こんにちは!圖阿です!
前回からの続きです!
どうぞ!
・・・
🤪side
ほとけたちに連れられ入ってきた親父は俺たちそれぞれ見た後何も言わずに立っていた。
………何しに来たんやろ……?
親父に問いかけようと思ったとき、ほとけたちが言った。
💎「3人とも…お父さんと少し話してほしいの」
🤪「……話すって何をや…?」
正直言うと、あまりこの人と話したくないのが本音だ。
けれど、わざわざここにつれてきたということは、それなりの理由があるのだろう。
🐤「……お父さんが3人のことをどれだけ思ってたかの話」
🍣「………思ってた……?」
息子たちに無理やり政略結婚をさせようとしてたこの人が俺等を思ってた…??
🦁「どういうことや?」
🐇「実はな…」
そう言って、初兎たちは語り始めた。
結婚式前日
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💎「………き、緊張する…!」
🐤「大丈夫だよほとけっち!りうらたちも一緒だから♪」
🐇「それに、緊張しとったら確認したいこともできんやろ?」
💎「そ、そうだね!」
始めてイフくんたちのお父さん……王様に挨拶したとき、ある違和感があった。
それは僕だけじゃなく、2人も感じていたようだ。
今回は、それを確かめるためにここにやってきたのだ。
🐤💎🐇「失礼します…!」
王様「…………君たちは…………一体何様だ……?」
そう、僕らに問いかける王様の目は酷く冷たいものだった。
正直言うと今すぐにでも帰りたかったが、ここで帰ってしまっては意味がない。
意を決して僕らは話し始めた。
💎「…今回来たのは王様にお願いがあるからです…!」
王様「…………願い……?」
🐤「あなたの息子さんと我々の結婚式に来てください…!!」
王様「……私は出席しないとは言ってないはずだが……どういうことだ…?」
🐇「出席ではなく、新郎新婦の控室に来てほしいんです!」
王様「…………それは断らせてもらう…」
🐤「……それは……どうしてですか?」
王様「……………君たちには関係ない……分かったら出でってくれ…私はまだやることがあるんだ」
💎「断る理由は息子さんのことを思ってのことですか…?」
王様「………((ピクッ」
💎「……やっぱり……((ニコッ」
王様「………どういう意味だ…?」
🐇「今回ここに来たのは先ほどのことをお願いすることと、あることを確認するためでもあったんです」
💎「王様……あなたは息子さんたちのことが本当に大切なんですよね?」
そう、ある違和感とはイフくんたちに聞いていた息子に興味のない印象と違ったことだ。
🐤「息子さんたちは、あなたに無理やり好きでもない相手と望まない結婚をされそうになっていることに日々疲れていました」
王様「……!…」
りうちゃんがそう言うと、王様は目を見開いて驚いた。
王様「…………あの子たちは……結婚自体をしたくなかったのか…?」
🐤「はい」
王様「……………そう……だったのか…」
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🤪「ちょ、ちょっと待っとくれ…!!」
🤪「今の話聞いとる限りやと、親父は俺らが結婚したくないのを知らんかったんか?」
王様「……あぁ……お前たちが何度も来た縁談を断っていたのは、単純に好みの女性ではなかったからだと……そう思っていたんだ…」
🍣「じゃあ、あの時言ってた俺らが心配っていうのも…」
王様「…………本音だ…私は妻が亡くなってからもお前たちだけでもいてくれてよかったと……心の底から思った」
王様「……けれど、私ももう、歳だ……いつ死んでもおかしくない…」
王様「お前たちは確かに兄弟だから、私が死んだとしても家族がいなくなるわけじゃない……それでも…いつ、お前たちの誰かが死んで、誰かが一人になった時……その苦しさは想像を絶するものだ…」
🦁「ほんなら、親父が何度も俺等に縁談を持ってきたのは政略結婚や無くて」
王様「お前たちに家族を増やして、一人になってしまはないようにしたかったんだ…」
🤪「ほんなら、俺らが1日家に何も言わずに帰らんくても何も言わんかったのはなんでや…!」
🤪「そないなこと言ったって、やっぱり俺らに興味がなかっただけなんやないんか…!?」
王様「……本当は…お前たちが1日帰らなかった時は探しに行きたかったさ…」
王様「けれど、私は王という立場が故、自ら探しに行くことはできなかった……使用人に変わりに探すように頼んでも、お前らはもう、いい大人なのだから、自由にしてあげてくれ……そう言われたんだ…」
王様「帰ってきた後のお前たちは何処かスッキリとしたような顔をしていたから、きっとストレスが溜まってしまうのだろうと思って……お前たちがいなくなっても無理に探しに行くことはやめたんだ」
🦁「…じゃあ、俺が怪我した時……1週間経ってから来たのは…」
王様「言い訳に聞こえてしまうかもしれないがお前が撃たれた時、私は隣国に会談をしに行っていたんだ」
🍣「え……そ、そんなこと使用人も言ってなかったけど…」
王様「聞いて無くて当たり前だ……その会談はこれからの国の存続に関わる極秘のものだったから、私の側近の使用人にしか教えていなかったんだ……もし、誰かに聞かれても、言い訳をするように頼んであった」
🦁「……それじゃあ……あの時…なんであんな無茶をしたのか聞いたのって………本音…やったんか…」
その言葉を聞いて、俺たちは何も言えなかった。
ずっと俺たちのことを、政略結婚をさせ、跡継ぎを残し、この国の道具の1つとしか思っていないと思っていた。
けれど、それは勘違いで、お互いに、お互いの気持ちを知らずに長い年月が経ってしまっただけだったのだ。
🐇「…これでわかったやろ…♪?」
💎「王様は、3人が思うような人じゃなくて、何処にでもいる息子想いのいい父親なんだって♪」
🐤「りうらたちはチャペルの扉の前で待ってるから♪」
そう言って、3人は出ていった。
王様「……お前たちは…本当にいい方々をお嫁さんにもらったな……父として誇らしいよ」
王様「…今まで、母さんを亡くしたお前たちにあまり構ってやることができなくて悪かった……色々とあってなかなか時間が取れなくてな」
🤪「知っとっるよ」
王様「………ぇ…」
ほんまは知ってたんや。
子供の頃、国の経営が傾いた時、寝る間も惜しんで一人で働いとったことを。
母親を亡くした俺らに少しでも寂しい思いをさせんように、身を削って一緒にいる時間を作ろうとしたことも……
全部…全部知っていたんだ。
その上で、見ないふりをしてしまった。
ほんと……自分に呆れる。
🍣「……ッ……父さん……今までごめん…ッ…」
🦁「…………俺ら…ほんまにどうしようもないわ…ッ…」
🤪「……ッ……」
王様「………なんでお前たちが謝るのさ…((ニコッ」
王様「…もう、お前たちに何も言わない……今まで色々とすまなかった」
王様「これからは好きなように生きなさい……ただ、奥さんは大事にするんだぞ?笑」
🍣🤪🦁「あたりまえだよ/や♪!」
王様「………((ニコッ」
王様「ほら、涙を拭いて早く生きなさい…?」
🍣🤪🦁「行ってきます…!」
結婚式はとどこうりなく進み、誓のキスになった。
神父「……それでは…誓のキスを…」
🍣「……りうら…」
🐤「…なに?」
🍣「告白も先にできない様な俺だけど、これから先…りうらのことを幸せにします……だから…これから一緒に沢山幸せになりましょう…♪?((チュッ」
🐤「…………うん…♪((ポロッ」
🤪「ほとけ…これから沢山俺はお前に迷惑をかけると思う…」
💎「…笑……またその話♪?」
💎「大丈夫だよイフくん♪……僕はどんなことがあっても、君の味方で…君のことを愛してるから!」
🤪「…!……ほとけ……ありがとう…((チュッ」
🦁「初兎………俺のことを選んでくれてありがとう」
🦁「これから先、お前のことを絶対守る……やから、俺の側でいつも笑っとってくれ♪」
🐇「お安い御用や!……けど、側で笑うからには、ゆうくんにもおんなじくらい笑ってもらうからな?」
🐇「一緒にたくさん笑って幸せになろうな♪?」
🦁「あぁ♪((チュッ」
辺りに俺たちを祝福する拍手の音が聞こえる。
その中に、泣きながら拍手をしている親父を見たことを俺たちは一生忘れないだろう。
王様「………ッ…見てるか…シュイナ……私たちの息子たちは立派に成長したよ…((ポロッポロッ」
お疲れ様……こっちにあんまり早く来ちゃだめよ…♪?
王様「……ッ!!((バッ←振り向く」
王様「…ッ……シュ…イナ………あぁ……もちろんだ♪!((ポロッ」
王様「お前の所に行くときには、たくさんのお前が見れるはずだったあの子たちの話を持っていくよ」
王様「だから……安心して待っててくれ♪((ポロッポロッ」
終わり
これにてこの小説は完結です!
最後に、わかると思いますが、『シュイナ』とは🍣🤪🦁のお母さんの名前です!
いつか番外編とかでらびまると🐤💎🐇の出会いとか、”あの時”の話も書けたらいいなぁ♪
改めまして、ここまでお付き合いくださりありがとうございました!✨