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#微ロシ日
空飛ぶ人鳥
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ゆうやみ飴🍬*⋆
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風に揺れ、緑深まる森の裾野に、
浅瀬で泳ぐ魚達。
鈴虫の鳴く夜には蛍が光。
風鈴が大きくリンと鳴って
微かに夏の匂いがした。
「東京さん、起きてください」
「東京さんってば」
呼ぶ声に応じるようにして目を開けたら、私の肩を優しく揺さぶる貴方がいた。
瞼をぱちくりとすれば、眩しい午後の光が足に差しているのが目に入る。
大の字で寝っ転がって、ぼーっとしようと思っていたのに、気付いたらそのまま寝てしまったらしい。隣の麦茶のコップが倒れていて、祖国様はそれを拭っていらした。
『…は、…そ、祖国様申し訳ありません…!私としたことが…、』
「気にすることの程でもありません。それに、疲れていらしたんでしょう?起こしてしまい、こちらこそ申し訳ないです。」
祖国様はにこりと笑って、茶で汚れた雑巾をサササと片しに行かれた。
相も変わらず美しい笑顔だ。
小柄で可愛らしい背中をそのまま見送り、辺りを見渡す。
7月の下旬。
もう時期夏休みなのだろう、蝉たちは愉快に鳴いている。
ミンミン、ジジジ、と鳴く声は暑苦しいくらいだが、たまの一時くらい、寛容にそれを許しても良いだろう。
だって夏なのだから。
「東京さん、東京さん。私今年は北海道に行きたいです…。」
『北海道?なんでまたそんなところに…。』
「札幌のラーメンが食べたいのです…!ほら、この写真とても美味しそうじゃないですか…!?」
冷たい氷水に浸けておいた西瓜を舟形に切って2人で食べていたところ、祖国様は私に、毎年恒例の旅行企画を持ち掛けてきた。
最近旅行雑誌を広げていたので、そろそろだろうなぁ、ときちんと予想をしていた。つまり想定内である。
勿論一緒に御伴する予定だけれども、
『行きませんよ』と言った時の祖国様の顔を見るのが、私の楽しみでもある。
膨れっ面がこれまた可愛いのだ。
『…祖国様、勘弁してください…。』
「……。」
やりすぎた、と思った時にはもう遅いもの。
焦らしすぎた祖国様は、へそを曲げてツンとしてしまった。
これは時間がかかりそうだ。
『…はぁ…。…わかりましたよ、祖国様…。』
『1週間旅行に延長しましょうね。』
「…そ、それは本当ですか、東京さん…!!」
結局、私が折れることになってしまいましたが、これも想定内。
本当はこの笑顔が見れるならばどこにでも行きたいのです。
そうやって嬉しそうにはしゃぎ笑う貴方を、変わりなくずっと見ていたいものです。