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太敦
暴力表現あり(ヤンデレじゃないです)
苦手な方はスルーお願いします
自己防衛を!!
───────── 成人男性の左胸から
真っ赤なものが飛び散った。
「行こう。」
少年は云う。
「う、うんッ、」
もう一人の少年は声を小刻みに震わせながら
云う。
──────────── 遡る事約1ヶ月前。
二人の少年は施設に居た。
泣いては殴られ
叫んでは首を絞められる。
そんな施設だったのだ。
今日も少年は泣き喚いた。
「やめてッ”!! やめてください”ッ!!!!!” 泣」
「五月蝿いッ!!“」ボコッ
そして当然の様に殴られる。
もう一人の少年は何も出来ず
ただただ何処かを見つめている。
おっと、紹介がまだだった。
泣き喚いていた少年が中島敦、
もう1人の少年が太宰治。
中島敦と太宰治は、施設に居た頃から
ずっと死んだような眼をしていた。
真っ黒な絶望に包まれた様な眼をしていると
云えば、分かりやすいかもしれない。
二人の少年のその真っ黒な眼に光が
宿ることは決して無かった。
────── そして一週間後。
太宰治はこの地獄から抜け出せる方法は
無いのか考えた。
一つ思い浮かんだのは至って単純である。
施設から抜け出す。
他に何も思いつかなかった故、
太宰は敦に云った。
「ねぇ。」
コメント
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太敦考えた人天才。(おもちさん)