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ロイドが新聞を読んでいると、隣にフランキーがやってきた。何故かポッキーを咥えている。
ロイドは不思議そうに彼を見つめた。
「…何をしている?」そう聞くと、フランキーは呆れた顔でポッキーを口から離す。
「何、って…知らねえの?ポッキーの日だぜ、今日は。ポッキーゲームに決まってんだろ?」
「食べ物で遊ぶな」
適当に流すロイドに、フランキーはカチンときた。恥ずかしいのを我慢して言ったのに、愛する恋人がポッキーゲームをしたいと言い出したのに、なんなんだこの男は。
フランキーが不機嫌な顔をすると、
「仕方ないな」とロイドが渋々乗り気になった。
◇
フランキーがチョコレート側を咥えた後に、ロイドもクラッカー側を咥え、ゲームがはじまった。さっさと終わらせようと、ロイドはサクサクと音を立てながら食べ進める。対してフランキーは、ゆっくりちびちびと食べているので、チョコレートが溶けて唇に着いてしまっている。
時々ロイドと目が合うと、すぐに逸らして耳を真っ赤にした。
もうすぐロイドの唇がフランキーの唇へ追いつこうとしていた。だが、その瞬間フランキーはポッキーを無理矢理折ってしまった。
思わずロイドは困惑する。
「フランキー?」
「…やっぱ、やめる……」
「…は?」
自分が言い出した事なのに、身勝手すぎる。顔を真っ赤にしているフランキーの唇のチョコレートを見ると、なんだかイライラしてきたので強引にキスをして舐め取った。
フランキーが驚いて、さらに顔を赤くする。お互いの口の中がチョコレートの味になった頃、ぷは、と唇を離したフランキーが「やめるっていったのに」と言ってロイドを睨んだ。
「普通あそこまで来たらするだろ…」
ロイドがそう呟くと、またフランキーに軽く口付けをした。
すると、フランキーは悔しそうにロイドの胸を叩いて顔を埋めたのだった。