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幸福満ち溢れる一時を。

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幸福満ち溢れる一時を。

2 - 第4話「幸福には、幸せな言葉を添えましょう。」

2023年04月17日

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続きよ♡




━━━━━━━━━━━━━━

竜央は色っぽく息を荒らげ、時折奏橙に体を擦り寄らせる。

奏橙「…誘ってんですか……?」

竜央「……ぅん…」

弱々しくも、覚悟のある声。…本番が始まるという、2人なりの合図だ。


竜央自身が何度か達してるため、前戯をせずともすんなり平均より少し大きめのソレは入った。

奏橙「…案外、すんなりと入りますね…♡」

竜央「言、ぅな……」

恥ずかしさ、もどかしさからか竜央は奏橙から少し視線を逸らす。

奏橙「先輩の事、大切なので…ゆっくり、動きますね。」

宣言通りに相手を傷つけぬよう優しく、かつ愛がしっかりとある。

竜央「…気持ちいい……」

ふと、考えたことが言葉になった。思考力が快楽の影響で落ちている証拠だ。

奏橙「…俺もですよ、先輩…」

何度か腰を動かし、相手と深い口付けを交わすと、奏橙は相手から自身のを引き抜いた。

竜央「…やめんのか?」

奏橙「…がっつきすぎて…先輩を傷つけたくないんですよ。」

相手も自分にも服を着せ、ベッドで向かい合ってる。

奏橙「…先輩、もう一度、言わせてください。」

不安そうだが、確信ある眉を八の字にした笑顔で竜央に問いかける。

竜央「……ぉう……」

何かを察したようで、小っ恥ずかしそうに顔を下に向ける。

奏橙「…行為をした後じゃ説得力に欠けるかも知れませんが……」

すぅっと、1呼吸置く。秒にもならぬ時間だったが、互いに気持ち的には、数分…数時間の気持ちだった。

奏橙「……俺と…おつきあいしてくださぃ…」

緊張から言葉が抜ける。

竜央「……」

黙って下を向いてた顔が、上に上がる。

竜央「…もちろんだ。」

説得力に欠ける?そんなはずない。奏橙が初めてで良かったと思える、そんな愛のある、幸福な一時だった。

奏橙「、良かっ、た…です…」

時折言葉が詰まるも、嫌悪感などでは一切なく、安堵だ。



とても幸せな一晩だ。こんな幸福な夜は…いや、今後訪れる。

だって、2人でいれば毎日が―

―幸福満ち溢れる一時だから。




「幸福満ち溢れる一時を。」

[完]

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