テラーノベル
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それでは、
どうぞ。
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🧡「來亜、!!!!」
🩷「えッ、…?」
🩵「來亜、…?!來亜、!!」
1週間後に迫るライブの為、リハーサルをしていた時のことだった。
一瞬にして目の前が霧に包まれた。
どこに居るのか分からない。
目の前には一面のラベンダー畑が広がっていた。
薄れゆく記憶の中、私は柚葉の腕の中で記憶を失った。
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🧑⚕️「クラウド細胞性神経膠腫です。一般的な腫瘍と形態から異なります。」
🧑⚕️「霧のように腫瘍細胞が広がっていて、瞬間的な記憶障害が現れることがあります。」
🤍「え、ッ…?」
🧑⚕️「症状も多様で幻覚や性格障害があります。明確な治療法はないです。手術をするにはあまりにも負担が大きいです。」
🧑⚕️「余命3ヶ月といったところでしょう。」
一瞬、時間が止まった。
『まさか私が?ありえない。』そんな気持ちでいっぱいだった。
他人ごとのようにも思えた。
🤍「嘘ですよね。」
それがその時の私にできる精一杯の言葉だった。
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🩵「來亜、…お願い。」
集中治療室で横たわっている來亜。
私はその手を握り、ただ祈るだけしかできなかった。
💙「ゆず。何も食べたり飲んだりしてへんやろ。せめて水でも飲んで。」
🩵「分かった。ありがとう。」
來亜の病気は分かっていた。余命が後残り僅かなのも知っていた。
最初聞いた時は『まだ大丈夫』そう思えていた。
なのにまだ伝えられていない言葉が沢山ある。
私の頬に一筋の涙が通った。
🤍「柚葉。」
ちょうどその時來亜が目を覚ました。
🩵「大丈夫?」
🤍「愛してる。」
🤍「初めて出逢った時から、今までずっと好きだった。」
🤍「そっけない態度を取ったり、病気のことで苦労をかけたり…ごめんね。」
🤍「長い間、私のそばに一緒にいてくれてありがとう。だから、大丈夫。気にしないで。」
目には今にも溢れんばかりの涙を溜めて。
🩵「何を言ってるの。」
🤍「このまま死んだら柚葉が私の気持ち一つも分からないじゃない。だから、今生きてるうちに言っておくの。」
🩵「來亜がもし死んだら私は何もできない。毎日泣いて食欲も失せるだろう。自堕落な生活になるよ。」
🤍「本心を隠したまま死ぬのかもってビクビクしてた。」
🩵「來亜、。」
私は來亜を離さないよう抱きしめた。
🩵「大丈夫。死なないって。死なせないから。何があっても一緒にいるから。」
これが最後に交わした約束になった。
end.