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「なぁ…ウタ長い間辛い思いをたくさんさせて本当にすまないな…」
「……」
赤髪海賊団大頭シャンクスは棺の上にそっと手を置き話しかけた。
「こんな立派になって…」
「お頭…そろそろ時間だ」
「もうそんな時間か…悪いがもう少し居させてくれ、久しぶりの親子で過ごす時間だ」
赤髪海賊団副船長ベックは、そろそろ港に着くからとシャンクスにウタから離れるような声をかけた。だがシャンクスは一切自分の娘から離れようとしない。
「ウタ…初めて会った日を覚えてるか?初めて会った日ウタは俺たちが奪った宝箱に居たんだ…」
ーーーーーーーーーーーーーーー
「よし!これで当分食っていけるぞ!」
「俺たちを倒したければ軍艦でも引っ張ってこいってんだ」
おぎゃぁぁー!!!
「あ?なんだ赤ん坊の声が聞こえるぞ」
「ここからじゃないか?」
敵船から奪った宝箱の1つを開けると、赤髪と白髪色の小さい赤ん坊が出てきた。
「な、な、なんだ!?」
「まさかあいつらがどこかで拾ってきたんじゃ…」
「嘘だろぉぉぉぉ」
シャンクス達は赤ん坊を見て驚き、赤ん坊はその声に驚いて声をあげて泣いた。
「ヴッ…おぎゃゃーー!」
「えっ、えっと…どうしたら良いんだ?」
「子守り歌でも歌ったらどうだ?」
海賊の頭である男が赤ん坊に焦ってる様子を見て居た船員達は笑いながら赤ん坊を泣き止ませる方法を教えていた。
「おーやすみ、あーかちゃん静かにねー」
「あっ…あはは」
「おっ、笑った」
「…これも何かの縁かもしれない」
シャンクスは自分がロジャー達に初めて会った時のことを思い出してそう呟いた……自分と同じようだなと思いながら。そして赤ん坊を自分の手で育てようと船員達に言った。
ーー数年後ーーーー
「おい!ウタ見てねぇか!?」
赤髪海賊団船医のホンゴウは大きい声でウタの名を呼びながら船の中を走り回っていた。
「ウタァ?見てねぇけど、どうしたんだホンゴウ」
「あいつまた逃げ出しやがったんだ!何回目だよ!」
「またかよwもう諦めた方が良いんじゃねぇのか?」
「いや!予防接種は大事だ!」
赤髪海賊団狙撃手のヤソップとライムジュースが釣りをしながらウタを探してるホンゴウを話していると、お酒の入った樽の影から小さい声で女の子声が聞こえた。
「カタ:( ;´꒳`;):カタ…ウタちゅーしゃ嫌い…」
「いたぞ!ウタ!」
女の子の声の正体はウタだった。ウタはホンゴウに見つかったと思ってすぐに立って逃げ出しシャンクスとベックが居るとこに走って行った。
「ひっ!!シャンクスーーー!!!!助けてー!!」
「おっとウタ、予防接種しないと病気にかかるぞ?」
「びょーき?」
「あぁ、病気かかったらみんなと一緒に過ごせなくなるぞ」
「えっ…みんなと過ごせない…?」
「そうだ」
「それは嫌だ!みんなとずっと一緒に過ごす!」
「なら注射しような俺も一緒に行くから」
シャンクスとベックは、ウタが予防接種をするように言い聞かせホンゴウの元へ行こうとしたがドタドタと走る音が聞こえやがて部屋のドアが開ける音が聞こえた。
「ウタぁぁー!!どこだぁー!!」
「ホンゴウここにいるぞ」
「ウタ…やっと見つけたぞ…」
「ぎゃぁぁぁ」
ウタはホンゴウの顔を見るなり泣き出しシャンクスにくっついた。
「どうした!ウタ!?」
「お頭、きっとホンゴウの顔が怖いんだよ」
「俺の顔!?」
「確かに怖そうな顔してるもんな」
「そうだな」
「もうちょっと優しい顔すれば良いのによ」
「お前ら後で殴ろうか?」
ベックがウタが泣いた理由を言うとホンゴウは驚いた。それをホンゴウが開けたドアから見ていたヤソップとライムジュースとルゥはホンゴウにグチグチと言いホンゴウのゲンコツをくらった。
「シャンクスー!!ウタの部屋に小さい箱があった!」
「おぉ!ウタが良い子にしてたからもしかしたらサンタが持ってきてくれたのかもな」
「サンタが!?これ開けていい!?」
「あぁ良いとも」
「なんだろ……」
「なんだ?ウタプレゼント貰ったのか」
「あ!ヘッドホンと服が入ってる!」
「ヘッドホン?」
「うん!ずっと欲しかったの!サンタの手紙に書いたの」
「そうなのか」
「良かったなウタ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
「たくさんの事があったよな…予防接種の時に毎回逃げ出したり、俺と食材盗み食いしたり…」
シャンクスはウタの顔にそっと手をおいて優しく撫でた。
「ウタ…本当にすまない……こんな父親で…ほんとにごめんな……」
シャンクスは涙を流しながら目を覚めることないウタに謝り続けた。
ベックやヤソップ…他の船員達はドアの前でで泣いていたりシャンクスを見守っていたりしていた。
「もう!シャンクスってばそんな謝らないでよ」
「ウ、ウタ…?なんでここに…」
ウタの声が聞こえシャンクスは顔をあげた。もう一生会えないと思っていた娘に会えて涙を流しながらウタに駆け寄って抱き寄せた。
「辛かったよな…ウタ…本当にすまない…」
「だーかーらー謝らないでってば!シャンクス!」
「ヴッ…ウタ…」
「私はシャンクスや赤髪海賊団のみんなと過ごせて楽しかったよ、みんなと過ごした日々は私の宝物だよ…」
ウタはシャンクスを優しくギュッとし、そしてシャンクスの背中を優しく撫でた。まるで泣いた赤ん坊をあやすかのように…
「シャンクス…みんなを信じきれなくてごめんね…」
「何言ってんだ…そんなことくらい大丈夫さ…俺が悪いんだよ…」
「シャンクス達は悪くないよ…みんな私を止めようとしてたんだよね」
「………ウタは悪くないさ」
「ありがと…シャンクス」
「シャンクス…私シャンクスの娘で良かったよ…赤髪海賊団のみんなと過ごせて良かった。たくさんの楽しい思い出ありがとう!ほんとはねみんなと一緒にずっと過ごしたかった…でももう行かないと…」
ウタはもうお別れの時間が来てるとシャンクスに告げた。
「待ってくれ…ウタ…逝かないでくれ」
「シャンクス…ダメだよ…」
「ウタッ!」
「ごめんお父さん…」
「ウタ…待ってくれ…」
ウタぁぁぁぁーー!!!
ウタはシャンクスから離れると走り出しシャンクスから離れて行った。シャンクスはその場に座り込みウタの名前を叫んだ。
「お頭!大丈夫か!?」
「ハッ……ウタ…ウタはどこだ!」
シャンクスは目を覚ますとウタを探して目の前に居るウタを見つけて倒れようとしたが近くに居たベックが支えた。
「お頭…」
「ウタと会ったんだ…」
シャンクスはベックに寄りかかりながらウタと話したことを話した。
「そうか……」
「ほんとに情けねぇよな…自分の娘1人守れないなんて…」
「お頭…自分を責めないでくれ俺らにも責任はある。ウタの想いを守り続けよう俺らの娘の」
「そうだな…」
シャンクスはそう言うとウタが居る部屋からフラフラな状態で出ていった。