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もうすぐでマジックキャッスルにハロウィンの季節がやってくる。あっちもこっちもハロウィンの飾りがいっぱいだ。私は噴水に腰掛けて飾りを眺めていると、ミッキーが紫のズボンにジャケットオレンジの羽付き帽子を被りこちらに近づいて来る。「やあ、あかり!ハッピーハロウィン!ハハッ!」
「ハッピーハロウィンミッキー!どうしたのその格好」
「これかい?この衣装は今年のハロウィンで着るんだ!少し早いけどお披露目さ。ハハッ!」
もー、ミッキーってば気が早いんだから。でも本人が楽しそうならいいか。
「それじゃあ僕はもういくね」
そう言いミッキーは行ってしまう。
私はマジックフロントへ行き、ハロウィンの飾りを見ながらフラフラと散歩していると、金色のランプの付いた杖が落ちていることに気がつく。
「なんだろこれ?」
私は杖を拾うと私の周りが紫の煙に包まれる。
「おめでとうございます!あなたはアグラバーへ招待されました!さあ楽にして」
そう言われて煙が晴れるとそこは砂漠の中にある街だった。太陽の日差しが強いせいか汗が止まらない。そこに青い大きな男が私の前に現れる。
「おめでとうございます!あなたはランプに選ばれた新しいご主人様でーす!」
え?どういうこと?
「あれ?どういうことか飲み込めてない感じ?それじゃあ最初から説明しまよ!改めてハロー!私はランプの精ジーニーさんでーす!」
「ランプの精!」
「そう3つの願い事ならなんでも叶えてあげますよ!」
「なんでも!」
「そう!でも、死者を生き返らせたり、永遠の命とかいう願い事はなしね。それでは早速1つ目の願いを・・・と言いたいんですが、実は頼みがあるんです」
ん?頼み?
「詳しくはあそこに見える王宮でお話ししましょう」
そう言いジーニーは奥に見える王宮に向かう。私も王宮を目指す。
王宮近くの下町に着くと、そこには沢山のラクダや出店が並んでいる。だが人が誰もいない。みんな休憩に行ってるのかな?私があたりを見回していると、赤いオウムが私のところに降りて来た。
「何だ?人か?」
え?なんだか話しかけてる見たいだけど、どうしていいかわからない。
「ジャファーのいない間にこいつを捕らえておこう!おーいお前ら!」
オウムが叫ぶとそこに現れたのは、白い体に紫のロウソクのついたターバンを巻いたオバケの群れが現れた。こんなに沢山倒せるかな?私が少し考えているとオバケの1体が口から火を吹いた。私はなんとか避けたが、お店が一つ燃えてしまった。
「よーし今度はこっちの番!」
ぶん!私はさっき拾った杖を構え勢いよく杖を振る。すると杖から紫の煙が飛び出し命中する。だがオバケはなかなか消えない。私は何回も杖を振るがオバケは何度でも起き上がり、ついには囲まれてしまった。どうしよう!
(3つの願い事ならなんでも叶えてあげますよ!)
ふとジーニーの声が頭の中に響く。なんでも?もしかして!
「ジーニー一つ目の願い!この場を何とかして!」
私は杖を天に伸ばして叫ぶ。すると、
「はーい!はいはいお安い御用!そんなの朝飯前!ついでにサービスつけてあげる!」
ボン!ジーニーの声と共に私の体は煙に包まれ、煙が晴れるとそこはお城が真っ正面に見える屋根裏みたいところの中だった。そこにジーニーが現れて、
「どう?すごいでしょ!サービスで街のオバケを退治しておいたよ!」
「すごーい!」
私はジャンプしながら喜ぶ。するとそこに誰かやって来た。
「ジーニー?いるのか?」
「ウキャ?」
どうやら男の人と猿のようだ。
「アル!」
「ジーニー!」
2人は抱き合う。
「えっとジーニー?」
「おお、あかり、紹介するぜ!俺の親友のアラジンだ。そしてこいつは相棒のアブー」
「よろしく!」
「ウキャー」
「こちらこそよろしく」
私は2人に挨拶をした。2人の顔を見ると2人ともいい人だってすぐにわかる。
「そうだジーニーのことよく分かった?」
「えっと、まだかな?」
「えっ!マジで!?それじゃあ丁寧に説明すからよく聞けよ。1ランプをこする。2お願いを言う。3・・・なんてな、3はない。な?簡単だろう?」
「うん・・・」
ジーニーの勢いがいったん落ち着いたところで私はジーニーに疑問に思っていたことを聞く。
「そういえばジーニー、私に頼みたいことがあるって言ってたけど何?」
「さっきのオバケが頼みたいことだよ。それを倒してほしくて君を呼んだのさ!」
「これならジャファーの企みも阻止できる!」
「ジャファー?」
私は聞かない名前に首を傾げる。
「前にこのアグラバーを乗っ取ろうとした悪い奴さ。僕らが倒したんだけど、何故か戻って来たんだ」
「奴はオバケを率いて街をのっとったんだ。そして街のみんなと国王をさらって行った」
「ジャスミンもさらわれた」
アラジンは涙を含んだ声で呟く。ジャスミンって誰だろう?
「ちなみにジャスミンはアグラバーのプリンセス。ちなみにアラジンのガールフレンド」
ジーニーが私に耳打ちで教えてくれた。ええ!驚きが隠せない。
「全く情けないな!」
すると窓から聞いたことのある声が聞こえた。そこにいたのはさっきのオウム!
「イアーゴ!」
「ジャファーがオバケの遺跡に来いとさ!プリンセスを返してやると言ってるぞ!」
「何だって!街のみんなは!」
「もちろん返す。じゃあな!」
そう言いイアーゴは行ってしまう。アラジンはすぐに立ち上がる。
「あかり!今すぐ遺跡に行こう!」
「え?うん。」
「ジャスミンを街のみんなも取り戻したいんだ」
「大切な人だもんね」
アラジンは一瞬顔が赤くなる。よほど大切な人なんだね。
「アル!あかり!俺達を忘れてない?」
「そうだ、ジーニー、アブー、一緒に来てくれるね!」
「もちろん!親友のためならどこへだって行ってやるさ!」
「ウキャー!」
「そうと決まれば、絨毯君!出番だぞ!」
ジーニーが呼ぶと絨毯が飛んできた。え?空飛ぶ絨毯!
「さあのって!遺跡に行くぞ!安全のために走行中は手や顔を外に出さないで下さい。また大人の方は子供から目を離さないで下さい。それじゃあ行くぞ!」
ジーニーはキャビンアテンダント風に注意喚起わしたかと思うとジーニーの声と同時に絨毯が動き出す。絨毯は猛スピードで街を抜けて砂漠を越える。そして遺跡の中に入っていく。
遺跡に着くとそこには沢山のオバケがいた。街であったオバケもいれば、茶色のボールのような体のオバケもいる。
「よーし!えい!」
ぶん!杖を思いっきり振ってオバケを倒す。ここのオバケは街にいたのとは違い、いつも倒しているオバケと同じ感じですぐに倒せた。
「あかり!いいぞ!」
「その調子」
「ウキャー!」
私はなんだか嬉しい気持ちになる。オバケを一通り倒して道が二手に分かれた場所に出る。
「僕とアブーはこっちの道から行くから、あかりとジーニーはそっちの道から行ってくれ」
「分かった」
私達は二手にわかれてそれぞれ奥に進むとそこには何やらターバンを被り、大きな剣を持ったオバケが待ち構えていた。
「よーし、いくぞー!それ!」
私は勢いよく杖を振りオバケに魔法を当てる。魔法が当たりオバケが消えるかと思ったのだが、オバケは先程とは何も変わらずにその場に立っている。うそ、魔法が効いてない!どうやらこのオバケは街にいたオバケと同じ感じみたいだ。どうしよう何かこのオバケ達を倒す方法は・・・そうだ!私は杖を高く掲げる。
「ジーニー2つ目の願い!杖をどんなに強いオバケでも倒せるようにして!」
「任せろ!」
ジーニーは指から魔法を杖に向かって放つ。すると杖はジーニーの手の形の杖に変身した。
「お願い完了!残りは一つだよ!」
よーし、ぶん!私は思いっきり杖を振る。すると先程とは違う魔法でオバケを包み込むとあっという間に光にして消してしまう。
「あかりよくやった!さあ先に進むぞ」
「うん」
私達は先に続く細い通路を進んで行く。
途中出てくる沢山のオバケを倒していき、別れて探索していたアラジン達と合流して遺跡の更に奥へと進んでいく。しばらく進むと広く開けているが、ところどころに溶岩が煮えたぎった場所に出る。奥には遺跡の後か何かか柱が3本立っている。その近くに黒と赤色のローブを着た男の人が立っていた。
「ジャファー!」
「来たかドブネズミ共!おや?新しいお客さんか、ならたっぷりおもてなししてやる!出て来い!」
ジャファーが呼びかけるとオバケの大群が出てくる。
よーしみんなまとめて倒すぞ!ぶん!私は杖を勢いよく振ってオバケを倒していく。アラジンは剣を振り、アブーはオバケを爪で引っ掻く。
「ジャジャーン!どうだ!はっ!すごいだろ!」
ジーニーは魔法を指から拳銃のように放ちオバケを消して行く。全てのオバケを倒し、アラジンはジャファーを睨みつける。
「ジャファー!ジャスミンを返せ!」
「街の人達も!」
「クゥー!ドブネズミ共が!まあいい私の力思い知るがいい!ハッ!」
ジャファーは赤い煙になると後ろの柱に入っていく。そして柱がオバケ…ガラゴレムになる。
「私は最強なのだ!」
ガラゴレムは隣の柱を腕にして誰かを持ち上げる。その人はもしかして、
「ジャスミン!」
ガラゴレムはジャスミンを胸の宝石に当てるとと、ガラゴレムが光り出し、ジャスミンは中に吸い込まれて行く。
「行くぞ!」
ガラゴレムの周りを光る宝石が飛んでいる。私はその宝石目掛けて魔法を放つ。宝石は地面に落ち、ガラゴレムが動き出す。ガラゴレムは大きな手で攻撃してくる。私はなんとか避けるもこのままだと体力が持たないと感じる。その時アラジンがあることに気づいた。
「あかり!あそこに飛んでるイアーゴのランプを奪うんだ!こっちはなんとかする!」
私は見上げると確かにそこには黒いランプを持ったイアーゴが飛んでいた。私はイアーゴに向かって杖を向け、魔法を放とうとする。だがガラゴレムの腕が私めがけて飛んでくる。
「わっ!」
なんとか攻撃を避けると私は再びイアーゴに標準を合わせる。
「それ!」
「ハヒィ!」
私の放った魔法が当たるとイアーゴは落下していく。ジーニーはイアーゴとランプを受け止めると、ランプを私に渡した。
「あかり、ジャファーをあのオバケから引きずり出せ!そうすればこのランプに閉じ込められる」
「分かった!」
私は杖をガラゴレムに向けて渾身の力で振る。すると大きな光の玉がガラゴレムにあたり、倒れる。すると倒れたガラゴレムからジャファーが現れる。そしてジャファーはジーニーと同じような姿になった。
「ハハハ!私は負けんのだ!」
「ジャファー!このランプに戻りなさい!」
「何!やめろー!よせー!」
ジャファーは吸い込まれまいと抵抗するが、ランプの吸引力は強くジャファーはあっという間にランプに吸い込まれて行く。そしてランプは何もなかったようにその場に留まる。
「それじゃあこれは俺がなんとかするよ!」
ジーニーはランプを地面に置くと、魔法を手に溜め込み始める。
「それじゃあね!世界の果てまで行ってらっしゃい!」
そう言いとランプは宙を飛んでいき、見えなくなった。その時アラジンがガラゴレムの残骸に向かって叫んだ。
「ジャスミン!」
アラジンはジャスミンを探すために残骸に走り出す。残骸をかき分けながらジャスミンを探す。そしてジャスミンを見つけ出すとジャスミンに向かって呼びかける。
「ジャスミン!ジャスミン!」
「アラジン、」
「ジャスミン!」
アラジンはジャスミンを抱きしめる。ジャスミンも同じようにアラジンを抱きしめる。その様子を私とジーニーそしてアブーと絨毯は見ていた。みんな感動しているに違いない。みんなが感動していたであろうその時ガラゴレムの残骸が急にビクビクと動き始め、みるみるうちに人の形に戻っていく。
「どういうこと?」
「どうやらジャファーの魔法でオバケの一部にされてたみたいだね。でも良かったみんな怪我はないみたい」
街のみんなは頭を抱えながら起き上がる。
「さてと街のみんなもまとめてジーニーの魔法で送っちゃうよ!」
ボン!
ジーニーは手から魔法を放つするとあたりは紫の煙に包まれる。
街に戻ったあと私は王宮に呼ばれた。ジャファーの復活阻止とみんなを助けたことがよかったみたい。サルタン王が私に告げる。
「そなたには感謝している。本当にありがとう。そこでだ、そなたを城の魔法使いにしたいのだが、どうかね?」
お城の魔法使い!嬉しいけどやっぱり、
「嬉しいお話ですが遠慮しておきます。まだまだ魔法が未熟なもので、」
「そうか、それじゃあせめてありがとうのパーティーには出てくれぬか?」
「それなら喜んで!」
パーティーでは豪華な料理やダンスなどの沢山の出し物を見せてもらった。楽しんでいると、ジャスミンが私の元へ来た。
「あなたがあかりね。今回はどうもありがとう」
「ううん、ただオバケを倒したんだけど」
「でもすごく立派だったわ」
「ありがとう」
そこへ1匹のトラがやってきた。え?トラ!
「あら、ラジャーあなたもあかりに挨拶したいの?」
「グルル」
「こんにちは」
ラジャーは私を見るなりとても笑顔だった。それから私はジャスミンに聞きたいことがあった。それは、
「ジャスミン、その私達もう友達かな?」
「当然でしょ」
「そのとうり!俺達もう知り合った時から友達じゃないか!」
「そうだよあかり」
「ウキャー!」
みんなに言われ私はなんだか嬉しくなった。
「そうだ!ジャスミンよかったらこれから絨毯で空の散歩に行かない?」
「大丈夫なの?」
「僕を信じろ」
「分かったわ」
そして2人は絨毯に乗って空に飛んで行く。
♪見せてあげよう 輝く世界
♪プリンセス 自由の花を ホラ
♪目を開いて この広い世界を
♪魔法のじゅうたんに 身をまかせ
♪おおぞら 雲は美しく
♪誰も僕ら 引きとめ しばりしない
♪おおぞら 目がくらむけれど ときめく胸
♪初めて あなた見せてくれたの
♪すばらしい世界を
♪素敵すぎて 信じられない
♪きらめく星は ダイヤモンドね
♪A Whole New World
♪目を開いて
♪初めての世界
♪怖がらないで
♪ながれ星は ふしぎな
♪夢に満ちているのね
♪すてきな
♪星の海よ
♪新しい世界
♪どうぞこのまま
♪ふたりきりで 明日を一緒に見つめよう
♪このまま
♪二人が
♪すてきな
♪世界を
♪見つめて
♪あなたと
♪いつまでも
絨毯は2人が歌うのに合わせて優雅に飛び回る。その様子を私とジーニーアブーにラジャーそしてサルタン王も見ていた。
「幸せそうじゃ」
「そうですね。私も空飛ぶ絨毯に乗ってみたいな」
「おっと最後の願い事?」
あっ!そういえば最後の願い事叶えてなかった。いろいろお願いはあるけどやっぱり、
「私の最後の願い事。そうだ。ねえジーニーの願いは何?」
「俺の願いかい?」
「うん」
「そうだな・・・どうせならもう一度自由になりたいな」
「そうなんだ。それじゃあ、私の最後の願い。ジーニーを自由にしてあげて!」
私は杖を高く掲げ叫ぶとジーニーの腕輪が消える。
「おい、いいのかい?人生で一度きりの3つの願い事なんだぞ」
「うん・・・いいの。私は友達が笑顔になればそれでいいから」
「あかり・・・」
そう答えた私をジーニーはギュッと私を抱きしめた。
パーティーも終わり私は噴水に座った。そこにアラジン達がやって来た。
「あかり、本当にありがとう。また会えるといいね」
「いつでも歓迎するわ」
「それじゃあ俺が魔法で送ってあげる!」
「絶対にみんなのこと忘れない!本当にありがとう」
「それじゃあ送るぞ!それ!」
私の周りは煙に包まれる。
煙が晴れるとそこはキャッスルストリートだった。私は星空を見上げてみんなのことを思う。空には満月が輝いている。