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「姉さん!!また、怪我をされたのですか!?」


誤魔化そうと視線を横に向けるが、返ってそれは肯定と捉えてしまった。


ぐうの音も出ないとはまさに、今の状況を指すのだろう。そんな呑気な事を考えていると、襖の隙間から男性の声が音を這うように伝わった。


「姉さん!!兄さん!!見てみて!!おにぎりが上手に出来たよ!!」


部屋と屋外との間にある板張りの通路の端の縁側で、こちらに向かってくる小さな足音。


私達は顔を見合わせ、苦笑いをした。


「はぁ…」


襖が開く音と共に、海の怒声とも言える激しい口調が、和室の和やかな空気を壊す。


一方の空は、何故自分が怒られているのか気づいていない様子。


「海…!!落ち着け!!」


このままでは、殴り合いの発展になる可能性が高い。空は、いつもは心が穏やかだがたまに、毒を吐くからな。


その毒に、海がキレたら手に負えなくなる。それだけは、何としても避けたい。


「チッ…!!姉さんも姉さんですからね!?」


「す、すまん……」


かなり荒ぶっているな…。こう言う時は、ご飯の出番だ。


「空!!おにぎりはあるか!?」


目線の合図で、察したのか、側に置いてある布を広げ、弁当箱からおにぎりを取り出した。


つい、先程作ったばかりなのか、湯気が立っており、見るだけでお腹が空いてくる。


「兄さん!!お昼だから、休憩しよ!!」


「!!」


おにぎりを見た海は、瞳を輝かせ目線を変え無かった。その姿は、「鬼の海」と言うよりも、「子鬼の海」だな。


絶対に言ったら、やばいと思っているから言わないが。


「………休憩するぞ」


先程までの、怒声は何処に行ったのか。コレが、素直になれないと言うのか。分からないが、海が落ち着いてくれて良かった。


安堵の溜息をつき、私も前へ進もうとする。

























「は、‥?」


突然迫りくる炎。


瓦礫の山となった大地。


黒い雨が耳障りに響く。


「空…?海‥?」


前へ進もうとするが、足が動かない。手を見ると、何故か黒い手袋を履き、着ていた着物が見覚えのある軍服に変わっていた。


何故、動かない?何故、軍服を着ている?何故、太腿から血が出ている?


「ふぅッ…!!」


胸に苦しい波が引き寄せた気分だ。


その場に倒れ込み、混乱する頭を正気に戻そうとするが、余りの激痛にまともに考えが出来なかった。


「ぁ…”!?ぐッ…!!」


息ができ…な‥い…。























































































「‥?」


霧がかかっている視界に見えたのは、見覚えのない天井。起き上がろうとするも、やはり腕の皮膚や膝の太腿が痛み声も出なかった。


なので、目だけで状況を把握しようとする。瞳を下に向けると、自身の身体が包帯に覆われた。そして、布団の形をした物を被っているのも理解する。


全身は重だるく、ひたいだけでなく全身全霊で高熱を発しているのが、体感で分かり、冷たく重たい布団までが、己の命綱となっているこの絶望的な状況下で、さらに声まで奪われるとは。


何かの悪い夢だと思いたい。


「…‥!!」


誰かが近づいてきている…?


男女の若い音声が聞こえてくる。何を喋っているのだろうか。そして、此処は何処だ。私は、どうっている。


その声は、段々とはっきりと聞こえてきた。


「大丈夫かな…やっぱり救急車呼んだ方が良いのかな…」


「うーん…」


扉が開けられ、その人物達と目が合ったのだが、私は瞼をする事も忘れた。


何故なら。


「!?」


似ていると言う次元を超えている。左隣に居る女の子は、学生なのかセーラー服を着ており、右隣の男性は初めて見る服を着ていた。


しかも、私とそっくりの国旗の模様。


何がどうなっているんだ…。

































読んで下さり有り難う御座います

それでは、さようなら

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