双子組 📕🐼 『尾狐さま』
彼らの住んでいる街には古くから街の皆に慕われている神社があった。そこの神社には古くから存在している『尾狐さま』と言われる神様が奉られている。
そこの神社にある日何千年もの時間眠っていたはずの尾狐さまが姿をお魅せになったという噂が広まっていた。
Nakamu〜今日いま噂になってる『白尾神社』に行ってみようよ〜とbroooockが放つ。その神社の名前を聞き驚きを隠せないでいるNakamu。正直断りたいところだか断る理由がなく行くことになってしまった。
そう彼には誰にも言えない”秘密”があるのだ。
Nakamu side
俺は数年前にこの街にやってきた。ここの街から慕われている『白尾神社』の次期神を任されたからだ。神様は1000年毎に変わっていく。
神様は普通一般市民には存在を知られてはいけない。古くからの言い伝えだそうだ。それに顔を見られた尾狐は顔を見たものと『嫁入り』をしなくてはならないというのも教えられていた。それがたとえ男であろうと…。
俺はその話を真面目に聞かずにいた。その数年後『白尾神社』の神様となり数日後…俺は早速事件を起こしてしまった…。
調子に乗り尾狐の格好で少し街に出てみたのだ。そしたらこの通り。長年眠っていたはずの尾狐さまが目を覚したというのが数日足らずで街全体に広まった。だがそのときは狐の面を被っていたので姿は見られたが顔を見られることはなかった。
それには『白尾神社』の和尚さんにも酷く叱られた。それからというもの俺は『白尾神社』と聞くたびに尾狐さまの存在が自分だということがバレてしまったのではないかと不安になっていたのだった。
なので彼は今すごく怯えている。
broooock side
いつも曲がる道を反対に曲がり今噂の『白尾神社』に着いた。着いたよ〜とNakamuに声をかけたが彼は学校を出たときとは真逆に青ざめた顔をしていた。僕は心配になり何度も彼の名前を呼んだ。するとさっきまで青ざめていた顔は段々と普通のNakamuに戻っていった。
良かったと安堵のため息をつき数分前に話した事をもう一度Nakamuに現状を報告する。彼の顔が一瞬引き攣ったように見えたが気のせいだろうと思い神社にはいっていく。
Nakamuと談笑しながら神社を回るのはとても楽しく今までに体験したことのないようなぬくもりと青春を感じた。『何気に初めてこの神社に入るなぁ』とボソっと呟いたらNakamuに聞こえていたようですごく驚いた顔をしていた。
俺達はその後この『白尾神社』の和尚さんにこの神社のおすすめスポットを紹介してもらったりして二人の時間を楽しんだ。
数時間後…
Nakamuから大切な話をしてもいいかと真剣な目で言われた。改めてそんなにかしこまられると少し照れくさいと思ったのだろうbroooockは2つ返事で受け入れた。
broooock…実はさ…と、必死に喋っているのがひしひしと伝わってくる。Nakamuは勇気を持って自分がこの『白尾神社』の尾狐さまだということ。尾狐姿を一般市民に見られたら『嫁入り』と言って結婚しなくてはいけないことを告げた。
broooockはイヤな顔何一つせず話が終わるまで一生懸命聞いていた。するとbroooockも話を始めた。そしたら実は彼も尾狐だということがわかったのだ。だが『白尾神社』に奉られている訳ではなく慕われているわけでもない。彼は一般市民の狐として生まれてきていたのだ。耳や尻尾は自由自在に動かせるという。Nakamuはその話を聞きひと仕事を終えたような顔をしていた。
Nakamu side
話を聞いた後broooockは何かを考え始めた。どうしたんだろうと思い待っているとbroooockが口を開いた。その瞬間俺はどんな顔をしていたんだろう。変な顔をしていなかっただろうか。彼から出た言葉は腰抜けしそうな話だった。
broooock side
僕は何を言ったのだろうか。自分の口から出た言葉なのに思い出せない。緊張するほどの事を言ったのは確かだ。彼の顔は今までに見たことない驚きの顔と大粒の涙を流していたような気がした。
でもこれだけは覚えている。
彼の泣いた姿はとても美しくこの世のものとは思えないほどだった。いつもは元気いっぱいだが今はまるでその逆だった。『元気』という言葉はまるで似合わない雰囲気をしていた。すごく清楚で今にも酸素になって飛んでいってしまうようだった。
そう思い出した。僕の口からでた言葉。それは…
『Nakamu、僕たちが高校卒業したら結婚しよう!』
そうこれだ僕はこれを言った。普通の人間であればまだ結婚はできない。だけど僕たちは『尾狐さま』だから『嫁入り』というものができる。だから僕はNakamuにこの提案をしたんだ。
Nakamu side
俺がbroooockに嫁入り…?いやそんなことない。そんなこと言ってない。俺はbroooockからでた言葉が信じられなかった。不意に俺から大量の涙が流れ落ちていた。ほんとにこんな俺を嫁にしていいのか。でもbroooockはこんなこと遊び半分でいう奴ではない。ちゃんと受け止めよう。そう思い俺は乾いた口を開いた。
『うん…!こんな俺でよかったら、!』
と返事をした。
その後二人は軽い口付けを交わした
それから数年後彼らは無事に高校を卒業した。長いようで早かった高校生活が幕を閉じたのだ。そして今は結婚をしNakamuは『白尾神社』の神様を続けbroooockは人間社会に溶け込む社会人尾狐となり平和に暮らしていったのだった。
お疲れ様でした!BL展開は次書きたいと思います!
ありがとうございました!
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