テラーノベル
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「…、ぇ…?」
「ぼ、ボク…と」
「はい、鳴海さんと。」
「な、んで」
「僕が、鳴海さんと踊りたいから」
いつもニコニコしていて思考が読めない保科。でも、この時だけ、すました横顔だった。思考が読めないのはいつも通りだけど。
「…そんなに言うなら、」
「…ほんま、…嬉しい。」
「…、そうか、よかっ、た。」
言えた!言えた、初めて、言えた
「…ッ♡、」
「うん、ありがとう、鳴海さん!」
いつものニコニコに戻った。
でも、いつもより、嬉しそうだな、
そんなにボクと踊りたかったのか…?
保科が?なんで。
「なんでこのパーティー朝からあんねやろなぁ、時間有り余りすぎやろ」
「…、ああ、そうだな、まぁ防衛隊は12時集合からの参加だったし、昼だけどな。」
「まぁ…せやけど、普通夜やないですか? 早くても夕方開始やろ」
「それは、そうだな笑」
「やろ〜?なんに、プログラムとかもあんまし説明されてへんやん、」
「最後は、ダンスだとして、それまでなにするんだろうな。」
「そうやんなぁ、」
___皆様、今日はお集まりいただき、誠に感謝申し上げます。
___今から、このパーティーのプログラムをご紹介致します。
「あら、噂をすればなんとやらやな」
___初めて参加される方も、2度目3度目の参加の方も、是非、楽しんでいってください。
「ふーん、次は…謎解きイベントねぇ、鳴海さんは謎解きとか得意ですか?」
「謎解き?いや、したことない…」
「ですよね〜、僕もやったことないですわ。」
謎解きか…ゲームとかで謎解きゲームとかはあったけど、あんな感じのゲームは1番時間がかかるやつだし、結局クリアしてないやつもあったりするしな、、
「保科は、謎解きとか得意そうに見えるが。」
「え!?僕がですか?謎解きなんてやったこともないですし…」
「それこそ、鳴海さんは謎解きゲームとかしてないんですか?」
「え、あー、あんまり、あの手のゲームは得意じゃないからな…」
「へ〜、そうなんですねぇ…」
「そういえば謎解きイベントのあとゲーム大会ありましたね」
「鳴海さん、そこでなら優勝できるんちゃいます?」
「え、そうなのか!?」
「絶対優勝してやる…!! 」
「おぉ〜、僕も参加しようかなぁ…」
「え゛、」
「保科も参加するのか…?」
「えっ?と悩んでます、」
「参加したらダメですかね…」
「あ、いや、そうじゃなくて!」
「その、保科とゲームしたらいつも負けるし…」
「…もしかして、負けるの怖いんですか?笑」
「は!?ちがうし!絶対勝ってやるし!!」
___これより、ゲーム大会を始めます。
___ルールに従い、得点制で競い合ってもらいます。
「へ〜、得点制らしいですよ。」
「あ〜、じゃあ、色んなゲームすんのか?」
「そうじゃないですかね〜。」
___それでは、まずは協力ゲームから!近くに居る人と2人組を作ってください。
___2人組を作れた人から、受付の紙に記載をよろしくお願いします!
「…2人組、」
2人組か、保科は亜白とかと組むだろうし、ボクは…東雲とでも、
「じゃあ、受付いきます?」
「、え。あ、いっ、てらっしゃい?」
「…は?」
「何言うてるんですか、鳴海さんも一緒に行くんですよ、」
「…え、は?あ、え?」
「…え、ホンマにわかってない?」
「てっきりもうペアのつもりやったんやけど…」
「え゛、ボクと保科が…?」
「それ以外何があるんですか…」
「とにかく!受付。いきますよ、」
「…、あぁ!」
嬉しいな、まさか保科がボクとペアを組もうとしていたなんて!
「すいませーん、2人組の記入しに来たんですけど〜!」
「はーい!こちらの紙に記入お願いしま〜す!」
「はい〜、」
保科宗四郎 & 鳴海弦 ペア
保科の名前と、ボクの名前が隣合って並べられているだけで喜んでしまう自分がいることに嫌悪感を抱きながらも、嬉しくて嬉しくて堪らなかった。
「…、はい。ご記入ありがとうございました!それでは、こちらの方に、ご移動お願いします…」
「やって、いきましょか〜。」
「あぁ、」
___皆さん!ゲームの準備はできましたでしょうか!
___それでは、このゲームの説明を致します!
…え、なんでこうなったんだ、
なんでボクは、保科と手繋いでんだ…
「あ〜、人間知恵の輪ですね〜」
「人間、知恵の輪…?? 」
「はい、互いの右手と右手、左手と左手を繋いで、クロスさせた状態から、クロスさせてない状態に戻すっていう、所謂頭脳ゲームですね。」
ご丁寧にありがとう…
でも、そんな事言ってる場合じゃなくてだなこっちは。
「あ、うん?…そうか、」
「…顔、」
「かお?…なんかついてるか、!?」
「あー、いやなんでもない、です。」
とにかく、こんな状況耐えられない、
早く解かないと。
「あ、解けましたよ。」
「…、え?」
「鳴海さんの手を僕がくぐって、なんやらかんやらうんぬんかんぬん
ってしたら解けました。」
「…、え???」
___なっ、なんと!保科、鳴海ペアゲームクリア!!
「えぇっ!?うそでしょ、どうやって解くのよ!!」
「はやすぎだろ…、意味がわからんのだが…」
だよな、そう思うよな。ボクもだ。
気付いたら解けてるんだもんな。多分ボクが1番驚いてる。
「どうやったらそんな早く解けるんだよ…」
「えー?やっぱこう言う時は、焦らず冷静に!ですかね。」
「鳴海さんも、冷静に考えたら僕と同じくらいのスピードで解けたと思うんですけど。」
「なんか混乱してたんですか?笑」
「しっ、てないし、ちょっとなにがなんだかびっくりしただけ…だし、」
冷静になれるわけないだろこんな状況!!!
急に手繋がされたと思ったらそれ解けって…混乱するのも無理もないだろ!
「ふーん、そうですか。ま、そうだったならいいんですけどね〜♪」
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡2000
何度も更新を止めてしまって申し訳ないのですが、テスト期間に入るので9月は更新をストップします。
何卒ご理解よろしくお願いします🙏
コメント
8件
頑張ってください!⸜(*ˊᗜˋ*)⸝
了解しました!テスト頑張って下さい💪