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「テオドール様」


「あぁ、ヴィオラ」


城に来てから、あっという間にひと月経った。ヴィオラは今、テオドールの客人として城に滞在させて貰っている。


「お疲れ様です」


テオドールは、丁度鍛錬を終えた所だった。ヴィオラは、テオドールに汗を拭くための布を手渡した。


「いつも、ありがとう」


「いえ、私にはこれくらいしか出来ませんので」


「いや、嬉しいよ」


朝から甘々な空気を醸し出すテオドールとヴィオラの2人を、遠目で眺める騎士団員らがいた。朝からイチャつく2人を微笑ましく眺めている。


テオドールは、第2王子であり、騎士団に所属している。特に役職には就ている訳ではないが、剣の腕前は凄いらしい。


実際に稽古する様子を眺めたりしてはいるが、ヴィオラにはさっぱりだが。


「さて、戻ろうか」


「へ、きゃっ」


テオドールは、ヴィオラをお姫様抱っこすると、そのまま部屋へと向かった。後ろから、歓声のような声が上がり、ヴィオラは顔を真っ赤に染めた。




「はい、着いたよ」


部屋に着くと、テオドールは当たり前の様に、ヴィオラを抱っこしたまま椅子に座った。この感じ、デジャヴ⁈

ヴィオラは、最初そう思ってしまった。テオドールは、城に来てからやたらヴィオラにべったりする様になった。

別に嫌ではないが、あの人を思い出してしまい、少々複雑な気持ちになる。


「あの、テオドール様……」


「どうかした」


テオドールは、終始上機嫌で、鼻歌でも歌い出しそうなくらいだ。


「い、いえ、その……私は、いつまで此方に居てもいいのでしょうか……」


城に来てからは、毎日のんびりと、何をするでもなく過ごしている。本を読んだり、こうしてテオドールと会話したり、散歩したり。

だが、よくよく考えたら自分はテオドールの何なのだろうか。

知人?友人?

まあ、客人として扱って貰っているので、その辺りの認識だろうとは思う。


故に、いつまでも、此処で厄介になるのは忍びない。


「……君が望むならいつまででも、いていいんだよ」


「いつまででも……」


「そう、いつまでもずっと……僕の側にね」


テオドールは、そういうとヴィオラの唇を親指で優しく撫でる。


「テオドール、様……?」


「君に触れたい……僕の唇で、君の唇に触れたい……ヴィオラ」


ゆっくりと、テオドールはヴィオラの唇に自身のそれを重ねた。瞬間、驚き目を見開くヴィオラは身を捩るが、テオドールが確りと身体を押さえていてかなわない。


「んっ……」


テオドールは暫く夢中で、ヴィオラの柔らかい唇を堪能した。


「はぁ……はぁ……」


ようやく解放された頃には、ヴィオラは息を切らしぐったりとし、目頭には涙が滲んでいた。テオドールに完全に身体を預けた状態になってしまう、ヴィオラは、ぼうっとしてテオドールを眺めていた。


「はぁ……ヴィオラっ。ヴィオラ、君が好きだ、君が欲しくて、欲しくて、堪らないっ、君が欲しいっ……」


そう言って、テオドールは力なく自分へと身体を預けるヴィオラを、抱き上げるとベッドへと向かった。



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