「…………眠い、めっちゃ眠い」
「知りませんよ………ほら、起きてください」
返事を返して俺は布団から出……られない。寒いし眠いし出たくない。
ガーレ……お前、なんでそんなに早く起きてんのに眠くないんだ?コイツ4時起きだぞ?
おかしいって、絶対。レーレイも4時起きだけどさぁ……なんなん本当に…………。
「封悪様!起きてください!今日はみなさんと出掛けるって言いましたよね!?」
「わーってるってばぁ………」 「本当に分かってますかぁ!?」
あーうるさいうるさい。もう少し寝かせろよぉ……。
もっと寝る……って思っていたんだが………この後、最悪だった。
「封ー悪ー!おーきーて!早く行こー!!」
あああああああああ!もう!うるっさい!近所迷惑だぞ封魔!!
今5時だぞ!?人によってはまだ寝てるぞ!?とりあえず黙って!?
「うるせぇよ黙れ!」
「封悪が起きないのが悪いの!」
うん、理不尽!
ま、いっか……諦めよ。埒があかねぇ………
着いた……結構遠かったな。 てか俺、場所知らないんだが?
なんで言わないんだ?ま、いっか……って何回同じ事言う気だよ俺は。
「つーいた!さて、封悪!何処だと思うー?」
急に聞かれ、少し驚く俺。
そうだな………てか、見ただけで分かる。
俺は呆れたようにため息をついた後、静かに言った。
「草津、だろ……?」
「せーかい!」
封魔が無邪気な声と笑顔でそう答える。
こっちまで釣られて笑ってしまいそうだ。
「実は封悪が入院し始めた頃から考えてたんだ」
どっかに走り去っていきそうな封魔を取り押さえながら月桜は言う。
マジかよ……そんなに前から計画してたのか。俺の……為、に……?
不意に、少し笑っていた。
「ふふっ………ありがとな」
コイツらの為には、偽りでも笑顔で感謝しておかなくては。
「………うん!」
封魔達は、安心したかの様に笑っていた。
「さーて!みんな!早く行こ!」
「ちょ、待ってよ封魔………私の体力が……」
「封魔様ー!待ってくださーい!」
「封魔様!ガーレさん!待ってください!」
「待って待って!置いてかないでー!」
本当………楽しそうだ。
この二日間くらい、俺も少し楽しむかな。
「封悪ー!はやくー!」
「今行くから待ってろ!」
俺はそう返して封魔達を追いかけた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
色々まわってたら………もう夕方だ。時間は早い。
封魔達とお揃いでお守り買ったしな。俺的には満足してる。
宿にも着いた。荷物も置いた。宿内に何があるかも確認した。
やる事がない。どうしよう。うーん……あ。
宿の近くに湖があってちょっとした高台があるとか。
女将さんが言ってたな。行ってみるか。どうせやる事ないし。
行こうと思って立ち上がった時、ガーレに声をかけられた。
「封悪様?何処か行くんですか?」
「女将さんが言ってた高台行く。ガーレも来るか?」
「行きます! 」
と、言う訳で二人で高台に行く事にした。
ーーー湖の高台ーー
「わぁ……!凄く綺麗ですね!」
「だな。思ったより綺麗だ」
夕焼けが湖に反射していて綺麗だった。
大事な部下と最後に見れて、嬉しいな。
「あ、封悪」
「ふーあ!ここにいたんだ!」
「ここにいたんですね!」
「封悪!ガーレと一緒だったんだ!」
月桜にレーレイ、母さんに封魔まで。結局全員揃ったか。
運命なのか?それともメタいがリア主のせい?どっちでもいいか。
「綺麗だねー!」
「そうだね。写真撮っとこ」
「すごく綺麗です!」
「綺麗だね!封悪!」
やっぱ、コイツらといれて良かった。
「あぁ、綺麗だな」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
宿に戻って、飯食って、風呂入って。 あっという間だった。
明日に影響しないよう、さっさと寝たい……と言う願いは叶わなかった。
「まくらなげー!」
「わぁー!」
子供過ぎる………もう押入れで寝ようかな。
その方がいいよね絶対。さて、押入れに布団運んで寝るかさっさと。
「俺はもう寝る」
「私も寝ます……」
「私も寝ましゅ……」
レーレイが寝ぼけてる。かわい……って違う違う。
コイツらも諦めて押入れで寝るみたい。と、言う訳で三人で押入れで寝た。
封悪の消滅まで、後、3週間と5日
コメント
5件
3週間なんて一瞬だよ、、、
草津ぅ!!!!! 後3週間と5日か…………