テラーノベル
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昔から僕はとても力が弱く、気も弱い。おまけに泣き虫だ。小さい頃はよく男子からいじめられていて助けてくれる人もいなくずっと泣いてばかり、まあ泣くのは少し我慢できるようになったけど今も現在進行中でいじめられている。今日も気の強い先輩から購買で人気なプリンを頼まれた。なぜいつもとは違うこんな可愛いらしい物を欲しがるのだろうとケーキが好きな僕が言える事ではないが少し思い、ついボソッと口に出してしまった。案の定殴られ、彼女の為だと怒鳴られた。(自分で買ったらいいのに。)周りに怪我を心配されながらもなんとかプリンを買い取り先輩に渡す。ありがとうも言われずにバッと奪い取られ、用なしだから帰れ。こんな酷い事を毎日言われる日々、『やっぱり、僕ってついてないな。昔から…』保健室に向かいながら周りにバレないように隠れながら涙を流す。涙を一滴拭た時、感じた事のある殺気が隣に素早く通っていった。 嫌な予感がする、
先輩『よぉーし、買えたw買えたwしかもあいつの奢りwもし使えなくなったら殺しちゃおっかなw』不適な笑みでプリンを持ちながら屋上のドアから出ようとする、その時ピッという音を出して殺気を纏った男が先輩の首少しをカッターで斬る。『なっ、!!!だ、、、誰だ、、!、』 『ねえ知っているかい。ウチの学校には沢山シロツメグサが咲いているけどシロツメグサの花言葉って【復讐】なんだってさ。』『…何が言いたい、、、!』ヤンキーを足で転ばせ先輩の上に乗っかり持っているカッターで急所を最初にどんどんグサグサ刺していく。とても苦しそうにし、もがいて何も言えなくただただ暴れるしかない先輩。憎しみが沢山こもってあるドス黒い目をしている男が不適な笑みしながら、血を微妙に指で拭い先輩の息が無くなってきて、『可愛いくて世界一大切なボクの所有物に傷つけた事の【復讐】さ。』その言葉を最期に聞いて先輩は生き絶えた。先輩の遺体には少し潰れかけているシロツメグサが添えてある。
【保健室】コンコン、『失礼します。哀蟲さんいますか。』『まぁっ!レオ君!またさの君の見舞いに来てくれたの?2人は本当に仲良しだねぇ』保健室の先生が微笑みながら生き生きと話す。『あらっ、レオ君頬に何か赤い物が、、、』『あ、いえ、気にしないでください。先程屋上へ外を見に向かったら鳥々が喧嘩をしていたのか相当酷い状態で鳥の遺体が落ちていまして、その処理をしていたら多分ついてしまった物だと』『そうだったのね!わざわざありがとう』その会話で目が覚め、いつの間にかソファで寝ていた事に今気づく『…んん、』目を擦って少し眠そうな顔をしているさのをレオが見つけ作っている愛想笑いがすぐに解け本心の笑顔がパァーッと出てきた。『さの!大丈夫かい?傷はまだ痛む?調子はどう?怠かったらいつでも早退しても良いだよ』肩を両手で掴まれ心配そうな顔をしながら問いかけてくる 『あ、…………えへへ、平気だよ、少し僕がいけないこと言っちゃっただけだから、、』『この子ねぇ、いつもここに来る時それしか言わなくてねぇ本当はどうなのかしら。』先生が少し困った顔で手を頬に当てる。『ねぇ、さの耳貸して。』『ん、』レオの方に顔を近づけるとやはり殺気がまだ少し漏れている、『殺っといた。』小声でその言葉だけを僕に伝え笑顔で頭を撫でてきた。『…………』正直そう言われても嬉しいという感情は僕には生まれない。罪悪感と恐怖だけが残る。
【家】『さの、プリンアラモードを買ってきたんだ。食べる?』『え、!いいの!食べる!』プリンをウキウキしながら手に取ろうとしたらあの事を思い出す。『あっ、、、、ごめん、やっぱ今はいいかも…』最初とは大違い、罪悪感に押し潰されそうで今にでも先程食べた夕飯が口から出てしまいそうなほど気持ち悪くてなった。『えっ、そうなの。…………あぁ。』何やらニヤケながらプリンを開封していく。レオはどちらかというと甘い物は好んであまり食べない方だ。僕も食べないのになんで、、付いていたプラスチックのスプーンでさくらんぼを取り出す。加工されている真っ赤で、そしてピンクも混じっていて口に入れなくてもわかるほど甘そうな見た目。『再確認だけど、さの。甘い物は好きかい』さくらんぼをじっと見つめながら問いかけてくる。『…まぁ、好きな方かな。』『そうだね。』スプーンの上に乗っているさくらんぼを指で持ち上げ僕の前でぶら下げ、見てくる。『…?』『君がプリンを食べる気が無くなったのは恐らくボクのせいだろう?』『…』『君はスイーツによく入っているこの加工されたピンクっぽいさくらんぼに似ている。たまに出てくる砂糖漬けの赤い汁や、目でわかるこの甘い感じ。それに、やけに日常的に食べたくなってしまうところもね。』さくらんぼを真ん中にしキスをしてくる。急な事で焦りレオの抱きついてきている腕を離そうとしたが、やはり力が弱すぎる。いや、レオが強すぎるのか?対抗しようと必死になっているうちに段々と口の中にレオの滑らかな舌と共にさくらんぼの甘さが広がる。あの出来事もどうでも良くなってきた。今はこのほんのりと甘いキスだけに集中したくなった。何故だろう、人の命を奪ったばかりのレオにはいつもより、触れてくる事の抵抗と恐怖がすごい強く感じるのに、『…さの、食べていいよ。』優しい声でかけてくる。その声さえも心地よく感じた、今日の僕は本当にどうかしてる 『…ん、』さくらんぼを噛み締めた。レオと自分の唾液の熱が絡み、少しトロッとしていていつもより甘さが濃厚だった『どう、?』ゴクン、『甘くて、、、、美味しいよ、』『良かった。』震えていた僕の体を包み込むように優しいハグをしてくる。
いつか僕もこの人ようにこの人を依存してしまうかもしれない。
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