無「もう俺達に関わらないでくれる?」
雪「……そんな事だろうと思ったよ」
無「…なんで」
雪「…だって君、”有一郎くん”でしょ」
有「……そうだ、俺は無一郎じゃなくて有一郎だ、よくわかったな」
わかるよ、最初は気づかなかったけど仕草も口調も一人称もほんのわずかだけど無一郎くんとは違った
雪「…まぁ有一郎くんとお喋りできたから良かったけど」
有「……はぁ?」
雪「だって、今まで何にも話してくれなかったでしょ」
有「…当たり前だろ、俺達を鬼殺隊なんかに勧誘してくる奴らだぞ…嫌って当然だ」
雪「…じゃあ今は嫌いじゃないってこと?」
有「…は、はぁ!?なんでそうなるんだよ!」
雪「今こうして会話ができてるでしょ」
有「……あぁもうわかったよ!!色々悪くして悪かったな!」
雪「…ふふ…ふふふ」
有「何笑ってるんだ?気味が悪い女だな」
無一郎視点
兄さんから、家から出るなって言われたけど…
外で何か危ないことでも起きてるのかな…
でも兄さんが僕を守るなんてそんなこと…
無「ちょっとなら出ても大丈夫だよね…」
雪菜視点
有「いいか!?鬼殺隊になるだなんて全く思ってないからな!話し相手ぐらいにはなってやってもいいって思っただけだ!!」
雪「…じゃあこれからは有一郎くんと無一郎くんと私で3人で話せるね」
有「…それは」
有一郎くんと2人で話しながら家の方へ歩けば、ガラッと戸が開いて驚いた顔の無一郎くんが出てきた
無「兄さんと…雪菜さん!?」
雪「あ、無一郎くん」
有「夕飯の支度はできたのか?」
無「そ、それは…言われてなかったから」
有「言われなくてもやるのが当たり前だろ」
無「…ご、ごめんなさ雪「私が作ろうか?」
有「…はぁ!?」
雪「次の任務まではまだ時間に余裕があるんだ」
無「に、兄さん!お願い…しようよ」
有「…不味いもの作ったら許さないからな」
雪「…頑張ります」
無一郎視点
僕は今、なんだか懐かしい光景を見ている
自分の家の台所に女性が立っているのだ
無「……母さん」
そんな彼女の後ろ姿は死んだ母親に似ていた
有「…似ているな」
無「……うん」
たった一言や二言のことだけど、揉め事意外で兄さんと話せたのは久しぶりだった
雪「はい!できました」
そう言ってちゃぶ台に並べられたのはほくほくと湯気のたつ白米と味噌汁と、母さんがよく作ってくれた、僕達の大好きな…
無「ふろふき大根…」
雪「ごめんね、苦手だった?」
有「…いや、俺達の大好物だ」
雪「…そう、なら良かった、召し上がれ!」
無「………美味しい」
凄く懐かしい味がした、僕達でも何度か作ったことはあったけどこんな味は出せなかった、母さんの味だ
有「…お前は食べないのか?」
雪「実は味見する時に…だいぶ食べちゃって、あれ以上食べたら君達のが無くなっちゃうからさ…頑張って我慢しました」
この人はよく食べる人ってすぐわかる発言だった…頑張って我慢するって、可愛いとこあるんだなって
空「カァカァ今スグ下山シロ!景信山ノ麓デ鬼ガ出タ!負傷者2名!北北東ヘ向カッテ下山シロ!!」
か、鴉が喋った!?
雪「…景信山ってことはここのすぐ下ね、急がなきゃ」
無「…行っちゃうの?」
雪「うん、困ってる人がいるから助けなきゃ…またね!」
雪菜さんは羽織を着て刀を持ち、家を出て行った
そんな背中は逞しくて、かっこよかった
僕もいつか…あんな風になれるといいな
追加設定すみません
プロフィールでは雪菜の年齢19歳だったんですけど3年前の話なので現時点では16歳です
雪菜の鎹鴉なんですけど性別はオスで名前は空太郎です、雪菜は空ちゃんって読んでます
コメント
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続きがすんごい楽しみです!