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ngkn単体のつもりですが、人によってはhbknにもsrknにも見えるので一応タグ付けしてます。
書いた本人がhbkn、 srkn、ngkn好きなのでご理解お願します🙏
追記 (2026/08/14)
個人的にhbkn、srknのタグは必要ないと判断し、ngkn以外のCPのタグは外しました。
それでも少し距離近めかも?
【ng side】
私の名前は四季凪アキラ。高校二年生で、生徒会の副会長を務めている。
成績も悪くはない。むしろ周囲から見れば、優秀な部類に入るのだろう。
そんな私にも、最近ひとつだけ悩みがある。
その原因は、生徒会長・風楽奏斗だ。
人前では非の打ち所がない優等生。誰にでも優しく、仕事も完璧にこなす理想の生徒会長。
……それは、あくまで表向きの姿。
二人きりになると、その仮面は驚くほどあっさり外れる。
『アキラ〜、この仕事やって〜。』
『めんどくせー。』
『これ意味わかんねーし。』
そんな姿を見せられるたび、思わずため息をついてしまう。
ここまで散々な言い方をしておいて何だが、私は風楽奏斗のことが好きだ。もちろん恋愛的な意味で。
最初は、本当に真面目な人だと思っていた。
責任感が強く、人に頼らず、何でも一人で抱え込む。
それでいて誰にでも優しい。
同じ生徒会役員ということもあり、生徒会室で二人きりになることは珍しくなかった。
好きな食べ物。
趣味。
休日の過ごし方。
そんな他愛もない話を繰り返すうちに、私たちは自然と友人になっていた。
そしてその頃から、奏斗は少しずつ私の前で素を見せるようになった。
最初は、その姿を知っているのは私だけなのだと思っていた。
人前では絶対に見せない気の抜けた表情。
弱音。
面倒くさがる姿。
そんな一面を見せてくれることが嬉しかった。
"私だけが知っている"
そんな小さな優越感が、いつしか恋心へと変わっていった。
けれど、それは私の勘違いだった。
ある日、奏斗と幼馴染の渡会雲雀が話しているところを見かけた。
「だるっお前w。」
私に向けるものと同じ、気の抜けた笑顔。
「あぁ……幼馴染ですからね。」
そう自分に言い聞かせて納得した。
……その時は。
けれど、それだけでは終わらなかった。
私を通じて知り合ったセラフ・ダズルガーデン。
彼と話している時も、奏斗は同じように肩の力を抜いて笑っていた。
その光景を見た瞬間、胸の奥が少しだけ痛んだ。
私だけじゃなかったんだ。
頭では分かっている。
信頼している相手だからこそ、素を見せるだけなのだと。
それでも、心は簡単には納得してくれなかった。
だから最近の私の悩みは、風楽奏斗本人ではない。
風楽奏斗の周りにいる人たちなのだ。
「奏斗、明日の放課後カフェ行かん? 美味しそうな店見つけたんよ。」
「奏斗〜、カフェより俺んとこ来ない? 新作ゲーム買ったんだよね。」
赤紫色と石竹色の髪が視界の端で揺れる。
「え、ごめん。僕、帰ったらすぐ寝る予定あるんだよね。」
103
#ご本人様には関係ありません
たべ
275
「それ予定って言わないでしょw」
「だからカフェ行こうって!」
……限界だ。
「セラ夫とたらいは出て行ってください!! 生徒会室は役員以外立ち入り禁止です! それに明日の放課後は生徒会の会議があります! お二人とも諦めて帰ってください!!」
「あ、凪ちゃん本気で怒ってる。」
「逃げろ逃げろー! またな、奏斗!」
「またね〜。」
当の本人だけは呑気に手を振っている。
……あなたのせいなんですよ。
「奏斗、あの二人にもう少し強く言えないんですか?」
「えー。だって仕事するより二人と話してる方が楽しいじゃん。」
「あなたは本当に……。」
思わず深いため息が漏れる。
雲雀は一学年上で奏斗の幼馴染。
セラフは私の友人。
その二人が今では、私と同じように奏斗の素を知っている。
そう考えるだけで胸の奥が少しだけざわつく。
もちろん、そんな感情を表に出すつもりはない。
「はいはい、そんな怖い顔しない。」
奏斗は苦笑しながら席に座る。
「ほら、仕事仕事。」
「その言葉を、あなたが言いますか。」
「え?」
「今日の書類、まだ一枚しか終わっていませんよ。」
「あー……二人が来ちゃったし?」
「追い返せば済む話です。」
「アキラが追い返してくれたじゃん。」
「あなたが言ってください。」
「面倒くさい。」
「…………。」
この人は本当に生徒会長なのだろうか。
「アキラ仕事早いし。」
「褒めても手伝いません。」
「えー。」
「疲れた。」
「まだ何もしていませんよ。」
「精神的に。」
「その八割は自業自得です。」
「厳しいなぁ。」
そう言いながらも、ようやくペンを手に取る。
その姿を見届け、小さく息を吐いた。
これでようやく静かになる。
私はほとんど仕事を終えていたため、残った書類を整理し始める。
ふと顔を上げると、奏斗が真剣な表情で書類を読んでいた。
長いまつ毛。
すっと通った鼻筋。
普段のだらしない姿が嘘のような横顔。
……ずるい。
そんな顔をされたら、また好きになってしまう。
「……っ。」
慌てて視線を逸らす。
今の、気付かれていませんよね。
恐る恐る目だけ向けると、奏斗は何事もなかったように仕事へ集中していた。
集中すると周りが見えなくなる。
そういうところも、私は知っている。
好きな人のことは、自然と目で追ってしまう。
どんな表情をしているのか。
何を考えているのか。
そんなことばかり気になってしまう。
その日も仕事は予定より少しだけ長引いた。
それでも不思議と嫌ではなかった。
奏斗と同じ時間を過ごせるなら、それだけで嬉しいと思ってしまう。
しばらくして、奏斗が大きく伸びをした。
「だぁーー!! やっと終わったー!」
「お疲れ様です。」
「生徒会長って忙しいなぁ……。」
「普段から仕事をしていれば、もっと楽なんですけどね。」
「一言多いなぁ、アキラ!」
頬を膨らませる奏斗に、小さく笑みが零れる。
「まあいいや。アキラ、帰ろ。」
「はい。」
並んで生徒会室を出る。
肩が触れるわけでもない。
特別な会話をするわけでもない。
それでも、この何気ない帰り道が愛おしい。
こんな日常がずっと続けばいい。
……そんなことを願ってしまう私は、きっと相当重症なのだろう。
本当に、罪な人だ。
……風楽奏斗という人は。
【kn side】
ある日の放課後。
体育教師に、「体育倉庫に置いてある備品を取ってきてほしい」と頼まれた。
…… なぜ僕なのだろうか。
…体育委員に頼めばいいものを。
そう思いながらも、お得意の
"生徒会長・風楽奏斗"の笑顔を浮かべて引き受けた。
「ありがとうな、風楽!」
そう言って嬉しそうに去っていく先生を見送り、思わず小さくため息をつく。
ため息をつくと幸せが逃げる、なんて言うけれど。
そんなことより、今は一秒でも早く寮へ帰りたい。
今日は金曜日だ。
ゲームでもして、のんびり過ごそう。
そんなことを考えながら体育倉庫へ向かっていると、不意に人の声が聞こえてきた。
体育館裏だ。
……告白、かな。
普段なら"青春してるなぁ"で済ませて通り過ぎる。
でも、その時だけは足が止まった。
「……アキラ先輩。」
聞き慣れた名前が耳に飛び込んできたからだ。
心臓が、一度だけ大きく鳴る。
見ちゃいけない。
聞いちゃいけない。
頭では分かっている。
それなのに、どうしても嫌な予感がして、物陰からそっと様子をうかがってしまった。
そこには、頬を真っ赤に染めた女子生徒とアキラが立っていた。
女子生徒は震える手で封筒を差し出す。
アキラは一瞬驚いたような表情を浮かべ、それから困ったように微笑みながら受け取った。
その笑顔を見た女子生徒は、嬉しそうに頭を下げ、その場を駆け去っていく。
静かな沈黙だけが残った。
……知っていた。
アキラがモテることくらい。
成績優秀で、面倒見も良くて、顔だって整っている。
隣でずっと見てきたからこそ、それは誰よりも知っている。
だから今さら驚くことなんてない。
……ない、はずなのに。
胸の奥が、ひどく苦しかった。
息が詰まる。
心臓が落ち着かない。
頭の中に、さっきの女子生徒とアキラが並んで歩く姿が勝手に浮かぶ。
……似合う。
悔しいくらい、違和感がない。
だったら。
僕は、どうしてこんなに苦しいんだろう。
どうして、あの隣にいるのが僕じゃないことを考えてしまうんだろう。
「……あ。」
思わず声が漏れた。
そうか。
そういうことだったんだ。
ずっと一緒にいたから。
隣にいるのが当たり前になっていたから。
だから気付かなかった。
僕は────
アキラのことが、好きなんだ。
【ng side】
奏斗の様子が少しだけおかしい。
……いや、おかしいというより、私に対してだけぎこちない。
以前なら、
『アキラ〜。』
と当たり前のように私の席まで来て仕事を押し付けてきた人が、最近は書類を机の上へ置くだけで離れてしまう。
「これ、お願いします。」
「…わかった。」
会話も必要最低限。
目が合えば、なぜか先に逸らされる。
最初は気のせいだと思っていた。思いたかった。
けれど、一週間も続けば嫌でも気付く。
「……何かしましたかね。」
書類へ視線を落としたまま、小さく呟く。
思い返しても心当たりはない。
怒らせるようなことを言った覚えもない。
むしろ、いつも通り接しているはずなのに。
「アキラ。」
「はい。」
反射的に返事をして顔を上げる。
そこには書類を抱えた奏斗が立っていた。
「この資料、確認お願い。」
「分かりました。」
書類を受け取ろうと手を伸ばす。
その瞬間。
指先が、ほんの少しだけ触れた。
「……っ!」
驚いたように手を引いたのは奏斗だった。
「……す、すみません。」
「え? あ、ううん! 僕こそ!」
慌てて謝る奏斗。
その耳は、ほんのり赤くなっていた。
……暑いからでしょうか。
そう考えることにした。
それ以上考えると、期待してしまいそうだったから。
「じゃ、じゃあよろしく!」
それだけ言うと、奏斗は逃げるように背を向ける。
「……。」
やっぱり変だ。
本当に、どうしたのでしょう。
考え込んでいると、生徒会室の扉が勢いよく開いた。
「奏斗ー!」
「あ、雲雀。」
「文化祭の準備終わった?」
続いてひょこっと顔を覗かせたのはセラ夫だった。
「奏斗と凪ちゃんも、ちょっと休憩しようよー」
二人とも、いつも通りの笑顔。
奏斗も自然に笑い返している。
その様子を見て、胸の奥が少しだけ痛んだ。
……私には、あんなふうに笑ってくれなくなったのに。
そう思った自分が嫌になる。
嫉妬なんて、したくない。
二人が悪いわけじゃない。
奏斗が悪いわけでもない。
全部、私の勝手な気持ちだ。
だから私は、いつも通りを装う。
「お二人とも、生徒会室は役員以外立ち入り禁止です。」
「うわ、凪ちゃん今日も厳しい。」
「ちょっとくらいいいじゃん!」
「駄目です。」
きっぱり言い切ると、二人は顔を見合わせて苦笑した。
「はいはい、分かりました。」
「また来るね、奏斗!」
「うん。またね。」
……また。
その一言に、胸がちくりと痛む。
私もいつか、そんなふうに──自然に"またね"と笑い合える関係でいられなくなる日が来るのだろうか。
そんな考えが頭をよぎり、私は慌てて首を横に振った。
……駄目だ。
今は仕事に集中しないと。
余計なことを考えるのは、仕事が終わってからにしないと。
仕事を終え、生徒会室を出る。奏斗は先生に呼ばれたらしく別行動だ。…ここ最近はずっとそうだけども。
「はぁ……。」
思わずため息が漏れた。
「アキラ?」
聞き覚えのある声に振り向くと、そこには雲雀とセラフが立っていた。
「お疲れ。」
「お疲れ様です。」
「奏斗は?」
「先生に呼ばれたらしくて、先に行きました。」
「あー、そうなんだ。」
雲雀が少し残念そうに笑う。
「最近、奏斗忙しそうだよね。」
「そうそう。全然遊べてないし。」
「文化祭前ですからね。」
「終わったら暇になるかな。」
「…なるんじゃないですね」
何気ない会話。
ただ、それだけのはずだった。
「じゃあ、終わったらまた四人でどっか行こうぜ。」
雲雀が笑う。
「いいね! 俺も賛成!」
セラフもすぐに頷いた。
「……そうですね。」
笑って返事をしたものの、胸の奥が少しだけ痛む。
四人。
その言葉が妙に引っ掛かった。
文化祭が終われば、生徒会の仕事も落ち着く。
今みたいに毎日一緒にいる理由も、少なくなる。
……その時。
私は今みたいに、奏斗の隣にいられるのでしょうか。
そんな不安が胸をよぎる。
「じゃあ、またね。」
たらいとセラ夫は手を振りながら廊下を歩いていく。
私も軽く手を振り返し、その場に一人残った。
……また。
その一言が、妙に胸に引っかかる。
文化祭が終われば、生徒会の仕事も落ち着く。
来年になれば、たらいは卒業する。
再来年には、私と奏斗も。
当たり前のように続くと思っていた毎日は、案外あっさり終わってしまうのかもしれない。
「……。」
考えれば考えるほど、胸が苦しくなる。
その時だった。
廊下の向こうから、見慣れた蜂蜜色の髪が歩いてくる。
「あれ、アキラ?」
「……奏斗。」
「まだ帰ってなかったんだ。」
「はい。」
短い沈黙が流れる。
奏斗も、どこか落ち着かない様子で頭をかいていた。
「……じゃあ、一緒に帰る?」
いつも通りの一言。
そのはずなのに。
今日は、その"いつも通り"が、どうしても遠く感じた。
「……はい。」
二人並んで歩き出す。
沈黙が続く。
こんなの、私たちらしくない。
何か話さなければ。
そう思うのに、言葉が出てこない。
寮が近づく。
このまま別れたら、また今日と同じように後悔する。
そんな気がした。
足が止まる。
「奏斗。」
「ん?」
振り返った奏斗と目が合う。
逃げたい。
でも、もう止まらなかった。
「私──」
言うつもりなんて、なかった。
準備なんて、何もしていない。
それでも。
「……あなたのことが好きです。」
言ってしまった。
勢いだけで。
時間が止まる。
奏斗は目を見開いたまま固まっていた。
「え……。」
その一言だけが漏れる。
しまった。
何を言っているんですか、私は。
顔から火が出そうになる。
「わ、忘れてください!」
言い終わるより早く、踵を返そうとした、その時。
「ま、待っ───」
奏斗が何かを言いかける。
けれど次の瞬間。
「ご、ごめん!」
顔を真っ赤にした奏斗は、そのまま勢いよく走り出した。
「……え?」
あまりに突然のことに、頭が真っ白になる。足はその場に縫い付けられたように動かなかった。
数秒遅れて、ようやく思考が追いつく。
「ちょ、ちょっと奏斗!?」
返事は。
……返事は、どうなんですか。
「奏斗!!」
慌てて後を追いかける。
「待ってください!」
「今は無理ー!!」
夕暮れの通学路に、そんなやり取りだけが響いていた。
風楽奏斗の返事を、私はまだ知らない。
だけど、逃げるあなたを捕まえるまでは、絶対に諦めません。
本当に、最後まで罪な人です。
──風楽奏斗という人は。
──────Fin
コメント
2件
初コメ&フォロー失礼します vltの絡みはどんなカプでも最高 尊いものをありがとうございます
え〜〜っ!最高にエモい!!😭💕 生徒会室でのツンデレ掛け合いから、「私だけが知っている」っていう優越感が崩れていく切なさが刺さりまくりでした…。最後の告白→奏斗が真っ赤になって逃げる展開、可愛すぎて頭抱えた🥺💦「今は無理ー!!」って、もう完全に両想いじゃないですか!?続きが気になりすぎて叫びたい!!!