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浜松道枝(はままつみちえ)が愛猫の一匹、信音(のぶね)と出会ったのは三年前。
庭にやってきたの始まりだった。猫は、にゃーにゃー鳴いて、まるでなにかを訴えるようだった。道枝が不思議に思ってドアを開けると、ゆっくりと入ってきた。「ちょっと。見て」道枝は夫の信正(のぶまさ)を呼んだ。「え?猫?」「野良猫よ。ねえ。この子、うちの子にしない?」「いいよ」こうしてあっさりうちの子になった猫。しかし、動物病院に行くと予想外のことが発覚した。妊娠していたのだ。そして猫白血病ウイルスに感染していた。
家に帰ると道枝は夫とともに段ボールを用意して産箱を用意した。あったかい毛布もしいた。1ヶ月後、信音は産箱の中で子を産んだ。5匹。しかし、うちの一匹はとても衰弱していた。急いで緊急で来てくれる動物病院に連絡するとすぐ来てくれた。獣医師は衰弱した子を胸を軽くもんだ。それから振って羊水を吐き出させた。すると子猫の顔色が少しよくなったように思えた。子猫は自力で母、信音の乳を飲み始めた。しかし、少ししか飲めなかったため、獣医師の病院で入院させることにした。
あとの四匹はすくすく成長した。しかし、動物病院へ検査へ行くと全員猫白血病ウイルスに感染していた。胎内感染だった。入院した子はメスだった。そして猫白血病だった。「かをり」と名付けたその子は獣医さんの愛猫となったのもつかの間、生後半年で亡くなってしまった。かをりを失った獣医師は今までにないぐらい悲しみに暮れていたという。そして1ヶ月後。あの獣医さんが訪ねてきた。「あの、もしよければまた猫を譲ってはくれませんか」「はい。いいですよ」「ありがとうございます。」そして道枝が風乃(ふうの)と名付けた白猫をパートナーに選んだ。「私と亡き、かをり。そして風乃と出会わせてくれたお礼にこの子たちの診察を無料でやらせてくれませんか」獣医師は言った。そして夫婦は驚きながら礼を述べた。
そして残ったのは3匹。オス二匹とメス一匹。マイル、アケビ、ひー。この子と母、信音は浜松家の一員となりました。
夫の正幸は、道枝に言った。「猫白血病や猫エイズの子を迎えないか?」と。道枝はその提案を喜んだ。
信音は新しく来る子の教育係となりました。
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