テラーノベル
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相も変わらず、私は「私」だったところを特に行く宛もなく彷い続けていた。
五月、昼間は少し暑く感じるようになってきた。
そんなことを気にしている場合ではないが、日焼けはちょっと嫌なので目絵のある壁沿いを歩く。
その壁も、あちこちがひび割れ、大きく崩れ、穴が空き、日除けには向かなくなってしまったのだが……。
壁の間から除くカラッとした五月晴れの空が、いつもよりも広く大きく、そして遊く感じる。
日差しが私のことを明るく照らしてくれているのか、刺しているのかわからない。
これだけ天気が良いと、近くで鳴っている銃声も、嫌と言うほどよく響く。
……近くで鳴る銃声?
乾いた発砲音が連続で響く。
ぼーっと考え事をしながら歩くからこういうことに感になるんだ。
あと、慣れとどうせ死なないからという危機感の無さも。
咄嗟に身につけていた銃を手に取り、壁に背を預けて様子を願う。
警戒しながら音のした方に足を進める。
胸の奥が騒めく。
角を曲がると、そこには大きな血溜まりと、人・・・・・・だったものが二つ。
誰かが二人を殺した?それとも共倒れ?
足音も声も聞こえなかったから、多分後者か。
こういうのはもう何度も見てきた。
血を見ても、死体を見ても、もう何も感じない。
そこにある事実、というだけの話だ。
しかしそれも、何も考えなければ、である。
この二人はどういう関係だったんだろう。
ただ偶然出会っただけ?
それだけで殺し合いに発展するのはちょっと……いや、よくある話だけど……。
もしかしたら知り合いだったのかも?
隣人がこの戦争で敵同士になってしまった。
民族が違うからって。
前はそうじゃなかったのに。
悲しい話。
どうしてこうなってしまったんだろう。
私はみんなのまとめ役だから、仲直りさせないと。
そう思って、二人の手を無理矢理組ませる。
かつて、私がそうやって押し込めてきたように。
「ほらね、仲直り!もう喧嘩しちゃだめだよ。」
私がいないと仲直りできないんだから。
꒰ঌソラ໒꒱
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#国擬人化
コメント
3件
神いる(≧∀≦)ユーゴスラビアちゃん可愛い♪───O(≧∇≦)O────♪
ありすさんの『1991年』第3話、めっちゃ重くてエモかった…!主人公が死体見ても「何も感じない」って言いながら、それでも「仲直りさせないと」って無理やり手を組ませるところ、ゾッとしたけど切なすぎた😭過去の自分を重ねてる感じがして…「私がいないと仲直りできないんだから」って台詞、心に刺さったよ…。続きが気になる〜!🌸