続きです
8月23日、事件が起こった。いつも通り仕事をしているといきなり内側からでは解けない
5つの結界が張られた。住民たちは混乱していたためか、国へ侵入する人間たちの姿に気付けなかった。いや、気づいたものが少なかった。気づいたのは、ベニマルやシオンなどの鬼人たちだけだった。ディアブロは西方正教会との集会に行っていた。そして、鬼人やゴブリンたち、そして商人があっという間に身ぐるみを確保されてしまったのだ。これだけだったら国は崩壊しなかった。鬼人たちはすぐ抜けられるからだ。だが、テンペストの法律の、人間を傷つけないという決まりを守り、攻撃されてもただ受け止めるしかなかった。
そして事態はもっとひどくなる。通信や、連絡手段がすべてなくなり、助けを求めることができなくなっていた。また、ゴブリンたちの怪我がひどい。崩壊したのは8月31日、
リムルが旅行から帰ってくる日だ。