124×380
明るいです。暗いの続きだったので明るめのにしました!
タジタジな124が居ます。
明確に矢印向いてますので苦手な方はご注意を!
気に食わねぇ。
さっきから視界の隅でイチャイチャしてるあいつらが気に食わねぇ。隣にまで座りやがって。ふざけんな。
「おーおー、ナムス、なにイラついてるんだ?」
「…別に、イラついてないっすよ。あとナムギュです。」
ついそっぽを向いてしまって気づく。こんなのそうですって言ってるようなもんじゃないか。この兄貴は変なとこで鋭いから今のでバレてしまった気がする。
「ふーん…。」
ほら今もニヤニヤして俺を見る。なんでこういう時だけ鋭いんだよふざけんな。
「…ま、ミンスはただの弟みたいな感じだろ?」
「…………なんの事っすか」
「そうとぼけるなって。お前あいつらに嫉妬してんだろ?w」
チッ。心の中で舌打ちをする。間違っては無いが言葉にされると更にイラつくし、それに気付くこいつにもイラつく。気づいてんならほっとけよ。
「お前も早く素直になれよ〜。喧嘩ばっかしてても進まないぞ?」
「あーもー、分かってるっすよ…!」
つい大声を出してしまい、あいつらの視線がこちらに向く。
咄嗟に目を逸らすといつもの事だと判断されたのかまた2人で話し始める。
あーーーすげぇイラつく。
「いやー、にしてもナムスがセミをかぁ…。分かんないもんだな」
「俺だって分かんないっすよあんなやつ…。」
「でも好きになったんなら仕方ないだろ?諦めて素直になれよ」
「………」
素直になれって、んな事今更できるかよ。
絶対怪しまれるに決まってる。そもそもあいつは俺の事嫌いだろ。俺もあいつの事嫌いだったはずなのに…。なんで俺だけこんな思いしなきゃいけねぇんだよ意味わかんねぇ。
「あ、ミンストイレ行った」
兄貴の声に顔を上げて見ると、セミが1人で退屈そうに頬杖をついて座っていた。
隣から肩をこずかれ、早く行けよと目で訴えられる。
くそっ、サノスのやつ絶対面白がってる。
「…クソ女」
「は?…なに。」
ミンスとは違う対応。当たり前だけど少しだけ心にくる。俺こんなに弱っちかったか?
でも時間は巻戻らない。声をかけてしまったから言いたいことを言うことにする。
「お前、ミンスに甘いんだよ」
「……は?」
「だから、ミンスにだけ甘すぎるんだよ」
「…それ言いに来たの?」
「………」
意味わからないという風に顔をしかめるセミ。言葉が出てこず黙る俺。それを遠目に見て笑っているサノス。なんだこの図。
「……あんた、嫉妬したの?w」
「っ!!!ちげぇ!!」
「ふーん?」
面白いものを見つけた、という風にニヤニヤしながらこっちに近付いてくる。
うぜぇ!!!
「あたしの事好きなんだ?」
だったらなんだよ!!そう叫びたくなるが我慢する。そんなこと言った暁には死ぬほど煽られる未来しかない。
人1人分の距離。こんな近くに来たことないからドキドキしてしまう。くそっ、んでだよ!なんで俺だけ…!!
また1歩近付いて来るのが見えた。つい顔を背けてしまうと、頭になにかの感触がきた。
「……は?」
「…ww」
撫でられた。そう理解したのは俺の頭に伸びてる手と、笑いをこらえきれてないセミの顔と、撫でられてる感触があってから。
「〜〜っ!!!ふっざけんな!勝手に触んじゃねぇ!!!!」
手を払いのけて距離をとる。心臓がうるさい。くそっ、くそくそっ!!
「はぁ?あんたがあたしにミンスだけに甘いって言ったんじゃん。」
「そっ、うだけどそうじゃねぇだろ!!」
「じゃあなんなの」
「……」
「合ってるじゃん」
「違ぇよ!!」
「だからなにが??てかそんな顔真っ赤で言われても説得力ないんだけど?ww」
こいつっ!!絶対遊んでやがる!!!
「senyori-ta!俺のことも撫でてくれよ〜」
「はぁ?離れて。」
遠くで見てたはずの兄貴がルンルンで近付いてきてセミに抱きつき、俺を見てニヤニヤとしている。なんだこいつ、まじでふざけんなよ!慌ててセミから引き剥がす。
「っ兄貴!」
「oh…senyori-taいい匂いしたなぁ」
「兄貴!!!!」
「おっさんみたいなこと言うのやめてキモい。」
そこからまた3人での言い合いが始まる。
言い合いと言うか、一方的に俺が煽られてるだけでイラつく。セミはなんか余裕そうだし、サノスはずっとニヤニヤしてるし、なんなんだよ…ほんとに…。
俺ってここまで言い返せなかったか、?
普段どうやって煽ってたっけ…。
そろそろ俺の喉と血管がぶち切れそう。
「あ゛ー!!クソ女!お前はとにかくミンスにだけ甘いのはやめろ!!!兄貴も!ふざけるな!!!」
それだけ言い残しその場から去る。
あんなとこにいつまでも居られるかよ。
っはーー…。なんで俺がこんなに…。俺だけなのが気に入らねぇ。いつか絶対同じ思いさせてやる。
「逃げた」
「逃げたな」
「…あんた悪ノリしすぎ」
「あんぐらい良いだろ?じゃねぇと素直になんねぇだろ」
「……ガチなの?」
「??」
「…あいつが、あたしの事好きって」
「……ふっ、…さぁ?」
お?この感じ…。セミもナムスの事少しは意識してる感じか??
お互い素直じゃねぇからなぁ〜。おもしろくなって来た。
これからどうしてやろうと考えてると、トイレに行ってたミンスがなぜかおどおどしながら帰ってきた。
「ぁ、あの、なにかあったんですか…?」
「なんで?」
「な、ナムギュさんとすれ違った時、見たことない顔してたから…」
「はっwwほっとけミンス。なんにもないぞ」
「そ。なんにもなかったよ。」
「???そう、ですか。」
あの素直じゃない2人の事は俺がなにをするわけでもなく、ただ見とくだけでも充分楽しめそうだな。
がんばれよ〜、ナムス。
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