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優里様の「ビリミリオン」の曲パロです

初の曲パロなので、変かもしれませんがよろしくお願いします。(改善点等あればコメントにお願いします)

ウォーターチャレンジ様とは一切関係ありません

キャラ崩壊があるかもしれません

それでもよろしいという方のみ……扉を開けて下さい


今日も普通の一日になる____

はずだった

「……そこの貴方、ちょっとこっちに来てください。」

「…え?それって僕の事ですか?…一体何を?」

いつも歩く川のほとりを、いつものように歩いていた所、深くフードを被った二人に呼び止められた

見た感じ男性だろうか。フードのせいで顔は見えない…が、見た感じ少し怪しい

純粋に考えて『来て下さい』って隠す事なく誘拐でしょ

「えー…これ先に言っちゃうけど誘拐とか犯罪系の事のお誘いじゃないの?」

「だったら……僕は君達の思い通りにはさせないよ!!」

僕…すまないはじっとフードの二人を見つめ、両手を構えてグーの形にして戦闘体制に入るが、相手は動じる事を知らなかった

その代わり、右の方に立つ人が静かに右に手を向ける

その先には、大きな白い箱。あんなのあったっけ?いつの間に…

僕が首を傾げていると、二人は箱の前に移動して、僕にこう語りかけてきた。

それと同時に、箱をパカッと開けた

「こ…これは……!!」

「残りの寿命を買わせて下さい。うーんと、そうですね…五十年を五十億で買いましょう」

「俺達は……人生をやり直したいんだ」

入っていたのは…目が眩むほどの札束。これが…五十年、つまり五十億円。

「あ、その代わりに受け取った次の日、五十億円分…つまり五十年を貴方から頂きます。」

「貴方の人生から五十年が消え、その分の年月が経ったことになります。恐らく七十歳位になるかと」

「さぁ……どうする?俺達は返事が来るまでいくらでも待とうと思っている。今返事を返すでも勿論良いが…」

「…信じれないのなら試してみるが良い、後悔しないのならな」

「………………そこまで言うなら信じるよ」

「……………。」

正直、一瞬で決めようかと思った。

だって…五十億だよ!?普通に心躍る金額だよね!?天にも登りたいよこの金額は!!五十億円って…宝くじでも絶対にないよ!?だったら…!って思うけど…

それだけのリスクがあるんだよね……お金も確かめたけど本物だったし。あそこまで言えるって信用できるよ。

五十億円の代わりに五十年が消える、五十年が残る代わりに五十億円が消える……

いくら考えても一日じゃ駄目だよな…変な答えを言うよりは、正直に悩んだ方が自分の為だと思う

──────僕は前で立ち止まる。今の‪”‬応え‪”‬を二人に伝える為に。

「少し考えさせてくれないか?最低でも…一日」

二人は、黙って頷いた


「…でも五十億だよ!?だったら五十年位!!言っちゃダメかもだけど安いもんじゃない?」

そんな独り言が跳ね返って壁に吸い込まれる。アパートの一室、ボーッとテレビを横目で見ながら考える

一人暮らしになった時から、何かと独り言が多くなった気がするな…一人だし、言葉を発していないと話す時が無くなるのが嫌なのかも知れない

チーンと食パンが焼けた音が聞こえ、取り出して、皿に出すのめんどくさいからそのまま口にくわえて。案の定しっかり熱いけど…まぁ平気!

サクッ。

あっ…

今日は休日だから仕事に行っていないが…毎度、毎朝、毎日。‪”‬こんな感じ‪”‬だよな…気付くのが遅過ぎたね…

「毎日毎日…ただ起きて食って働いて…帰宅して、寝る。そしてまた…ただ、同じ事しかしてないんだな 」

「…こんな作業みたいな日々が変わるなら…貰ってもいいんじゃないか?…五十億円」

ちょっと病んでるみたいな話になっちゃったかもな…よしっ、決まった。あの二人に会いに行こう。多分あそこにいるんだろうし

「…………でも。抵抗心…って言うか、手離したくないって言うか…自分の中にあるんだよな…こんなくだらない毎日なのに…手離したくない理由は何でなんだろう」

「二人がだした問題…シンプルで深いなぁ…甘く見てたよ……」

とりあえず───と、手で掴みっぱなしの冷めたパンにかじりついて。別に用事のない休みだったから、散歩でもしようかな

自分が悩んでる『答』のヒントがあるかもしれないからね


桜が咲き誇り、満開のシーズンを過ぎた今でも、お花見か楽しめそうだ。今週中で終わりかな……?

「…いつものルートでいっか」

そうして当てもなく町をぶらぶら歩く。商店街や…学校の近く、駅の周りなどを主に歩いた。

途中でちょっと疲れたから適当なコンビニで肉まん買って、かじりついて歩く。───うん、やっぱり美味いな、横に置いてあるやつって。

そんな風に歩いて、人とかの様子も見た____けどあまりヒントは見つからない

僕が見つけるのが下手なだけかもだけど。

最後に広めの公園を突っ切って帰ろうかな…?ついでに色々な場所に目を向けた

──────何か……

「(何だろう…こんな感じ…言い表せないな……)」

ベンチに座っているおじいさん。体が痛むのか立ち上がるのにも少し苦労しているように見える

一緒にバスケをしている───中学生くらいの子供達。どんな風に、どんな目から見ても楽しそうだ

一緒に仲良く並びながら歩く男女の____‪”‬カップル‪”‬と言えるだろうか。彼、彼女も難しい恋愛と言うものを乗り越えて今こんな風になっているのだろう

───僕はそんな『普通』の眺めが、心の中にある抵抗心の理屈の中心を、かちりと鳴らして動かした。

だけど…僕に言葉で造れそうにない。……こんな時は

「よしっ、ちょっと友達と話そうかな〜?久しぶりだし!」

……相談だ


「もしもーし、銀さーーん?見える? 」

「バッチリ見えてる!大丈夫だ!」

すぐさま家に帰ると、パソコンの前に滑り込んでネット通話を始めた。他の友達は出かけているのか通話が出来なかった

まぁ……一応休日だし、仕方ないよね…でも銀さんと話せるのは本当に助かった

だって銀さんは───こういう時には一番頼りになるからだね。人の事が一番考えられる…銀さんなら…!

「ねぇ銀さん、急にこんな事言うのもあれだけどさ…例えばの話だよ?ちょっと答えてくれない?」

銀さんは笑顔で頷いてくれた

「五十年を五十億で買う。それはあなたの寿命。受け取った次の日、あなたの寿命から五十年が消えて、その年月が経った事になる。例えば僕らだとしたら七十歳位になるってこと。……銀さんはどうする?」

銀さんは笑ったりせず、うーん…と考え込んでから言ってくれた

「俺は……寿命を売らないな」

「どうしてだい?」

「だって…そうしたら体とかも痛くなるだろうし、友達も居なくならねぇか?年齢が五十年も離れた友達と遊びたいかって話になるだろ?加えて____恋愛も、できなくなるよな。俺はとてもじゃないけど、その値段じゃ売れないぜ。何か、最期が読めちまう気がするんだよな…多分どっかに多額の寄付して…普通に生きて、いや、普通より寂しい思いして…あの世に行くんじゃねぇかって……思っちまうな」

「銀さん____こんな短時間でそこまで考えられるのって、すごいね」

「いや…なんかやけに深く考えちまったんだよな」

銀さんはそう屈託のない笑顔で笑った





続く

(最初〜一番のサビ前まで完了) 

ここまで見てくれてありがとうございました!

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