楠木side
窓から出た後全速力で拠点を後にした。
直接会いたくないから。
会ったら…苦しくなる。まさか拠点まで来るとは思わなかった……。
なのに好きだの愛してるだの……ッ!!
近くにあったゴミ箱を蹴り散らかして蹲る。
何だよ……、俺ばっか好きみてぇのクソダサ……。
暫くしたら
梅宮「こんなとこに居たら風邪引くぞ?」
優しい声で話してくるのに腹立つ自分もあり安心する自分もいる…。
梅宮「ここじゃ風邪引いちまう、帰ろう?」
梅宮は手を差し出すが俺は許してない。
その手を払って
楠木『なら、昼間に会ってた女は誰だよッ、彼女か?テメェから告白してきた癖に女がやっぱり好きでしたってか??巫山戯んなよッ!お前の隣にやっと立てたと思ったのにッ!!』
俺がそう叫べば
梅宮「待て待て待てッ!!違う!彼女なんてモンじゃない!!俺には楠木が居るんだ!!」
楠木『…でもお前ら中凄まじく歩いてたじゃねぇか…。』
梅宮「あ〜、それには理由あってさ……、恋人の話になってな?それでお互い可愛いトコを話してたんだ…。楠木は見かけによらず寂しがり屋だし、酔うと甘えただし、そりゃ可愛いのなんの!!未成年だから酒もタバコもやめて欲しいけど、タバコ吸ってる楠木は大人びてカッコイイし、酒飲むと甘えたがりになって抱き着いてきたりして……、オラァ幸せもんだなぁって話してたんだ。」
梅宮の発言にぶわぁっと顔が赤くなる。
梅宮「…だからさぁ、帰ろう?」
楠木『……無理、今顔向けできねぇ……。』
俺がそう話せば梅宮は幸せそうに笑いながら
梅宮「ならお姫様を迎えに来たんだ、やれることしなきゃな!」
グンっと身体が上がったと思えばお姫様抱っこされてて
楠木『ばっ!歩ける!!離せ!』
梅宮「ダーメ、楠木は俺のモンって分からせなきゃ意味無いから。」
心臓が煩い。
俺の心臓おかしくなったのか?
ふと梅宮の顔を見る……。
あぁ、そっか、コレが……恋なのか……。
だから勝手に嫉妬していじけて……はは、地雷かよ……。
でも梅宮はそんな俺でも受け入れて大事にしてくれるんだ……。
梅宮side
ふと楠木を見れば眠っていた。
目の下には隈があって……。
ゴメンな、俺がちゃんと会いに行ったりすればこんな事無かったのに……、でもな、もし今後こんな事あったら……。
縛って出れないように…散々甘やかして俺以外頼れないようにするから……覚悟しとけよ……。
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