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おんりーとおら子が織りなす「調和の光」は、ゼオンの絶対調律を無効化し、彼を一時的に機能停止に陥らせた。ゼオンは、そのシステムが限界を超えたかのように、光と共に霧散していく。藻舞美は、その圧倒的な光景に戦慄し、命からがらアストラル艦隊へと撤退した。
数日後、アストラル最高評議会は、ゼオンの機能停止と、グラウンドで起きた「調和の力」の報告を受け、混乱に陥った。彼らが長年隠蔽し、排除しようとしてきた力が、彼らの最も強大な武器を凌駕したのだ。一部の保守派はさらなる武力行使を主張したが、事態の重大さと、おんりーとおら子の示した「調和」の力が、次第にアストラル内部に変化をもたらし始めた。
おんりーとおら子は、聖域のクリスタルを媒介に、グラウンドの奥底に眠る古代の生命エネルギーを活性化させた。グラウンドには、再び豊かな緑が広がり始め、かつて分断された空と地の間に、かすかな繋がりが生まれ始めた。
おんりーは、グラウンドの集落とアストラルの間に、平和的な「境界面」を築くことを提案した。それは、互いの文化と技術を尊重し、一方的な支配ではなく、調和の中で共存する道だった。
当初は反発もあったが、二人の間にできた強い絆が、両世界の架け橋となっていた。
おんりーは、もうかつてのような無表情な人間ではなかった。おら子の無邪気さに呆れることはあっても、その表情は以前よりもずっと、穏やかな感情が宿っていた。
おら子もまた、相変わらずドジだが、自分の力を信じ、おんりーの隣で未来を築こうとする、強い意志を持っていた。
ある日、おんりーとおら子は、再建が進む境界面の街で、空に浮かぶアストラルと、豊かな緑を取り戻しつつあるグラウンドを眺めていた。
「ねぇ、おんりー」
おら子が、おんりーの裾を、以前のようにきゅっと掴んだ。
「私たち、これからどうなるのかな?」
おんりーは、ふっと小さく笑った。それは、かつての彼からは想像もつかないような、暖かな、そして少し照れたような笑みだった。
「……さぁな。だけど、少なくとも……もう一人ではない」
おんりーはそう言って、おら子の頭をポン、と軽く叩いた。
おら子は、彼に満面の笑顔を向けた。
空と地の境界面で、2人は、手を取り合い、新しい世界の調和を見守りながら、2人の物語を紡ぎ始めるのだった。
おわりです!
次新しい小説を書きたいと思います!
チャット形式?みたいなやつを使ってみようと思います!