- ̗̀⚠︎ ̖́-
紫受け
stxxx
nmmn
本人様とは関係ありません
黄紫
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
紫side
みんなは 満月前症候群 という 言葉は
知っている だろうか 。
あの綺麗で、大きくて、思わず 夜空を
眺めたくなるような あの、満月 。
でも、俺は 苦手だった 。
だって、 俺は あの 月が見れないから 。
ベットの上でしか 過ごせないから 。
体調 を崩してしまうから 。
無理しようと、しても 無理できないくらいの
結構しんどい 体調不良 。
それが 満月 だけだったら、しっかりとした
満月は見れないかもだけど 大きな、月は
見れたかもしれない 。
でも、俺が体調を崩すのは 満月が出る
数日前 もだ 。
満月のできた、次の日も 見ようと思えば
大きな月は見えるが 体がしんどくて、夜まで
体力がもたなくて、 結局大きな月を見れたのは
高校生以来だ 。
でも、 俺は彼と出会ってから 少し、変わった 。
いつも、 満月の数日前、満月の日 は
俺の横で 寝てくれた 。
黄〔 大丈夫、? 〕
紫〔 大丈夫だよ、っ笑… 〕
黄〔 でも、顔色悪い 〕
紫〔 さっき戻しちゃっただけだって…笑 〕
黄〔 戻してんじゃん。僕今日もここで寝る 〕
黄〔 心配だし… 〕
心配性な黄くんは いつも、俺の横にいた 。
やっぱりずっと、横にいるから どんどん
俺の体調の 周期 … という、月の満ち欠けが
わかってきたのか いつも、満月が
できる前になると しつこく、声をかけてくる 。
でも、 俺はそれを悪くは思わなかった 。
逆に 無視されてる感じがなくて 幸せだった 。
6月21日 。
俺は 絶賛 満月に振り回されていた 。
満月の1日前 。 しかも
ストロベリームーン という珍しい色 の月が
予定されてるらしい 。
だからなのか、 微かにいつもより
不調の時期が長かった 。
でも、明日で終わるんだよ 。
そう考えても、誕生日はいつもより
しんどいんだろう 。
いつもより 寝込んでるんだから 。
やっぱ、 体力は 衰えてるよね 。
黄〔 いつもより長くないですか? 〕
紫〔 うん、いつもより しんどい 。 〕
黄〔 誕生日、と被るの僕嫌だなぁ 。 〕
紫〔 あ~ … たしかに、 被っちゃうね 〕
彼も、やっぱり満月の次の日も
満月前症候群 の、期間だと、認識している 。
紫〔 ねぇ、あした ダンス練じゃん 。 〕
黄〔 うん、そうだけど … 〕
紫〔 おれさ、気持ち悪くなってさ、 〕
紫〔 途中ぱって、抜け出すかもしれない … 〕
黄〔 その時は僕がうまく説明するよ 。 〕
黄〔 無理せず抜けてね 。 〕
紫〔 うん、 … ぎゅ 、 〕
黄〔 ん … 〕
他のメンバー には、伝えきれてないから
こういう時は、やっぱり不安で、もっと
しんどくなる 。
でも、 黄くんが 優しくぎゅっと、してくれると
緊張は 少しほぐれる 。
ど ~ せ、俺は 寝れないし
寝かしつけしてあげる って 冗談交じりでいうと
いつの間にか 腕枕で 俺の胸元に
黄 くんの頭が あって 俺は背中を優しく
心地よいリズムで 叩いていた 。
やっぱり、俺は寝れず、翌朝を迎える 。
満月の日 。すごく気分が悪い 。
でも、ダンス練だから、ど ~ せ、と
自分に強く言い聞かせながら 。ゆっくりと
ベットから起き上がった 。
いつもの、ぐわんぐわん がして、 もっと
気分が悪くなる 。
やっぱり、目眩が酷い 。朝の低気圧もあって
余計 しんどい。
黄〔 んも、かってにうごかないで … 〕
紫〔 ん … きょう、なんじだっけ … 〕
黄〔 10時ぐらい、だった気がする 。 〕
紫〔 … もうちょっと 寝ようかな … 〕
そう言うと、寝てて、と言われて
せっかく立ち上がったのに ベットに寝かされる 。
でも、思ってる以上に体は、しんどかったのか
すぐ瞼を重く感じ、眠くなる 。
まぁ、 寝てないからな … と、思いながら
寝ようとしてみる 。
意外と、寝れて 少し体が揺らされる感じがして
目を開ける。目の前には ドアップ黄くん 。
びっくりした 。でも、全く起きない俺に
少し 焦ってたらしい 。
びっくりした、と声を上げてから
おはよう と挨拶をして 、 枕に顔を伏せる 。
あの、 ぐるぐるが また再来してきた 。
頭が痛い 。
今日は 行けるのだろうか 。
いや、行きたいな 。
朝ごはんも食べれなくて、軽く 顔を洗って
歯磨きをして 、 荷物を玄関に 集めて
ダンスができるような 楽な服装に着替えて
また ベットに倒れ込んだ 。
髪はもう、いいや 。ぼさぼさのまま いこう 。
俺は 少し寝転がってると 急な吐き気が
俺を襲ってきて 、 きもちわるい 、 と喉を
ぎゅっと閉めた時には もう遅くて
ほっぺ が 物理的に 膨らむ 。
とにかく、 ベットはダメだと おもい
いま いちばん近くに見える ゴミ箱に 手を伸ばし
変な体制のまま、口元に ゴミ箱を当てた 。
もう、我慢は 出来なくて、 全て 吐き出した 。
少しは 楽になって そのまま ベットに倒れ込む 。
ゴミ箱は あとで、 片付けよう 。今は無理だ 。
いまだにぐるぐると 回ってる視界が気持ち悪くて
また 枕に顔を伏せた 。
すると スライド式の寝室のドアが
からから、と音を立てて 開いた 。
黄くん が声をかけてくれたのは辛うじて
聞こえて 、でも 返事は出来なくて 。
何も言うことは出来なかった 。
でも、 ゴミ箱を見つけたのか 、黄くんは
俺 の頭をなでてくれた 。
黄〔 今日ダンス休もう、? 〕
紫〔 いきたい … 〕
黄〔 休んで、 11時頃踊れるなら … いいけど 、 〕
紫〔 いっぱい やすむ … もうおえってしない … 〕
黄〔 しっかり休んでね … 〕
しっかり、 休んねで と言われたから
俺は しっかり休もうと思って 布団を
肩まで被った 。
あの、 優しい声を 聞いたから
少し眠いし、 あんしんできてる 気がする 。
でも、 寝れなさそうだし 俺は
ベッドの上で 彼のことを ひたすら 考えた 。
黄side
彼に付き添い始めてから
月を気にするようになった 。
夜、帰る時に いつも出てた月 。
前はあまり、気にしてなかったけど
彼と 日々を過ごすようになったら、 月も
見るようになった 。
それは、 彼に関係しているから 。
今日だって、 満月の上がる 夜 なのに
彼はいつもより 元気がなくて ダンス練に
行こう として玄関まで来たのに 玄関で
ふらふらする、 と倒れ込んでしまった 。
彼の誕生日前日 なのに、 なんなら 今日
カウントダウンの配信があるのに 。
でも、 彼にも 事情があるから 僕は少しでも
楽になるのを待った 。
遅れると連絡をしてから 、10分 。
やっとの気持ちで立ち上がってくれたけどまた
目を瞑って、 僕の方に倒れ込んできた 。
近くに きて、分かったのは 彼の息が荒いこと 。
マスクが 余計邪魔そうだったから、 さっきから
息でひっこんだり、して動いてたマスクを
彼からとって 自分のポケットに入れた 。
黄〔 紫くん、ほんとに行くの … ?〕
黄〔 凄い、しんどそうだけど … 〕
僕が見てきた中では
1番しんどそうにしてる気がして
思わず、 そう言葉に してしまう 。
紫〔 いく … 勢いよく 立ち上がっただけ … 〕
黄〔 ほんとに、 無理そうなら帰るよ、? 〕
紫〔 こくっ … 〕
いつも 、頑張って、何事も全力で こなす
彼だから 止めるのも気が引けて
少しの約束をしてから 、再度足を進めた 。
オフィス に着いた時にはみんないて
僕らのことを 待っていてくれた 。
顔色が悪く 、さっきまで気分悪そうだった彼も
お仕事モードになっており、 僕以外にも見せる
いえば、 普通の紫くんになっていた 。
僕たちが遅れてたから ダンスの練習は すぐに
始まり、色んな振りを頭に入れていった 。
僕の隣には 紫くんがいて 、いつもより難しく
複雑な振り付けに、いつもは見せないイライラを
感じさせながら 練習を進めていた 。
そんな、 紫くんを 横目に練習を進めて いると
隣から がたっと、 聞こえてくる 。
反射的に紫くんの ほうを見てしまって 。
でも、 見たら 紫くんは いなくて、
床 に しゃがみこんでいた 。
他の メンバー も気付いたのか なかなか
起き上がらない 紫くんのほうに集まる 。
桃〔 紫くん、? 足引っ掛けた?〕
橙〔 膝打ったやろ … 〕
赤〔 冷やす? 〕
青〔 わかんない、 顔見せて~…〕
みんなは 転んだから と、言ってるけど
僕は 、プラスで わかっている 。
きっと、 転んだ勢いで、 くらっとして
力が抜けたんだと 思う 。
まだまだ、明日の朝日が昇るまでには
時間がかかる し、症状が 辛いはず 。
でも、 紫くんが みんなに言ってないから
僕は対応に困った 。
僕は 人の隠し事を簡単にばらすような
酷い奴じゃないし 、とりあえず 周りに合わせた 。
合わせながらも 、頭を撫でたり 刺激に
なりそうな 光が視界に入らないように したり
自分なりの 対応をした 。
桃〔 紫くん立てる、? 〕
桃〔 あそこにマット ひいたから 。 〕
黄〔 桃くん、1回振付師さんと 〕
黄〔 部屋出てもらっていいですか? 〕
我慢ができず、 桃くんに耳打ちでそう伝える 。
すごい 急にそう言って しまったけど
桃くんはすぐ、対応してくれて、 メンバーしか
いない状態になって、 紫くんに声をかける 。
僕だと分かったのか、手を握るくらいの
簡単な 反応はしてくれて マットの方まで
移動できた 。
横向きになってくれた紫くんは 顔色が悪く
目も開けなさそうだった 。
僕には理由がわかるが 他のメンバーは
呆然としている 。
桃〔 お~ 移動できてんじゃん 。〕
黄〔 移動できたけど … 〕
黄〔 目眩が辛そうで 、 〕
桃〔 なんか今日体調悪そうだったっけ?〕
橙〔 遅れてきたのってそういう事か … 〕
橙くんのその一言が 言い訳と 嘘と
本当のことでぐちゃぐちゃだった僕の脳内を
まとめてくれた 。
橙〔 紫くん、気分はどう、? 〕
橙〔 気持ち悪いとかない? 〕
青〔 袋はあるよ、一応 。でも桶とかない〕
赤〔 最悪 、受け止められればいいし〕
赤〔 袋で大丈夫でしょ 。〕
桃〔 目眩って、なんかしら理由あるんかな … 〕
満月 だって 言えない 。彼に話して欲しい 。
僕の事じゃないし 、彼が1番分かってるはず 。
僕から は 話せないな 。 笑
黄〔 今日朝からずっと体調悪そうで 、 〕
黄〔 でも、 行くって聞かなかったんだよね 。〕
黄〔 朝も 1回吐いてて … 〕
橙〔 もう帰った方がいいな 。 笑 、〕
桃〔 そ~だなぁ … いつ動けるようになるかな 〕
結局、紫くんが動けるようになったのは
1時間ほど、安静にしたあとだった 。
1回戻してるからなのか 顔色は青白く
顔面蒼白 、という四字熟語が
当てはまる気がした 。
やっぱり、 あんだけメンバーに見られながら
長時間戻すのは彼の精神も攻撃したのだろう 。
黄〔 紫くん帰ろ、 〕
紫〔 んや … ごめんなさぃ … いける、 … 〕
橙〔 あ~あ、立ち上がるな … また吐くって 〕
赤〔 紫くん座ってて 。 膝は痛くない? 〕
赤〔転んだ時打ってた気がするけど … 〕
紫〔 わかんない ッ … っふぅ … ちょ、 … 〕
少し立ち上がったのも グラッとしたのか
すぐ、 横に座っていた 僕に倒れ込んできた 。
桃〔 紫くん今日は踊れないわ 。 〕
赤〔 うん … 無理はしない方がいいよ … 〕
橙〔 紫くん帰ろ 。 黄の家休めると思うわ 。 〕
黄〔 僕の家で みんなで行きましょ 。 〕
それなら 悲しくないです なんて、 ちょっと
可愛がりながら 僕に倒れ込んで、全てを
委ねてる 彼の背中をさすった 。
本人も折れたから 、帰る準備と 振付師さんへの
説明を 各自進めて 僕らはタクシー で
僕の家へと向かった 。
紫くんも 両方支えられて 歩くのがやっとで
目も開けてないくらい 顔を顰め、しんどそうな
彼はそのまま ベットに寝かせた 。
はやく、満月 … と思ってるけど 時間は
月は 時間に左右されるから 。
僕ら は月を操れないからさ 笑、
黄〔 … 目眩 大丈夫ですか、? 〕
紫〔 あたまいたいかなぁ … 笑 ふらふらするや 〕
黄〔 月 はやく かければいいですね 。 〕
紫〔 まだ、 みんなに いわないでね … 笑 、 〕
黄〔 わかってますよ笑 〕
2人きりの 寝室で 僕らは そう、 まだ明るいけど
少しずつ夕暮れに染まっていく 空を見上げた 。
そのまま 僕の家でゆっくりしてると もう月は
登っていた 。みんなはそれを見て帰った 。
今はふたり 。紫くんは相変わらず
しんどそうだった 。
黄〔 体調どうですか、? 〕
紫〔 まだ むり、 なんか … あたまいたい … 〕
黄〔 頭痛か … 〕
紫〔 あたまがんがんする 〕
いたいよぉ なんて 方の力が抜けたように
甘えてくる 。 2人の時は珍しいことでもない 。
甘え上手同士だから とりあえず距離は近い 。
紫くんは不器用だから ツンデレに見えるけど
根は 甘え上手だ 。
自分が甘えよう と、心を委ねている相手には
ガッツリ甘えてくる 。 彼は嘘が下手だから
構って欲しいタイミングもすぐに分かる 。
今だってそうだ 。僕が脳内でばかり喋るから
構ってほしそうに 僕の胸元に自分の頭を
すりすりしている 。猫みたい 。
紫〔 黄ちゃぁ、 〕
黄〔 ん、? 〕
紫〔 すきっ 〕
黄〔ぼくもすき 。 大好き 〕
大好きと 言えば簡単に照れるし
照れ隠しみたいに僕の胸に顔押し当てるし 。
まとめちゃえば 罪な男 ってやつですね 。
僕でも沼りました 。
紫〔 あしたは おでかけできる? おれ誕生日 。 〕
黄〔 紫くんの状態次第かな 。 〕
紫〔 んぇ~ … 〕
誕生日だからといって 体調が万全じゃないのに
振り回すのはいけないと思うからさ 。 と簡単に
伝えて 紫くんが泣かないように
頭を撫でてあげた 。
紫〔 ん~ … おなかすいた … 〕
黄〔 お、なにが食べれそう ? 〕
紫〔 おかゆたべる 〕
黄〔 ん、 作ってくるから待ってて 〕
僕だけでキッチンに向かおうとしたら
コアラの子供のように抱きついてくるし
やっぱり かわいい 。
僕だけ 僕だけにして欲しい 。
紫〔 おいちいね 〕
黄〔 おいしいの 〕
紫〔 んう … こくっ 〕
食べてても僕にべったり 。
いつもは こんな事ないのに と、不思議な
気持ちになりながら 僕らはご飯を食べ終えて
お風呂に入った 。
お風呂に入ったら 23時 。
大人な 時間だった 。
黄〔 体調 どう … ? 〕
紫〔 すこしらくになったけど … 寝れそうにない 〕
黄〔 そっか … 〕
落ち込まないでよ 、と頭を撫でられてしまう 。
僕は君の彼氏になりたいんだよ 。
でも 、僕はそれが言えないから
こう誤魔化した 。
黄〔 今日は カーテン開けて寝ましょ 、 〕
黄〔 月 、 見えるはず 。〕
カーテンを開ければ 月は空気を読んだようで
ばっちり窓の真ん中、僕らの寝ている
目の前に大きく光っていた 。
紫〔 ひさしぶりにみたなぁ、 … っ、 〕
黄〔 泣かないでよ … 、 笑 〕
紫〔 黄 くんと、見れて嬉しいな っ 、って … 笑 〕
黄〔 んふふ っ、 … 〕
月の光で照らされている彼の横顔は
いつもより、綺麗に見えた 。
夜空が似合う人なのかもしれない 。
僕は 悔しさと 嬉しさを 噛み締め
静かに頬を濡らした 。
その月に 僕は願い事を伝えたい 。
彼が僕の腕で寝た後 。
ひっそり逃げだして、ベランダに出て
月に誓った 。
〔 彼と切っても切れない関係になれますように 〕
黄〔 彼の 好きな人になれますようにっ 、 … ッ 〕
𝙚𝙣𝙙 .
支部から持ってきたお誕生日小説です 。
どうしても間に合わなかった🙄🙄
コメント
1件
黄紫で月関係とか、美しさと儚さがマッチしすぎてて今🤦🏻♀️こんな感じになってる。今回も最高。天才すぎだね👍🏻👍🏻👍🏻👍🏻👍🏻