外運動部、屋内運動部の順に回っていくのでバレー部を見に行く頃にはもうすでに多くの部活の見学を終えていた。



🦈

「てか部活入る気あんまないし」



俺は声や顔つきのせいで人からあまり好かれないタイプだし、挙げ句の果てには変なあだ名までつく始末。



その影響で高校では部活に入ってもうまくやれないだろうと諦めていたのだ。



🐼

「え〜、、。スマイルは??」



🙂

「んぁ〜、、きんときいるしテニス?」



🐼

「あー!きんときいんのか!!俺もテニスにしよっかなー、、、」



確かにテニス部にはきんときがいる。


だけど入る気なんてさらさらない。



そんな他愛のない会話をしている時、長身のバレー部員が活動について説明し始めた。



これが、ぶるーくだった。




📕

「1年生の皆さん、男子バレー部の赤井です!———!!———!」



このときのぶるーくは今のゆるゆるとした様子からは想像できない程しっかりと、はきはきと喋っていた。


まあこの時の第一印象は背が高い、というだけ。


かっこいいとかはミリも思ってない。多分。



🐼

「バレー部ってほんとに背が高い人が多いんだな、、」


なかむはいかにも羨ましそうな目でプレイを見つめている。



🦈

「でも小柄な人も結構いるし俺たちでもワンチャンいけんじゃね?」



🐼

「、、、絶対無理。ボール届かないだろ。」



すごい顔でみてくるやんこいつ。


慰めてやったっていうのに。



🙂

「あっちのコートなんかすごいらしい」


俺らの会話なんてさらさら聞いていないスマイルは、二つあるコートのうちの奥側のコートを指差してそう言った。



🐼

「抽象が過ぎるよ、なんも伝わらない」


🙂

「だから〜、なんかの大会に出たんだって!!」


🦈

「wwwwww」



こんなくだはないの会話で盛り上がっていたその時。


バーン、という大きな音と共に何かが勢いよくこちらに飛んでくる。




👤

「あっ、、」



球体がものすごい勢いで此方に来る



🦈

「えっ…」



何が起きたのかが全くわからず、俺は驚くことしかできなかった。



📕

「ちょっ!!」



バーン


また音がした。



その0,5秒後くらいにはもう目の前から球体が消えていた。



🦈

「…?」



📕

「大丈夫!?」


こっちをみている


明らかに俺に話しかけているようだった



🦈

「あ、大丈夫っす…」



📕

「ほんと!?よかったあああ!!」



何が起きたかまるでわからないが、俺が何か危ない状況だったらしい。



🐼

「すげえええ!!かっけええ!!」



📕

「えへへ、ありがと〜!じゃあ僕はちょっと戻るね!」



ぶるーくはそう言ってコートに駆けて行った。




🦈

「、、、何が起きたんだ?」



🐼

「あの先輩がシャケに飛んできたボールにむかってものすごい勢いでボール打ったの!!」



なかむは興奮しているのだろうか、何を言ってるのかよくわからない。



🙂

「あの先輩がボールを出してなかったらシャークんにぶつかってたぞ。お礼くらい言えよ。」



🦈

「あぁ…?」



つまり、あの先輩が飛んできたボールにわざと勢いよくボールを打って、飛んできたボールの軌道を変えた、と?



そんな漫画みたいなことありえんのかよ…






そう思いながらもぶるーくのことは素直に尊敬したし、かっこいいと思った。






🦈

「すっご…」





その瞬間から、俺はぶるーくから目が離せなかった。




顔はよく見えなかったし、最初の紹介も聞いてなかったから名前もわからなかったが、絶対に入部して再会してやろうと決めた。










このときのぶるーくは本当に童話に出てくる王子、というか漫画に出てくるプリンスのようだった。

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