昼休み終わり頃
「で、司くんは誰を選ぶんだい?」
しびれを切らした類が聞いてきた。「……オレが、愛され……?」と呟いてから五分が経過、
やっとのことで言われた言葉がこれだ。
「選ぶ……か。………………うーーんちょっと無理だな!」
「「「は?」」」
まさかの回答だった。
「いやー、こんな趣味もあるし、お前達で妄想してしまっていたから、それに……」
キーンコーンカーンコーン♪
大事なシーンでなるチャイム、(憎い……)三人の心の声が一致した瞬間であった。
「あぁ!!チャイムが!!!すまない!続きはまた放課後な!!」
元気よく教室へと走る司。時折「廊下は走るな!!」と、注意の声も聞こえてくる。
その声に小さく笑い、
「……僕達も帰ろうか」
「あ、はい……」
「……そうっすね…………」
残された三人もそれぞれの教室へと帰っていった。
二年A組にて、
「うぅ、、どう言えばいいんだ?!」
頭を抱え、珍しく迷っている司の姿があったという。
放課後、
司は、屋上に三人を集めて、
「こ、告白の返事をしようと思うっ!!」
どうやら、答えを決めたそうだ。
三人が固唾を呑んで見守る中、司は話し始めた。
「その、もう一度言うが、選ぶことはできない。たが!!!オレに一つ提案がある!!!!」
「て、提案って……」
「それは!!!四人でデート、に行かないか?」
ぽかん、と、これまた予想外の提案であった。
「でで、デート、ですか?カップルがやるというあの?」
「あぁ!そうだな!!カップルではないがな!!!」
「なら、司センパイ。もういっそのこと、四人で付き合っちゃいませんか?」
何と彰人がとんでもないことを言い始めた。
「…………は?」
今度は司がぽかん、とする方だ。
「いいねぇ!!東雲くん!!僕はその意見に賛成かな。」
「いや、ちょっ……!」
と待て!!こうなると受けの負担が………………………ん?オレが愛され=受け……。
いやいやいや!!!!
「俺もですかね、決められないとなると、」
うぅ、冬弥まで!!!
「ちょーーーと待てーーーー!!!!四人となるとえっと、受け、の負担とかすごくないか……?」
いや何を聞いているんだ、オレは。
「ふふ、そうだねぇ。司くんには色々、頑張って貰わないとね……」
「じゃあ、付き合った。ってことだし何処かデートにでも行こうかな?」
「類ーー!!勝手なことを言うんじゃない!!まだ付き合ってなど……!!」
「センパーイ、無駄な抵抗はやめてくださーい」
「なっ!!!まだ間に合う……っ」
はい、と冬弥が手を挙げる。
「どうしたんだ?」
「デートはフェニランとか、どうですか?」
こいつ……デートの場所まで決めてるぞ…………
もう、受け入れるしかないよな……うん。
「はっはっはっー!!!もう、しょうがないなー!!デートとやらに行こうじゃないか!!!」
……
初デートは楽しかったそうですよ!!!
そして、司くんは三人に絆されてちゃんとこの後付き合います!!!
数年後、四人は同棲しています。
「そういえば司センパイ。」
「ん?何だ?」
「昼休みのチャイムの時、何て言おうとしてたんすか?」
逃げられたから分かんないですよ、と。
「あぁ、あれは………………えっと、お前達のことが……大好き、だからって…………」
「それはもう両思いじゃないかい?」
朝から機械をいじっていた類は、いつの間にか司の隣に座っていた。
「うぅ、それは、そうかも……だな。」
照れてクッションで顔を隠す司、
「えぇ?!ちょっと司くん!!!顔を隠さないでくれ!!あ、冬弥くーん!カメラを持ってきてくれるかーい?」
「カメラ準備OKです!」
この家の中では比較的ツッコミ役(天然)な冬弥も、たまにボケることもある。
「おいーーー!!冬弥ー!!裏切るんじゃなーーーい!!!!」
末長くお幸せになりやがれください。
あとがき……みたいなやつ
結構急な展開で終わらせてしまったけど大丈夫なのだろうか…………てか、後半腐男子関係なくね?今読んで気が付きました。
ま、まぁ!!!くっついたんで!それでよし!!!ですね!!!
それでは、さようならーーーーーーー!!!!!
コメント
2件
この小説読んだら頭痛が治りました!ありがとうございました! すごく良かったです!