初めましての方は初めまして優華と申します。
早速ですが祖国様、2681歳のお誕生日おめでとうございます。
このようなおめでたい日を日本人として過ごせたことを心から感謝致します。
投稿者としては新参者ですので、誤字脱字、文法がおかしなところがあると思いますが温かい目で見守っていただければ幸いです。
注意事項を承知の上でお楽しみください。
ーーーーーーーー注意事項⚠️ーーーーーーーーー
・実際の国家が登場しますが今作品と一切の関係はございません。
・特定の国家を貶める意図はございません。
・誤字脱字、おかしな文法がある恐れがあります
・地雷注意
・今回とても長いです。(約3500文字)
・以上の点を許容できる方だけ読み進めてください。
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台湾のとある夕焼けの田舎道に2人の少年らしき人物が大量の花束や箱を片手に闊歩していた。
その者の名は日本国、中華人民自由地区。
歓喜に酔っているらしい日本国は頬を真紅に染めながら台湾に話しかける。
「沢山お荷物持っていただいてなんだが悪いですねぇー…」
絶妙に呂律が回っておらず誰がどう見てもお酒が回っているのがわかった。
「いやいや、誕生日なのに僕に付き合ってくれてるし…これ位は当然でしょ。」
台湾名産のパイナップルのスムージーをつまみながら上機嫌の様子の日本国。
それもそのはず、つい数刻前日本国は建国記念日の祝宴を終えたばかりであった。
祝宴の熱を現在も引きずりながら日本は大量のプレゼントを手土産に台湾の寄り道に付き合っていた。
日本は黒曜石のように輝く眼を細めながら台湾に質問する。
「どうして私の誕生日会を台湾さんのところで行ったんです?私の家でも良かったのに…」
台湾は少し答えに悩んだ末に微笑を顔に浮かべながら
「何故って…どうせなら驚かしたいでしょ。日本のところで準備しても勘づかれる。」
「それに僕は日本と物理的に距離が近いからちょうど良かったんだよ。」
少し眉間に皺を寄せながら不服そうに口を籠らせ、そして独り言のように小さく呟く。
「それなら韓国さんや、中国さんのところでも良かったでしょう?」
どうやら期待した応答が貰えなかったらしく、酔っているのもあるせいか少し子供のような反応を見せる。
「私と二人きりのときぐらい建前をやめてくださいよ、 私たち長い仲じゃないですかぁ?」
台湾との間を一気に詰め、その火照った顔を口を尖らせながら凝視する。
傍から見たら恋人同士の痴話喧嘩にしか見えないが二人は恋人関係では断じてない。
そもそも国同士の恋愛は厳禁である。
日本は台湾の桃色に火照った頬をつまみながら目を細め、揶揄うように嬌笑しながら口ずさむ。
「自分のところで私の建国記念日を祝いたいって皆さんの前で駄々こねたんでしょ?」
「いつかのアメリカさんのところでやった祝宴で明らかに不貞腐れていたんですもの。」
台湾は眼を合わせてくれなかったもののその口はにわかにはにかんで見えた。
このほんの少しの表情だけで竹馬の友である お互いの思う事はわかった。
少々口ごもったあと弁明するかのように
「駄々はこねてない…」
「あらそうです?今の私には地団駄を踏んだ後必死に自己正当化を図る子供にしか見えませんよ?」
日本の言い回しにいじけてしまったのか、口を尖らせながら足の動きをせき立てる。
このようになったときの対処法は既に嗜んでいるようで
「いじけないでくださいよぉ、面白がってからかったのは謝りますから…」
口上では謝ってはいるもののその口には薄らと笑みを浮かべており、反応を楽しんでいるようだ。
「日本って昔からぶれないな。ほんとうに悪趣味…」
昔馴染み特有の弄りを終わらせ日本がスムージーを飲み終わると当時に小径が途切れ、斜陽に燃える鬱蒼とした森が眼に映る。
「あれ…道がない…」
日本が暗闇を前に立ちすくんでいると台湾が先陣を切り雑草の間を掻き分けながら奥へ奥へと進んで行く。
その間、互いに終始無言だったが日本には台湾が信じて着いてきて欲しいと言っているように見えた。
はぁと息衝くと掻き分けられた草の小道を小走りでついて行く。
「プレゼントの包装傷つけないようにして下さいよ…」
暫く鬱蒼とした森迷ったあと少し広がった場所に出た、その頃には夕日はしずみきっていた。
日本国は暫し周りを見回した後、はぁと大きなため息をつき台湾に詰め寄る。
「何も無いですけど…どうゆうつもりで?」
「そんなにせかせかしないでよ。僕が見せたいのはこっちだよ。」
事前に準備していたであろう箱に大量のプレゼントを置き、手ぶらになった手で日本をいざなう。
鬱蒼とした植物をどけて進んで行くと眩くばかり輝く台湾の美しい夜景が広がっていた。
「これは…なんて綺麗なんでしょう…」
あまりの美しさに日本がため息をついていると得意げな表情をしながら顔を覗き込む。
「ほら、ここまで来てよかったでしょ?ここでしか見れない秘密の景色。日本にずっと見せたかったんだ。」
「この素敵な景色をありがとうございます…!今までで最高の誕生日です。」
暫くこの景色を二人で嗜んだ後、微笑を浮かべて礼を言う
「それでは帰りましょうか…。」
「待って、まだ話がある」
日本が来た道を戻ろうとするとその手首を掴み胸に抱き寄せる
「なんの真似ですか…?もう夜も遅…」
日本の言葉を遮るように弱々しくでも凛々しく、言葉をかける。
「お前が好きだ。」
その言葉を聞いた瞬間、日本の顔が引き攣り台湾の胸の中から逃げ出す。
「あなた…その言葉が持つ意味をお分かりで?」
「わかって言ってる。」
日本は静かに激昂しながら睨みをきかせて続ける
「人を呪わば穴二つ…私のところのことわざです。」
「御自身すらも呪いますか?」
こう言われるのが分かっていたかのよう迷わず返事を返す。
「全て承知で言ってる。」
「それに…日本も僕にそう言って欲しかったんでしょ?両思いだって僕でも知ってる。」
日本の華奢な色白い腕を掴み自身の胸に当てる
「想いを言葉として伝えたって今までと何も変わらない。」
「変わりますよっ…!」
台湾の胸ぐらを掴み、その背中を近くの木に叩き付け、その眉間には皺をよりいっそう濃く刻みつける。
「全てが変わるっ!!」
「言葉として伝えれば、もう二度とあの日々には戻れないっ!」
「私があなたに贈り、あなたが私に贈ったもの全てが呪いになり私たちの首を締めていくっ…」
「愛が…っ!互いを破滅への道となるっ!!」
日本は台湾を怒号のような勢いでまくし立てる。
その形相は嬉し泣きのようで、憎き相手を前に憎悪を剥き出しにしているようにも見えた。
確かなことはその目の奥に思い出したくも無い黒色の記憶が宿っていることだけ
「今までどれだけの国がそれで滅びていったかっ…わかっていますか…?」
その眼には涙が溜まっていた。
「わかって言ってると何度も言ったろ。」
「こらがどれだけ愚かな行いかあなたはわかっていないっ!!私は父と同じ轍は踏まないっ…!」
「おいっ!」
台湾から手を離そうとする日本の手を上から押さえつけ逃げられないようにする。
「呪いなんて正直どうでもいい…」
「︎︎”日本”と”台湾”だからじゃなく、僕と君を繋ぐ変わらない関係を続けていればきっといつか報われる日が来るって信じてる。」
「勿論…日本に強要するつもりは無い。」
台湾の胸ぐらを離し、地べたに座り込む。
少し言葉に詰まったあと、絞り出したようにか細い声で語りかける。
「酷い方…」
「言い方悪いな。世間体ではこれを情熱的と言うんだ。」
微かに震える日本の手をしっかり握りしめる。
「呪いの代償を支払わせて欲しい。」
「この身一つで足りるだろうか?」
日本は台湾の真っ直ぐな目線を見つめた後、涙を拭い紅くなった眼で精一杯に笑う。
「はい…」
暫し強く抱き合った後、台湾の耳もとで日本が囁く。
「最後に一つお願いがあります…。」
「何…?やっぱり嫌か?」
首を横に振り、優しい小鳥のような声色で呟く。
「お願いです。どうか…」
「この呪いを解かないで…?」
Happy…END…?
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いかがでしたでしょうか
メリーバッドエンドを書いてみたかったんですけど、思い描いたものとどうも違いますね。
もっと思いついた物語を文章に落とし込めるように精進して参ります…
改善点や文法がおかしな部分がございましたら遠慮なくご指摘ください。
リクエスト等は一応受け付けております。
ただ、現実の方が忙しくなりそうなので投稿は遅くなると思います。
毎度ギリギリですけど改めまして祖国様、建国記念日おめでとうございます
記念に貼っておきます。
やっぱりデジタル難しいですねぇ… 絵の方も頑張っていきます。
では良ければ次回作でお会いしましょう。
さようなら。
コメント
1件
最高です!ことわざも素敵です!台湾と日本のストーリーも最高!