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『3人で散歩は久しぶりや』
「そうやな〜!」
「チエカは1人で行っとる時もあるよな」
『うん』
『ぐちやまは行かへんの?』
「行きたい時にはいく」
「僕はお姉ちゃんと行く!」
『よね!』
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『3.1415926535……』
「急に円周率言い始めてどしたん?」
「僕は概念すらわかんない」
『覚えたいの!』
「元から頭いいやん」
スッ
『「「……?」」』
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『〜!』
「……。」
ドサッ
『はぁ…はぁ…』
「ここ、どこや〜?」
『ぐち男!起きて!』
「………お姉ちゃん?」
「ここどこ…?」
『ウチもわかんない。』
「多分誰かがここまで……」
『どないしよ……?!』
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「寒いなぁ〜…」
『もうウチら寒くて凍え死んじゃうよ。』
「だれか〜!」
「ちょっとここから動こう…」
『ダメだよぐちやま』
「え?」
『お父ちゃんがなぁ、昔言っててん。
どっかで迷子なった時はー、
そこから動かないでってさ。』
「……そうか」
「居場所わからんようなるもんな」
「…お父ちゃ〜ん!」
『ぐち男』
「?」
『大丈夫や』
『すぐお父ちゃんはきてくれる』
『だって前ぐち男が迷子なった時も、
すぐきてくれたから』
「でも……」
『ウチらの足跡残ってるはずや』
『待っとこ!』
「……!うん」
「帰りたいな〜」
「あったかい我が家が待っとるわ」
『へへ、そうやね』
「でも上着あるしいいか」
『あ、ぐち男上着貸すよ』
「……ありがとう!」
ウチらは待った。
ホット牛乳が飲みたいな〜と。
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「チエカ〜!どこにおるんや〜!」
「(あの子らどこまで行ってん?!)」
「(松明もないし……どないしよ)」
「(前のところは……。)」
「いない、」
どこにもいない、あの子ら
もしかして誘拐か?!
「チエカ〜!!どこにおるんや〜!!」
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お父ちゃんの声が聞きたい中
ぐち男が半泣き気味なってた。
「どないしよ……。」
『きっとくるって』
「チエカのお父ちゃんすぐ来るよ」
「2人にとっての世界一のパパやもん」
『……そうよな。』
「……絶対来る」
『うん』
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ちいさな足跡もなかった
途中から大きくなった足跡
辿ってみることにした
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『もう夜や』
ウチ、死ぬしかないのか?
そう思った
「手、もうすっごいかじかんできちゃった…」
「僕もやぁ」
ウチが死んじゃったら
この能力、2人にあげようかな。
と思ったその時
小さいけれど聞こえた
〝チエカ〜!どこにおるんや〜!〟
「!」
『…んひっ。』
「やっと来たなぁ」
『お父ちゃ〜ん!』
『ウチら!ここおるよ〜!』
『走るよ』
「「うん!」」
『お父ちゃ〜ん!』
「「僕らここやで〜!」」
「チエカ…ぐち男…ぐちやま…」
「ほんまよかったぁ、無事やった。」
『うん』
「ぐち男、半泣き気味やったんやで」
「寂しかった……」
「……パパぁ」
「どないしたんぐち男〜?」
「僕ぅ…」
「牛乳飲みたいわぁ」
「牛乳ぅぅ?!」
「さっそく牛乳飲みたいぃぃ?!」
『ウチも飲みたい』
「僕も〜」
「…まぁええわ!お父ちゃんについてき!」
美味しい牛乳飲みました。