「いちいち、あんな言い方しなくてもいいんじゃない?」
緑がすっかり恋しくなった通学路に出ると、 空太(くうた)は不満そうに言った。
「デートするとか、ああいう言い方をしたら、弥奈(やな)が嫌がるからやめて欲しいんだけど」
「気にしない気にしない。空太が弥奈と付き合いだしたから、今日だけ意地悪しようとしているわけでもないんだから」
杏葉(あずは)はニヤリとする。
「本音がダダ漏れしてるから。それに、僕や弥奈が好きなわけじゃないでしょ」
「……好きだよ」
衝撃の返事に、空太の足は止まってしまう。
「私は空太が好きだよ」
恋愛*スクランブル
第58話 好き
「杏葉が……僕を?」
「そうだよ。そんなことないって思ってたの?」
杏葉は少し先で立ち止まり、クルリと振り返る。
決してからかうような表情でも声色でもない。
「私は、空太も弥****************************
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