コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
主要登場人物一覧
望月輝人(25)…3代目主人公 西部教育第2中隊所属 隊員候補生
片倉陵(20)…西部教育隊第1期第2教育隊所属隊員候補生
大倉悠馬(24)…西部教育隊第1期第2教育隊所属隊員候補生
水崎一躍(36)…ULTIMATE西部教育隊所属教官 第1期第2教育隊担当教官
室口翔平(58)…ULTIMATE総監本部所属 3代目総監
岸田正龍(37)…ULTIMATE総監本部所属 地方方面隊統括官
長内貴也(65)…西部教育隊隊長
和嶋幸道(40)…西部教育隊副隊長
「同区域内で発生している立てこもり事件について続報入電。人質のうち1名が銃弾を複数受け重症のもよう。衛生科所属隊員らは至急、救出準備にあたれ」
「行くぞ」
無線連絡を受けるなり待機していた衛生科隊員らは救命道具を持つとそのまま作戦本部が設置されているところに向かった。
「ライブ中継だと?」
「はい。これがその映像です」中岡は越前に映像を見せた。
「めんどくせぇーな。このライブ何人見てる?」
「恐らく4桁はゆうに超えるかと」中岡から説明を受けた越前はタバコを吸いながらその場に座った。
顔にはかなりの怒りと焦りが見えた。
その後、越前は総監本部から呼び出しを受け現場から離脱、そのため現場の最高指揮権は総監本部の主任監察官 森本が担当する事になった。
「どうします?こんなの外部に漏れたらマスコミが飛びつきますよ」
「もう漏れてんだよ」
「あ、そうか」
「くそ、どうしたら」森本は現場となっている隊舎に目を向けながら言った。
彼ら(犯人)を下手に刺激しても犠牲者が増えるだけだ。森本が考えていると中岡が口を開いた。
「訓練って事にしましょう。突入訓練をしていて彼らは犯人役で」
「そしたら彼らはどうなる?逮捕出来なくなるぞ」
「制圧完了次第、表向きは依願除隊、実際は強制除隊として彼らを追放するんです。」
「そうだな。警察への応援要請を取り消そう」「現場で勝手に判断していいんですか?総監本部に知らせないといけないのでは?」
「そうだな」そう言うと森本は越前に連絡を入れた。
本部から正式に許可が降りるまでは待機となった。待機中、基地の周りに集まっている住民達の騒ぐ声が聞こえてきた。
2時間後正式に本部から許可が下りた。
「中岡、頼んだぞ」
「任せてください」そう言うと中岡は西部方面隊長の西山に目をやった。
西山が頷くと中岡は無線機を手に持った。
「集まっている住民達を中に入れてくれ」無線連絡を受けた守衛達は突然の連絡に驚きを隠せなかった。
「し、しかし、」
「いいから」
「わかりました」守衛達は門を開けると住民達を基地の中に入れた。
「そのまま前にお進み下さい」隊員らの誘導のもと、住民達はグラウンドに集められた。
「西部方面隊隊長の西山です。お騒がせしております今回の件ですが、極秘で突入訓練を行っており訓練に参加している一部の隊員が悪ふざけでライブ中継をしているみたいです。お騒がせして申し訳ございません」
西山が頭を下げると住民達は互いに目を合わせながらざわつき始めた。
「これより、ヘリからの降下、突入を行います。しっかりとご覧下さい」そう言うと中岡は無線機を手に持った。
「総員、準備開始」
数分後…
「準備完了、これより離陸します」
「了解、上空で指定している地点についたらそのまま上空待機だ」
「了解」中岡から命じられた通りヘリは隊舎の上空に着くとそのままその場で待機した。
今日の風はかなり強い。だがそれをものともせずヘリは微動だにしなかった。
「降下準備開始。降下次第そのまま突入する。最上階の1番奥の部屋だ。」
「了解」
隊員達はベルトに降下用ロープをつけるとそのまま着陸体勢に入った。
「3.2.1 GO」降下を合図する無線と共に隊員達はヘルメットを被るとそのままロープで降下した。そしてそのまま対象の部屋の前に着くと隊員達は上空に向け手を上げた。
それを確認したパイロットはヘリの機体を少し揺らした。その揺れを使い隊員達は自分の体を部屋の窓ガラスに強く打ちつけた。
「突入」窓ガラスと共に隊員達は部屋の中へと進入した。
進入を終えるとすぐに発煙筒を投げ人質となっている教育隊の候補生らを保護した。
その後、犯人の5人は総監本部の監察部へと身柄が渡された。
その後、監察部による捜査で男たちは不正な金品の強要や上官への度重なる怠慢態度などが明るみとなり依願除隊という名の強制除隊となった。
強制除隊後、監察部は一時的に彼らの身柄を拘束し1ヶ月後、銃殺での処刑を行った。この処刑は世間には公表されず秘密裏に行われた。その後、彼らは依願除隊後、集団自殺を行ったとメディアに公表された。