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attention
・青い監獄の間取りとか捏造です
・明るくないです
・短いかも
・凛潔、潔凛
嫌な人はご退出をーー
青い監獄には1つだけ屋外にフィールドがある。
あとは室内にいくつか。
今日はその屋外フィールドでunder20と練習試合がある。
潔 ついた、
ここはいつ見ても広い。
しかし今日は黒い雲が空を覆っている。雨が降りそうだ。
でもそんなことは関係ない。俺らは全力を尽くすだけだ。
緊張で死にそうだけど。
潔 はぁ、っはぁ⋯(やりづれぇな⋯)
さすがunder20。今までの相手とは比べ物にならない程強い。
冴 ーー、ー。
凛 っ、クソが、
冴 ⋯。
凛の方に目をやると、あの凛でさえ苦戦しているようだった。しかも相手は糸師冴。少々心配だが今はそんなことを気にしている余裕はない。
潔 (絶対負けねぇ、!)
潔 !
潔 凛、!!こっち!
凛 失敗したら殺す。
潔 あぁ、いいぜ⋯!(やってやるよ⋯!!)
凛 ヘタクソが、
潔 (聞こえてんだよ!、)
凛は一々一言余計だ。
しかし、凛とサッカーをしていると、今まで見た事のない自分に出会える気がしていた。
自分の中の、未知の扉がこじ開けられるみたいに。
だから俺は何を言われても必死に凛に食らいつく。
凛の性根はひん曲がってるが、サッカーの実力だけは確かだ。サッカーをしている時のあいつは、俺よりも遥かに威厳があり、1年生とは思えない空気感を纏う。
俺は、凛に、凛のサッカーに、心酔している。
潔 (まだ、まだだ、!)
試合終了のホイッスルが、熱気を帯びた歓声が、フィールド全体を包んでいく。
潔 よ、よっしゃぁぁぁ!!!
千 うぉぉぉぉぉ!!!
凪 やったーーーー!
玲 おっしゃぁぁぁぁ!
蜂 やっったぁぁぁ!!!!
試合は4対5で見事勝利に終わった。
みんなで、今日はお祝いだとか人生最高の日だ
とか盛り上がりながらフィールドを後にした。
千 今日晩飯めっちゃ豪華じゃね?!?!
潔 ステーキうまそ!
蜂 チャーハンもおいしそーー!!
千 天国かここー?
千 俺もう死んでもいいわー
凪 死んじゃったらサッカーできないでしょー
千 あ、確かに。それはやだ。
凪 もー、バカおじょーー
千 なんだとー!
凪 きゃーこわーいれおーたすけてー
玲 凪、お前棒読みすぎだろ笑
潔 怪我するなよー笑
すごく楽しい。
いつもは張り合っているライバル達が今は、同じ時を和やかに過ごしている。そう思うと不思議な気持ちになる。
雰囲気に酔ってふわふわする頭に、ふと凛の顔が浮かぶ。そういえば凛がいない。
潔 そーいや凛は?
玲 確かに、いねーな
潔 みんな見てないか?
千 ぬりぃ、とか言ってまだ練習してるとかー?笑
凪 確かに、あいつならありそー
潔 俺ちょっと見てくるー
玲 おー
凛が居そうなところ、と言えば1つしかない。
⋯フィールド。
外は雨が降っていて、少しひんやりしていた。
水の滴る深い緑の髪。
潔 りn、
凛がいた、良かった、と思ったのも束の間。
凛の様子がおかしい。
かけようと思った言葉が雨に溶けて消えた。
練習どころか周りにボールすら見当たらないし、
何より微動だにしない。
虚空を見つめたまま固まっている。
凛 ⋯
潔 りん、
凛 ぁ、ぇ⋯あ?クソ潔か。何の用だ。
潔 凛がいなかったから探しに来た。
凛 ⋯そう、か、悪ぃ⋯。
潔!?
凛が、あの凜が、謝った。
潔 、ッ(抱
頭より体が先に動く、というのはまさにこの事だろう。
俺よりも大きなその体は、雨に打たれ、冷えきっていた。
何かあった、というのは聞くまでもない。
凛 ⋯
凛 ぃ、さぎ、、えっと⋯、
潔 いい、大丈夫だ、
凛 ⋯
これ以上こいつを喋らせてはいけないと思った。
これ以上喋ったら壊れてしまう気がして。
自分の腕の中の凛は、いつもとは違い、ちゃんと年下という感じだった。
弱っている凛は初めて見る。余計に心配だ。
やはり、冴と何かあったのだろうか。
潔 ⋯なぁ、冴と何かあったのか?
凛 だ、ぁ、なんも⋯ねぇ、よ⋯
潔 そうか。
凛 ッ、ぅ、⋯
胸が震えて、時々嗚咽が聞こえる。
凛も人間らしいところがあって少し安心した。
今は気が済むまで泣けばいい。
雨が全部隠してくれる。
終わりでーす
久しぶりの投稿がまさかの暗めという⋯笑
読んでくれてありがとうございました!
ではまたー