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夢で見たものなんて3秒で忘れる。
それが僕だ。
勇太が死んでから僕の生活は半回転し、訳がわからなくなってしまった。
体の傷なんてもう知らなくなって
体の痛みすらも感じなくなって
心の痛みなんてどこかに落として
わからなくなった。
僕がなんなのか
本当に生きていていいのか
死にたいのか
生きていたいのか
わからなくなった
甘い瑠璃色飴を食べて口の中真っ赤にしてくれないかな。
まだ火傷みたいな痛みが知りたいな、
わからないよ
わからない自分が怖い
勇太がいない世界が怖い。
どうせなら最後まで抱いた愛は____
僕は内心外部傷女なんだ。
心も体もわからなくなって
勇太もおばあちゃんも消して
あいつらにいじめられるばかりで
人生なんて消えればいいんだと思って
いろんな人に迷惑かけて
いろんな人が不幸になって
いろんな人が死んでいった。
『僕のせいで』
僕が生きているのがいけないんだ。
そう考えてしまっては終わりだった、
どんな人間でもそうだ。
死にたいと思ってしまってもまだ本気じゃないならUターンができる。
しかし本気で思ってしまった場合、Uターンしたくても死んでしまう。
僕はそのUターンできないところへと落ちてしまった。
僕の名前は富(ふう)
富士山のように高い人になって欲しいという意味が込められている。
まぁ、今となってはどうでもいいことだが。
あと少しで重量に囚われない鳥になる。
はは、やっと終わる。
やっと終わらせれる。
この悪夢を、
ことバットストーリーを、
やっと、やっと終わらせれる。
飛び降りよう、そう決めて飛び降りようとした瞬間、僕の横に勇太がいた。
「死んじゃうの?」
「…」
勇太?
幻覚かな、、
辛くって、苦しくって、寂しかった。
勇太がいる。
僕の隣に。
勇太がいる。
僕のそばに。
「そうだよ」
感情がこもってないだろう。
棒読みのように勇太の問いに答えた。
「そっか」
「うん」
「なぁ富」
「…なぁに?」
勇太に何を言われるんだろう。
一緒にランデブーしよう?って言われるのかな。
「死ぬな」
…
え?
「ゆ、勇太?何言ってるの?僕勇太がいなくって寂しくて」
「その考えを捨てろ」
「…っ」
「いいか、お前は生きていて方がいいんだ。
俺の分も
婆さんの分も
まだ死ぬな。
きっとお前は今の人生が不幸に感じているんだろう。
お前は助ける人間になれ。
そうしたらきっとお前と同じような人が出てくる」
「…」
「約束な」
「うん」
そういう時勇太は消えていった。
勇太が僕に言った言葉…
『助ける人間になれ』
…ふふ、
僕にできるかどうかなんてわからない
未来のことなんて知ったこっちゃない。
でも叶えたい…いや、叶えてみせるんだ。
明日からも頑張って生きていこうとそう決めた瞬間だった。
僕は人を助ける仕事についた。
つまり介護士になったわけ。
いろんな人の笑顔が見れた。
いろんな人に笑顔を作った。
いろんな人に幸せを与え、いろんな人に笑顔を届けた。
勇太の言った通りこの仕事について良かったと思った。
「ねぇ勇太」
そう僕がいうと木々が揺れた。
「さようなら」
そういうと僕は勇太と一緒にかけっこをした。