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雄英高校。
ヒーローを目指す者たちの夢の場所。
その中で、誰よりも真面目で努力家な少年がいた。
その名は
緑谷出久。
「お、おはよう…!」
少しオドオドしていて、ノートを取りながら授業を聞く普通の生徒。
みんなはそう思っていた。
でも――
夜になると。
出久はフードを深くかぶり、街へ出る。
「……今日も来たか。」
そこには何十人もの不良。
そして次の瞬間。
ドンッ!!
一瞬で全員が地面に倒れる。
そう。
雄英の誰も知らない。
出久は
“世界最強の不良”だった。
ある日。
「おいデク。」
声をかけてきたのは
爆豪勝己。
「お前……夜どこ行ってんだ?」
鋭い目。
出久は笑ってごまかす。
「さ、散歩かな…!」
でも爆豪は確信していた。
(コイツ……強さが異常だ)
訓練の時。
無意識に出る動きが、完全に“喧嘩慣れ”している。
その夜。
街の空気が変わった。
黒い車。
黒いスーツの集団。
そして中央に立つ男。
「お前が最強不良か。」
裏社会を支配するボスだった。
「俺の組織に入れ。断れば――この街は終わる。」
出久の拳が震える。
「……断る。」
次の瞬間。
地面が砕けるほどの戦いが始まった。
蹴り。
殴り。
ナイフの軌道を紙一重で避ける。
何十人倒しても終わらない。
体は限界だった。
「デク!!」
声が響く。
そこにいたのは爆豪。
そしてクラスメイトたち。
「何一人で背負ってんだよバカ!!」
出久は驚く。
「な、なんで……」
爆豪は舌打ちする。
「とっくに気づいてたっつーの。」
戦いの後。
ボスは倒れた。
静かな雨が降る中、出久はついに話す。
「僕が不良だったのは……」
「昔、助けられなかった子がいたんだ。」
いじめられていた小さな子。
誰も助けなかった。
その日から決めた。
ヒーローになる前に
“影で守る力”を持とうって。
「だから街の悪い人たちを止めてた。」
涙をこらえながら言う。
爆豪はため息をつく。
「……最初から言えや。」
でもその顔は少し笑っていた。
次の日。
雄英の屋上。
出久はフードをゴミ箱に捨てる。
「もう一人で戦わなくていい。」
空を見上げる。
これからは――
本当のヒーローとして戦う。
でも街では今も噂が残っている。
“夜になると現れる最強の影”
それは伝説になった。