26歳ノ子供達 第1話
「助けて…!辛いよ、、!」
「私の子供!クリュウちゃんを助けてあげて欲しいの!」
「…説明をして欲しいね。」
「カカオさん!私はクリュウちゃんと二人暮しなんです!それで、クリュウちゃんと買い物に行っていたら、突然どこかへ行ってしまって!クリュウちゃんはそんな子じゃないのに!クリュウちゃんを見つけて追いかけていくとどこかの組のような人に連れ去られていたんです!」
「…わかった依頼を引き受けよう。」
とはいえ…相当なムスコンだな。やあ。僕はカカオ。殺し屋を生業としている。今回はある男の人を救う依頼を受けた。つまり、組を潰して欲しいってことだ。
「普通に逃げ出したってことも考えられるな…」
〔速報です!今、世界で26歳の女性、男性が突如消える事件が多発しています!〕
「…なんだって?」
「うっ、ううぅ、っ」
「君が1人目の被害者の親、だね?」
「いやああああっ!!」
「僕は君の味方だ。」
「う、ううっ!!味方だと言うのなら…クリスを返してよっ!!」
「僕はその為に来たんだ。安心するといい。」
「私の、、クリスは、、家で一人でお留守番してる時にいなくなっちゃったのよ!!クリスはそんな子じゃないのに!」
「…クリスは26歳だろう?1人で出かけることくらい…」
「私が禁止していたからそんなはずないわ!外の世界は危険だと教えていたもの!」
「そうか。」
なんでこんなに…親は子供扱いしているのだろう。
「ラッカル…帰ってこい!父さんとまた風呂に入ろう。一緒に寝よう…!」
「やあ。君が2番目の被害者の親だね?」
「なんだ貴様!!」
「僕は君の息子を救う為に来たんだ。」
「俺のラッカルを…見つけてくれるのか?」
「…ああ。」
「ラッカルは……!俺と出かけてる時に突然消えたんだ!」
「…なるほどね。わかった。」
うーん、共通点は…
「26歳なことと、親が過保護…ん?カロ…?」
ラッカルとクリュウは…カロというアカウントにリプを送っている…?
「…なるほど」
「ここならバレないわよ」
「良かったよ、クリスと一緒に逃げて!」
「クリス、クリュウ。ありがとな」
「こちらこそよ」
\ピンポーン/
「?誰かしら」
「俺が出てくるよ」
「ありがとう、ラッカル!」
\ガチャッ/
「やあ。君達、ここで何をしているんだい?」 「「「?!」」」
「な、なによ!連れ戻しに来たってわけ?!」
「俺らは帰らねえぞ!」
「…あんな地獄帰りたくないよ、、!」
「話を聞かせてくれ」
「…僕から、話すよ」
「!クリュウ、、いいの?」
「いいんだ。」
「…聞かせて?」
「…僕らは26歳。もうアラサー間近だろ?それなのに、外出も自由にさせて貰えない。ウンザリなんだよ!!僕は…お母さんと一緒にしか外へ出れない!ゲームも、連絡以外いらないからスマホしか持たせて貰えないし!お風呂に入るのも寝るのも時間制限があるし、好きな物も食べられない、、制限が付きすになんだよ、!」
「私だって…家は二階型二世帯住宅で上の階から外へ出して貰えないのよ!ベランダに出ようとすると、ブザーが鳴って怒鳴られるの。下の階へ降りても怒鳴られて!スマホだってLINEに友達追加するとブザーが鳴って怒られるの。もう耐えられなかったのよ!みんなみんな!!」
「…」
「俺だって!自分の部屋も貰えず、お風呂も寝るのも全部父さんと一緒!少しでも逆らったり意見が違うと殴られ、怒鳴られ!!そして謝られるんだ!ふざけんじゃねぇよ!あんな所に帰りたくないから俺らは力を合わせたんだ!」
「具体的にどうやって家を出たんだい?」
「それは…母親が外出した際に家のドアを蹴り飛ばして、家を出たのよ。その後カロっていうアカウントで私がツイートをした際に、2人がリプをくれたのよ。私がね、《家出しました。やっと解放された》と書いて、ツイートしたら2人が《自分達も家を出たい。開放されたい》なんて送ってきてね。私は2人に協力するべく、DMで話をしたの。」
「…」
「俺は父親外出した時に少し離れ、クリスに曲がり角で手を引いてもらったんだ。」
「僕は母親の距離が近いから自分から無理矢理離れ、2人に組員のフリをしてもらったんだ。そうすることでお母さんが恐れ、すぐ追ってこないと踏んでね。」
「賢いじゃないか。」
「お願い!家に帰りたくないの!!」
「…僕は今の会話を録音している。それを警察に突き出すよ。クリスとクリュウはともかく、ラッカルの親は度合いにより捕まると思う。クリスとクリュウは独り立ち出来るよう、僕がどうにかするよ。」
「「「!」」」
「ありがとうございますっ、!」
「俺、達…助かるんですね、、っ」
「ああ。約束しよう。」
︎︎
「ふう、いらっしゃいま…っあの時の!!」
「?君は…クリュウじゃないか」
「来てくれたんですね!」
「君の店だなんて知らなかったさ」
「ここは特にチョコレートが絶品ですよ!ケーキとかも美味しいんで是非食べて行ってください!」
「じゃあ…」
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