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02 余暇と不思議な少女
「はぁ…」
どうすることも出来ない別途の上で、一人ため息をつく。
動けなくはない…けれども、鉛のように重たい自分の手を見つめる。
「あ、さもさんヤッホー」
「元気ー?」
ガラガラと個室の部屋のドアの音と共に聞こえた声をたどって体を上げると、友達のうたいさんこと土下 謡とべること紅森 鈴が来ていた。
「元気に見えるー?」
「見えない!」
「ww」
クラスメイトや友達とは関わりがほぼ無くなった入院生活で二人だけがよく来てくれる。
ただボーッとしてるだけの生活での唯一の楽しみ。
そもそも高2で病気が発覚して哀れみの目で見てくる人もいたから二人がとっても話しやすかった。
「んじゃ、今日は帰るねー!」
「じゃーね!」
茜色に染まった空の下で二人が帰った後、部屋が再び沈黙に包まれる。
どうすることも出来ず、窓の外を見つめる。
暇。言葉が頭を巡る。
最近はあまりしてなかったものの、ゲーム機に手を伸ばす。
__ガラガラッ
「あー!つっかれた!」
聞き慣れない声と共に扉が開く。
慌ててゲーム機を落とす。
幸いベットの上だったため、安堵のため息をつく。
声の方向を向くと、同い年くらいであろう知らない女の子が病室の扉を開けていた。
俺がおどろいているように、相手の女の子も何度も瞬きしていた。
数秒ほど見つめ合った後、女の子が病室の番号を確認する。
「…やば。」
女の子は小さく声をもらしてこっちをみた。
「…病室間違えました。」
「え?あ…はい?」
俺が返事をすると共に女の子は走り去ってしまった。
__これは誰も知らないたった一ヶ月のお話。