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第一次wrwrd!様の二次創作です。
曲パロ ( 素敵な元曲 ↻ サウダージ / ポルノグラフィティ )
BL表現が含まれます。腐表現は含まれません。
main ↻ em
sub main ↻ zm
others ↻ sha.shp.ci.rp
「 声 」
『 歌詞 』
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わんくっしょん。
✧︎ em side ✧︎
em「 “…私、転校するんです。” 」
zm「 …へ、? 」
あなたに伝えた、
その一言。
ただそれは、
どうしようも無い事実で。
これ以上あなたを好きになれば、
私は私を見失ってしまいそう。
そんなわけにはいかないから。
『 私は私とはぐれる訳にはいかないから 』
だから今、あなたに“サヨナラ”を告げる。
em「 …いつかまた逢う日まで。 」
zm「 〜…ッ、…うん…… 」
『 いつかまた逢いましょう 』
…そのいつかが叶うまで、
恋心とは、
少しの別れですかね…
『 その日までサヨナラ恋心よ 』
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✧︎ em side - in 転校前 ✧︎
zm「 なぁ、エミさん。 」
em「 ん、?何ですか? 」
夕方、
公園のベンチで風に吹かれながら、
あなたはゆっくりと口を開く。
zm「 俺、エミさんのこと好き。 」
em「 …え、? 」
zm「 …な〜んてな!嘘嘘! 」笑.
em「 …そっ、そうですよね! 」笑.
あなたは私に、
一つの嘘を吐いた。
…こんな嘘をつくぐらいなら、
静寂に包まれたままにしていて欲しかった。
『 嘘をつくぐらいなら 』
『 何も話してくれなくていい 』
zm「 お、俺帰るな! 」
em「 …また明日。 」
あなたは私を置いて、
そそくさと帰っていく。
em「 …本当だったら、良かったのに… 」
そう呟いても、
あなたは去っていくだけ。
『 あなたは去っていくの 』
『 それだけは分かっているから 』
私がもっと愛嬌のある、
可愛らしい女性だったら、
見つめ合った時、
何か想ってくれただろうか。
『 見つめあった私は 』
『 可愛い女じゃなかったね 』
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✧︎ em side - in 転校当日 ✧︎
zm「 …元気でな。 」
em「 …、はい。 」微笑.
そんな可愛くない私でも、
せめて最後は、
笑顔で飾りたい。
『 せめて最後は笑顔で 』
『 飾らせて 』
em「 …、ッぅ゙…… 」泣.
転校先への電車で、
周りに勘づかれない程度に泣く。
悲しみが溶けて涙になるのなら、
もう一度飲み込んで、
悲しみを心に仕舞いたい。
『 涙が悲しみを溶かして 』
『 溢れるものだとしたら 』
『 その雫ももう一度飲み干してしまいたい 』
em「 あぁ゙…、ッ、なんで…ッ゙ 」泣.
ツキン、
と胸が痛む度に、
あなたを思い出してしまう。
この痛みを忘れるまでは、
私はあなたを忘れられないんでしょうね。
『 凛とした痛み胸に 』
『 留まり続ける限り 』
『 あなたを忘れずにいられるでしょう 』
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✧︎ zm side - in 海辺 ✧︎
遠く離れた場所まで行った彼を、
いつまでも忘れられなくて。
zm「 …エミさん…… 」
忘れようとすればするほど、
俺の中の恋心が、
俺の理性の邪魔をする。
許してくれ。
お願いだから。
彼と付き合う、
なんて夢はもう、
悲しみの波に攫われたさ。
『 許してね恋心よ 』
『 甘い夢は波にさらわれたの 』
em “ いつかまた逢う日まで。 ”
彼はそう言った。
だから俺も、
また逢う日まで、
恋心は閉じ込めておこう。
『 いつかまた逢いましょう 』
『 その日までサヨナラ恋心よ 』
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✧︎ zm side - in 学校 ✧︎
時を重ねて、
俺は彼を深く知った。
『 時を重ねるごとに 』
『 ひとつずつあなたを知っていって 』
zm「 …… 」
でもさらに時を重ねれば、
だんだん、
思い出せなくなってきた。
『 さらに時を重ねて 』
『 ひとつずつわからなくなって 』
離れてから数年経って、
俺の中で、
エミさんへの愛は消えつつあった。
それはまるで、
西に沈む夕日のよう…
なんて、
お洒落に例えてみたりして。
『 愛が消えていくのを 』
『 夕日に例えてみたりして 』
zm「 …、〜ッ゙… 」泣
でも、
実際に夕日を見ると、
そこには確かに、
切なさが残ったままだった。
『 そこに確かに残るサウダージ 』
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✧︎ zm side - in 浜辺 ✧︎
zm「 …はぁ〜ぁ…… 」
あの時の小さな告白。
なぜ俺は、
嘘だと言ったのだろう。
頑張って想いを紡いだ言葉でも、
今は俺を闇に葬る材料でしかない。
『 想いを紡いだ言葉まで 』
『 影を背負わすのならば 』
zm「 …海、きれい…… 」
海の底で静かに、
何も考えずに貝のように、
ぼんやり生きていられたなら、
人生楽だったかもな…
『 海の底で物言わぬ貝になりたい 』
少しズボンの裾を捲り、
冷たい冬の海に足を漬けてみる。
緩やかな波が、
足首をくすぐる。
sha「 ゾム〜?何してんの〜? 」
zm「 …しゃおろん、 」
sha「 風邪引くで?戻って来いよ〜! 」
zm「 …… 」
あのまま静かに、
一人で海に還ることが出来れば良かったのに…
『 誰にも邪魔をされずに 』
『 海に帰れたらいいのに 』
…彼もここに居たら、
引き留めてくれただろうか…
『 あなたをひっそりと思い出させて 』
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✧︎ em side - in 自宅 ✧︎
帰宅してすぐ、
スマホから通知が鳴る。
チーノ君からだ。
ci《 シャオロンってゾムが好きらしいな! 》
shp《 …それエミさんに報告してええん? 》
ci《 ッスゥ~…誤爆しとるなこれ。 》
em《 別に心配しなくていいですよ。 》
こんなことを言っておきながら、
胸の中は不安でいっぱい。
こんな遠くに行った私より、
シャオロンさんの方がいいのは分かってる。
だから 早く諦めて。
私の 恋心。
『 諦めて恋心よ 』
まだ告白してないから、
だなんて、
小さな希望はきっと、
無くした時に私の心を引き裂くから。
『 青い期待は私を切り裂くだけ 』
ci《 でもさ、ゾムさんも気にはしてるんよね。》
shp《 まじ?だってよエミさん。 》
そんなことを問われる。
em《 …私は大丈夫です。 》
寂しい。
em《 もしゾムさんが、 》
em《 いつまでも私を気にしていたら、 》
em《 大丈夫だと、伝えておいてください。 》
寂しい。
そんな思いを押し殺して何度も打つ。
“ 大丈夫 ” 。
『 あの人に伝えて 』
『 寂しい 大丈夫 寂しい 』
shp《 ええの?昔から好きやったんじゃ? 》
ci《 せやせや、笑さんの方が先やん。 》
em《 …今は手が届きません。 》
em《 ゾムさんの好きな方でいいんです。 》
ci《 …そか。 》
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✧︎ no side ✧︎
彼が愛する人と出会い、
愛する人に別れを告げて、
また別の人に出会う。
そんなよくある話は、
繰り返されて、
何度も事象として起こりうる。
『 繰り返される 』
『 よくある話 』
『 出逢いと別れ 』
別れを悲しみ、
出会って笑い、
好きな人が出来て、
嫌いな人が出来る。
『 泣くも笑うも好きも嫌いも аh 』
それも全て個人の自由であり、
彼が愛する者が彼を愛そうが愛さまいが、
それは、
彼が愛する者が決めること。
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✧︎ em side - in 学校 ✧︎
rp「 ぼッ、僕と付き合ってくださいッ! 」
em「 …ぇ、? 」
あぁ、
ゾムさんのために断りたい…
けど、
ゾムさんはそれを望んでるか…?
ゾムさんは既に別の人と付き合ったかも…
それならいっそ、
目の前の愛に溺れてしまおうか。
em「 …いいですよ。 」
rp「 ほッ、ホントですか!?やった〜!! 」
em「 んふふ… 」笑.
私の恋心は、
まだゾムさんが好きだと訴える。
許して、
お願い。
ゾムさんと付き合うなんて夢は、
時の波が ずぅっと向こうまで、
連れて行ってしまったから。
『 許してね恋心よ 』
『 甘い夢は波にさらわれたの 』
いつかまた逢う日…なんて、
きっともう来ないですかね…
rp「 エミさん?早く行きましょ! 」
em「 …ッ、はい! 」
〈 いつかまた逢う日まで 〉
em「 ……、ッ…… 」
ゾムさんに言ったあの言葉。
その日まで恋心とサヨナラ…なんて、
その時は気取ってましたがね…
『 いつかまた逢いましょう 』
『 その日までサヨナラ恋心よ 』
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✧︎ em side - in 回想 ✧︎
zm「 エミさ〜ん!こっちこっち! 」
em「 待ってくださいぃ〜ッ!! 」
…今はもう決別しても、
確かにあなたの隣では、
“ 永遠 ” を感じられたから。
『 あなたのそばでは 』
『 永遠を確かに感じたから 』
夕日が焦がした夜空の下で、
それでも私は、
恋心と共に、
生きていました。
『 夜空を焦がして 』
『 私は生きたわ恋心と 』
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✧︎ end ✧︎
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神✨️