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「 お兄さん と 僕 」
もとぱ
大森side
「 いらっしゃいませ ー ッ 、 」
ニコニコと貼り付けた笑顔でバイトをする今日この頃。家には若井も居るんだし、早く帰らなくては行けないが、お金を稼ぐ為に。若井がいなかったらこんなに人のために頑張ることなんてなかっただろう。
若井に感謝しつつも、めんどくさい注文をしてくるチャラチャラしてる金髪男に絡まれる。
「 スマイルくださーい ッ 笑笑 」
「 ちょ、お前まじでやったのかよ笑笑笑」
「 ぁは、 、笑 ご注文はお決まりでしょうか、笑 」
「 だーかーらッ 、スマイルって言ってんじゃんかーッ 笑笑笑 」
「 すみません …笑 」
ペコペコ頭を下げると、おもんねぇー、と小声でこぼす。
こっちの方がおもんねぇはくそ男が。
口に出てしまいそうなこの声を喉に閉じ込めて、なんとか言葉を発せずに、注文を聞いた。
「 ご注文 はこちらでよろしかったですか ?」
「 えー、… あ、違います。 」
「 えーっと … もう一度、ご注文行かがってもよろしいでしょうか? 」
「 スマイル足りませーーーんっ !!笑笑笑 」
「 … ははは 、笑 こちらでよろしかったですか?笑 」
…死ねよ。屑。最低。カス。てめぇなんか生きてる価値ねぇんだよ消えろ。もう辞めてやろうかな。てめぇの首絞めて殺してやろうか。
「 あの… すみません 、スマイルは 注文じゃなくて… 笑
ご注文されなくても、無料で、お客様に笑顔を届けるっていうことでして、笑 」
「 ぁ … 」
この人は先輩の山中さん。新人な俺を助けてくれるいい人。この人のお陰で俺は辞めずにここで働いていると言っても過言ではない。ほんとに。
てかこの人がいなかったら一瞬でやめてた。俺。
「 ありがとうございます 、山中さん ッ 」
「 いーよいーよ 、笑
あ、そういえば 弟くん、待ってるんじゃないの? あがりな?笑
弟くん、まだ病み上がりでしょ?」
弟、というのは若井の事。昨日も帰りが遅くなってしまいそうで、弟が熱を出した、と言って早めに上がらせてもらったのだ。
「 ありがとうございます!!」
キレのいいお辞儀をすると、「お辞儀深ッ、笑 」と笑われた。
「 若井 … 」
「 んん… ? おにぃさん、 … 」
「 お兄さんだよ。ただいま、笑 」
「 ふへ … おかえり … 」
頬を触る俺の手に擦り寄ってくる若井が愛おしくて。
…若井がいる限りは、貧しい思いなんて絶対させない。
俺が守ってあげるからね、若井。笑
#5.「 おかえり 」
…なんか…歪んでます??笑
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