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水 × 桃
地雷さん 🔙 推奨
自己満 。
テスト前の放課後 、 委員会の仕事で少し遅くなってしまった 。
窓の外はすっかり夕日に染まっていて 、 帰り道に急ぐ生徒達の声が遠くに聞こえる 。
… 桃くんには後で説明しなきゃ 。
なんて心の中で思いながら階段を降りると ____
「 … 桃くん ? 」
水の教室の前で小さく蹲る桃くんが居た 。
振り返った桃くんの目は赤く湿っている 。
「 水 … どこ行ってたの … 」
声が震えている 。
いつも自信満々に話し掛けてくる桃くんとは違う声色 。
「 委員会でちょっとだけ遅くなって ____ 」
「 なんで言ってくれなかったの 」
桃くんが水の手をぎゅ 、 と強く握る 。
その指が震えている事に気が付いて 、 胸が締め付けられる 。
「 水が教室にいなくて … どこ探しても見つかんなくて … っ 」
「 桃くん 、 落ち着いて ?
水はここにいるから … 」
「 落ち着けないって … !! 」
桃くんが水に抱き着いてきて 、 そのまま顔を埋める 。
「 … 怖かった 、 」
「 怖かった ? なんで ? 」
「 水が居ないと 、 頭ぐちゃぐちゃになって息出来ない … 」
桃くんの涙が制服を濡らす 。
「 ごめんね 、 桃くん 」
優しく撫でてやると桃くんが首を振って再び口を開く 。
「 水のごめんいらない … 俺から離れないで … 」
「 離れないよ 、 … ほら 、 ここに居る 」
背中をさすると 、 桃くんが小さく震える 。
桃くんがどんなに不安だったかが伝わってくる 。
「 俺 、 水のこと好きすぎてどうしたらいいか分かんない … 水が居ないと生きていけない … 」
いつも自信満々な桃くんが 、 水の前ではこんなにも脆い 。
「 桃くん 、 こっち向いて 」
「 ん … 」
恐る恐るといった様子で顔を上げる桃くんの涙を拭う 。
「 これから遅くなるときはちゃんと伝えるから … ね ? 」
「 … 約束 ? 」
「 勿論 、 … 桃くんの不安だってちゃんと聞くから 」
「 … 離れない ? 」
「 離れないよ 」
「 ほんと ? 」
「 うん 、 桃くんが望むならずっと隣に居る 」
優しく微笑みながら言うと 、 桃くんが更に強く抱き締めてくる 。
その腕は震えている 。
けれど 、 その震えは少しずつ落ち着いてくる 。
桃くんの頭をわしゃわしゃと撫でてやると 、 桃くんは気持ちが良さそうに目を瞑った 。
… 桃くんの愛は重い 。
水が居ないだけで泣いてしまう桃くんが愛おしくて堪らない 。
… 全く 、 こんなに可愛い桃くんを見ることが出来ると言うならこの愛を育ててきた甲斐があったもんだ 。
コメント
2件
まぢ 桃桃 の 愛重い系 好き過ぎて 泣く ( ? ) 毎回 ゞ 作品が 神なんだ ちみは 🫵🏻‼️