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歌詞を変えてます、、
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↓↓↓本編
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kn side
「昨日人を殺したんや」
大先生はそう言ってた。
梅雨時でずぶぬれのまんま部屋の前で泣いてたんや。
夏はまだまだ、始まったばかりやっていうのに、酷く震えてた。
そんな話で始まる。
あの夏の日の記憶だ。
「殺したんは隣の席のいつも虐めてくるアイツ」
「もう嫌になってもうて肩を突き飛ばした」
「打ちどころが悪かったんや」
「もう此処には居られへんやろうし、どっか遠いとこで死んでくるわぁ」
と言いながらヘラッと笑っていた。
そんなアイツに言ったった。
「やったら俺も連れてけや!」
財布をもってナイフも持って、
ゲームもバッグに詰めて。
邪魔する要らんもんなんか全部、
「壊していこう!」
あの写真もあの日記も、
今となったらもう要らんな。
人殺しとダメ人間の、アイツと俺の旅や。
そして俺らは逃げ出した。
この狭い世界から!
家族もクラスの奴らも、何もかも全部捨てて。
俺らで遠い遠い誰もおらん場所で、
2人で死のうや。
もうこの世界に価値なんてないやろ。
人殺しなんてそこらにいっぱい湧いてるやん。
お前はなんも悪くない。
お前はなんも悪くないやろ…
utside
結局僕らは誰からも愛されんかったなぁ。
そんな最悪な共通点で、僕らは信じあって来た。
最初シッマの手を握った時、微かに震えてた。
でも今ではそんなもんなくなってて。
誰に縛られることも無く、
2人で線路の上を歩いたりもしたな。
金も盗んじゃって、2人で逃げて。
どこにだって行けるような気がして。
今更怖いもんなんて僕らにはなかったんやな。
額の汗もメガネも、
「今となってはどうでもええな。」
これはあぶれ者の小さな逃避行の旅や。
knside
いつだったか夢に見た、
優しくて、誰にも好かれる主人公やったら。
汚くなってもうた俺らも見捨てずに、
ちゃんと救ってくれるんかな?
「そんな夢なら捨てた。」
「だって現実見てみ?」
「シアワセの4文字なんてなかったやん。」
「今までの人生で思い知ったやろ?」
「きっと、誰も彼も。」
「自分は悪くないって思っとるんやろなぁ」
なんて大先生はタバコを吸いながら言うた。
あても無く彷徨う蝉の群れに。
水もなくなり、揺れ出す視界に。
怒り狂う鬼の怒号に。
馬鹿みたいにはしゃぎあった。
ふと、大先生はナイフをとった。
「しっま」
「ねぇしっま」
「シッマが今まで傍におったから、 ここまで これたんや。」
「やから、もうええよ。」
「もうええよッ……、」
「死ぬのは 僕一人でええよッ……」
そして大先生は首を切った。
まるでなんかの映画のワンシーンみたいな。
白昼夢でも見ているような気がした。
気がつけば俺は警察に捕まっていた。
アイツは、
俺の相棒は
どこにも見つからんくて。
アイツだけが
どこにもおらんくって。
そして時は過ぎてった。
ただただ暑い日が過ぎてった。
家族も、クラスの奴らもみんなみんな居るのに
大先生だけはどこにも居ない。
あの夏の日を思い出す。
俺は今でも待ってる。
俺のただ1人の大事な相棒を探してる。
アイツに言いたい事がある。
九月の終わりにくしゃみして
六月の匂いを繰り返す
アイツの少し儚げな笑顔は、
アイツ、否、
大先生の優しさは、
頭の中を
飽和している
誰も何も悪くない。
お前は何も悪くないから
もういいやんか、投げ出してしまおう。って
「そういって欲しかったんやろ?」
「なぁ?、、ッ……」
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